気楽おっさんの蓼科偶感

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2019年 01月 08日

ショパンの華麗なる大ポロネーズを弾く3人のピアニスト?

2019年1月8日(火)

いい曲、なんの曲。

 第二次世界大戦下におけるワルシャワを舞台に、ユダヤ系ポーランド人のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン(下左)の体験記をもとに、2002年に公開されたエイドリアン・ブロディ(下右)主役の映画「戦場のピアニスト」(フランス・ドイツ・ポーランド・イギリスの合作)。
 この映画の中で奏でられるショパンのピアノ曲を弾いていたのは1952年生まれのヤーヌシュ・オレイニチャク(上)というポーランド人ピアニスト。
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d0170835_07085621.jpgd0170835_07090555.jpg 今朝のNMLの新着タイトルにオレイニチャクが弾くショパンのポロネーズ集が配信されている。このなかで最終に収められている「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 」Op. 22 は、ショパンが管弦楽との音楽を手掛けた数少ない一曲である。

ここではオレイニチャクのピアノ独奏で聴かせる。この楽曲は映画「戦場のピアニスト」のエンディングで流れた。


ショパン:
ヤーヌシュ・オレイニチャク - Janusz Olejniczak (ピアノ)


アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op. 22(原曲版)
エルダー・ネボルシン - Eldar Nebolsin (ピアノ)
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団 - Warsaw Philharmonic Orchestra
アントニ・ヴィト - Antoni Wit (指揮)

映画でのバックで演奏したオーケストラはこのワルシャワ・フィルであった。
なお実在したウワディスワフ・シュピルマンはこの映画が公開される2年前の2000年に88歳でこの世を去っている。





by kirakuossan | 2019-01-08 06:50 | いい曲、なんの曲 | Trackback
2019年 01月 06日

二人の87歳ピアニスト

2019年1月6日(日)

d0170835_16153522.jpgd0170835_16385250.jpg スペイン人ピアニストのホアキン・アチュカロが今年87歳を迎えるが、もうひとり同じ年生れのアメリカ人ピアニストにジェローム・ローウェンタール(左)がいる。アチュカロがショパン弾きとすれば、ローウェンタールは当代きってのリスト弾きと称されることがある。カペルやコルトーなどに学び、19世紀~20世紀前半のヴィルトゥオーゾ・ピアノの伝統を今に受け継ぐ数少ないピアニストである。

 ローウェンタールの得意とするリストの「巡礼の年」は、78歳時の演奏であるが、彼もまた衰えをまったく感じさせない驚くべきピアニストである。連弾のカーメル・ローウェンタールは彼の娘である。


リスト:
巡礼の年全曲

「巡礼の年」第1年スイス(ウィリアム・テルの聖堂、ワレンシュタット湖畔で、田園曲、泉のほとりで、嵐、オーベルマンの谷、牧歌、郷愁、ジュネーヴの鐘)
「巡礼の年」第2年イタリア(婚礼、物思いに沈む人、サルヴァトル・ローザのカンツォネッタ、ペトラルカのソネット第47番、ペトラルカのソネット第104番、ペトラルカのソネット第123番、ダンテを読んで)
「巡礼の年」第2年補遺ヴェネツィアとナポリ(ゴンドラを漕ぐ女、カンツォーネ、タランテラ)
「巡礼の年」第3年(アンジェルス!守護天使への祈り、エステ荘の糸杉にI、エステ荘の糸杉にII、エステ荘の噴水、ものみな涙あり、葬送行進曲、心を高めよ)
「クリスマス・ツリー」より 第2、第3巻(スケルツォーソ、カリヨン、子守歌、古いプロヴァンスのクリスマスの歌、夕べの鐘、昔々、ハンガリー風、ポーランド風)

d0170835_16245981.jpgジェローム・ローウェンタール - Jerome Lowenthal (ピアノ)
カーメル・ローウェンタール - Carmel Lowenthal (ピアノ)
《クリスマス・ツリー》の連弾
(録音:2010年3月、4月)







by kirakuossan | 2019-01-06 16:16 | クラシック | Trackback
2018年 12月 31日

ブルメンタールのマズルカを聴きながら・・・

2018年12月31日(月)

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Felicja Blumental

d0170835_10322233.jpgFelicja Blumental was born in Warsaw, Poland on 28th December 1908, where she studied at the National Conservatory, reading composition with Karol Szymanowski and piano with Zbigniew Drzewiecki, Joseph Goldberg, Stephan Askenase and Jósef Turczynski.

She appeared with orchestras throughout Europe (the Philharmonia, the RPO, the LPO, LSO and Scottish National Orchestra) and her appearances in South and North America brought her further acclaim.

While she was greatly admired for her interpretations of Chopin and Mozart, Felicja Blumental made a speciality of music outside the regular repertory, particularly from the late 18th and early 19th centuries. She recorded works for piano and orchestra by Clementi, Field, Kozeluch, Czerny, Hummel, Ries and Paderewski, among others, as well as the piano version of Beethoven’s Violin Concerto.

In addition to recording popular piano concertos, Ms. Blumental’s repertoire also includes solo piano music by Spanish and Portuguese Baroque composers.

She was greatly admired by notable 20th century composers who wrote pieces especially for her. Brazil’s leading composer, Heitor Villa-Lobos, dedicated his Fifth Piano Concerto to Ms. Blumental, which she performed under the composer’s baton with the leading orchestras of Europe and recorded for EMI in Paris with the Orchestre National.

by Brana Records


d0170835_10335591.jpg 塩抜きしたあと土佐じょうゆ作り。かずのこがええ色してまんな~
こしながらブルメンタールのショパンを聴く。フェリシア・ブルメンタール(1908~1991)はポーランドのピアニスト、ショパンのマズルカの録音は今でも画期的な解釈とされている。今日は彼女の命日。





ショパン:
フェリシア・ブルメンタール - Felicja Blumental (ピアノ)
(録音: 1952, Brazil)




by kirakuossan | 2018-12-31 09:47 | クラシック | Trackback
2018年 12月 27日

NML今年の愛聴盤 10曲中6曲がバッハ

2018年12月27日(木)

10曲中6曲がバッハ!d0170835_08140310.jpg

「NML今週の一枚」2018年再生ランキングBEST10

週替りでピックアップしている「今週の一枚」。2018年にピックアップしたタイトルの中で、一番再生されたアルバムは、コンスタンティン・リフシッツの「J.S. バッハ:ピアノ協奏曲集 BWV 1052-1058」でした!来日公演でも同曲を引き振りで取り上げました。第2位はアリス=紗良・オット、初の小品集「ファイトフォール」。年始めにドキュメンタリー番組に出演し反響を呼びました。
再生ランギングBEST10は次のとおりです。




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J.S. バッハ:ピアノ協奏曲集 BWV 1052-1058
(リフシッツ/シュトゥットガルト室内管)
コンスタンティン・リフシッツ - Konstantin Lifschitz (ピアノ)
シュトゥットガルト室内管弦楽団 - Stuttgart Chamber Orchestra
コンスタンティン・リフシッツ - Konstantin Lifschitz (指揮)

レビュアー: yasu 投稿日:2018/12/26
《2018年NML今週の一枚でもっとも聴かれたアルバムBEST1!》 グネシン音楽学校の卒業記念で弾いたゴルトベルク変奏曲が話題になり、その後録音したDenon盤がグラミー賞にノミネート。2018年3月の来日では、2015年に絶賛を博したバッハ・シリーズの第2弾「バッハは踊る」で、イギリス組曲、フランス組曲、パルティータと、舞曲を中心とした名曲の数々を演奏し、大阪 いずみホールと 東京文化会館では、2日間に渡り7曲の協奏曲が演奏されるという贅沢なバッハ・プログラムとなりました。ご紹介のアルバムは2010年に録音されたピアノ協奏曲全7曲を収録。弾き振りによる演奏で、シュトゥットガルト室内管弦楽団を巧みにコントロールし、優雅がバッハの世界を表現しています。

昨日挙げたアリス=紗良・オットのピアノ小品集は年間を通して愛聴され第2位にランクされたものだった。第1位はコンスタンティン・リフシッツののバッハ。18歳のあの少年が、今や話題のバッハ弾きになった。

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archive



☆秀盤 -38 リフシッツのバッハ


2018年3月20日(火)

一昨日の夕方、庵原氏からメールが入ってきた。

今日はいずみホールでリフシッツのバッハ、ピアノ協奏曲を聴いてきました。ピアノはベーゼンドルファー290、どれも素晴らしく、特に7番第2楽章は胸に刺さりました。

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で、刺激されていま、彼のその7番の演奏をNMLで探しあて聴いている。現在ではピアノ協奏曲と呼ぶが、以前はチェンバロ協奏曲と呼んでいた。第7番ト短調の原曲は、ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV1041である。




d0170835_22111956.jpgロシア人ピアニストのコンスタンチン・リフシッツ(1976~)はバッハ弾きとして名高い。彼の逸話で有名なのは、1994年、当時18歳だったリフシッツがグネシン音楽学校の卒業記念で「ゴルトベルク変奏曲」を弾き大騒ぎとなった。その数日後に録音されたDENON盤は一躍世界中の評判となり、グラミー賞にもノミネートされた。


d0170835_22261750.jpg20年を経て再録音された演奏をNMLで見つけ、今また聴いている。

J.S. バッハ:
Goldberg Variations, BWV 988
コンスタンティン・リフシッツ(ピアノ)


また、この「ゴルトベルク変奏曲」が凄いや。
このジャケットを見て、グレン・グールドの例の演奏を意識しているな、と感じさせたが、この人の演奏を聴いていると、もう、グールド一辺倒は旧いのかな、と思ったりもする。

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by kirakuossan | 2018-12-27 07:29 | クラシック | Trackback
2018年 12月 26日

これでドビュッシーも好きになれそうだ。

2018年12月26日(水)

今回は”紗良っと”、コンパクトにまとめてみました。
これでドビュッシーも好きになれそうだ。


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ドビュッシー/サティ/ラヴェル:ピアノ作品集(ナイトフォール)

(アリス=紗良・オット)

Piano Recital: Ott, Alice Sara - DEBUSSY, C. / SATIE, E. / RAVEL, M. (Nightfall)

このページのURL
http://ml.naxos.jp/album/00028948351886


このアルバムのレビュー

レビュアー: yasu 投稿日:2018/09/21
《メジャー・デビュー10周年!》 今、最も注目され、世界的に活動をしているピアニスト、アリス=紗良・オット。2018年は、ドイツ・グラモドンと専属契約を結びメジャー・デビューをしてから10年。これまでに、ムソルグスキーの「展覧会の絵」チャイコフスキーの協奏曲、リストの協奏曲や超絶技巧練習曲など、大曲をリリースしていましたが、ご紹介のアルバムは8月にリリースされた初の小品集。ドビュッシー、サティ、ラヴェルといったフランスのピアノ作品集。今回のツアーでは、このアルバムの収録曲がメインとなっており、タイトルになっている「ナイトフォール(夕暮れ)」、まさに秋のこの時期にぴったりなアルバムです。
レビュアー: 怪談 投稿日:2018/10/01
久しぶりに紗良様のピアノ拝聴しました。 最近は地方巡業はなさらないのか、ライブでお聴きすることも能わず、寂しい限りです。 今も天使のようなお姿で、素足のまま舞台に出られるのでしょうか。。。 さて今回のアルバム、表題も選曲も秋に良くあってますね。 前半の繊細な表現とScarboで冴え渡る圧倒的な技に、聴く側は問答無用で説得されてしまいます。 ただRavelやDebussy, Satieなどフランスものにはもっと微妙な色合い(ニュアンス)の変化が欲しい。。。 可笑しな例えかもしれませんが、宴会で豪華な料亭の料理に満足しつつも、帰って女房のお茶漬けが恋しくなる気分です。。。 今回は食欲の秋にちなんで、以下と聞き比べつつ、音楽を味覚のように楽しんでは如何でしょう。 特に最後に紹介したalbumは濃厚な味わいをお楽しみ頂けます。 http://ml.naxos.jp/album/825646935772 ... http://ml.naxos.jp/album/CAL1521 ... http://ml.naxos.jp/album/V4854
レビュアー: yasu 投稿日:2018/12/21
《2018年NML今週の一枚でもっとも聴かれたアルバムBEST2!》 今、最も注目され、世界的に活動をしているピアニスト、アリス=紗良オット。2018年は、ドイツ・グラモドンと専属契約を結びメジャー・デビューをしてから10年。これまでに、ムソルグスキーの「展覧会の絵」チャイコフスキーの協奏曲、リストの協奏曲や超絶技巧練習曲など、大曲をリリースしていましたが、ご紹介のアルバムは8月にリリースされた初の小品集。ドビュッシー、サティ、ラヴェルといったフランスのピアノ作品集。秋に行われたのツアーでは、このアルバムの収録曲がメインとなっていました。2019年は日本フィルハーモニー交響楽団との共演が予定されています。
レビュアー: kirakuossan 投稿日:2018/12/22
夕暮、アリスの新盤を聴く。 ドビュッシー、サティ、ラヴェル、 2年ぶり8枚目のアルバム 20代最後の録音。 今までにない彼女の新境地だ。 アリスは聴くたびに成長し続けている。 それはまちがいないことだ。
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by kirakuossan | 2018-12-26 08:00 | クラシック | Trackback
2018年 12月 22日

珍盤 ―3 ピアノロールの信じられない音

2018年12月22日(土)

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d0170835_07522046.jpg今日のGoogleサイトを開けるとこんな絵が出てくる。
今日はベネズエラの女性作曲家でピアニスト、マリア・テレサ・カレーニョ・ガルシア・デ・セナ(María Teresa Carreño García de Sena, 1853~1917)の生誕日ということだが、19世紀生まれの女流ピアニストといえば、エリー・ナイ(1882~1968)やマイラ・ヘス(1890~1965)、あるいはクララ・ハスキル(1895~1960)の名が出るが、さらに古くといえばフランスの著名な作曲家でもあったセシル・シャミナード(1857~1944)を思い浮かべる。テレサ・カレーニョはその彼女と同世代の音楽家であった。

 13歳の時にホワイトハウスでリンカーンに御前演奏を披露したというぐらいだから、時代を感じさせ、のちにアントン・ルビンシテインの門下になり、ヨーロッパ各地で演奏活動を展開した。1890年代、40歳代で名声を確立、男性遍歴も華麗で20世紀初頭には2度の世界的な演奏旅行を行なったとある。
 そんな凄いピアニストがいたというのも驚きだが、さらに驚くのは彼女の演奏が今も聴けるということである。1905年4月に、自動再生ピアノ「ウェルテ・ミニョン」を通じてベートーヴェンの「ワルトシュタイン」やショパンの夜想曲、リストのピアノ曲、さらには自作の曲まで20曲近くピアノロールを録音した。
 いわゆる自動ピアノと称するものだが、当初のものは音の強弱がうまく表現できないとされ、話題性だけにとどまった。しかし、1904年のセントルイス万国博覧会に改良されたものが出品され、「ウェルテ・ミニョン」という自動ピアノが発売された。
 NMLでこの演奏が聴けるが、ただただ驚くばかりの澄んだ音質で、110年以上前の演奏が蘇る。聴いていても信じられないくらいだが・・・


d0170835_08464170.jpgスメタナ/リスト/シューベルト/ショパン:ピアノ作品集(カレーニョ)
テレーサ・カレーニョ - Teresa Carreno (ピアノ)
(ヴェルデ=ミニョン・ピアノ・ロール・レコーディング)




by kirakuossan | 2018-12-22 07:30 | 注目盤◎ | Trackback
2018年 12月 13日

今朝もショパンを聴く。

2018年12月13日(木)

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Joaquín Achúcarro



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レビュアー: kirakuossan
投稿日:2018/12/13

 86歳のスペイン人ピアニスト、ホアキン・アチューカロ。全体にゆったりとしたテンポでじっくり聴かせる。その反面タッチの軽妙さも兼ねそなえ、表現力には一種独特の深みと優しさがある。これは単に年輪だけではない。なかでも幻想即興曲、夜想曲第2番 変ホ長調 Op. 9、夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)、そして舟歌 嬰ヘ長調 Op. 60は絶品である。 こんな素晴らしいピアニストがいたんだ、知らなかった。新春来日する。ぜひ生演奏を聴いてみたいものだ。
d0170835_10424398.jpgショパン:
24の前奏曲 Op. 28
ホアキン・アチューカロ(ピアノ)
録音: 7-8 September 2017, St. Stephen's House, Oxford, UK



ほんと、アチュカロにはまってしまったなあ。
今朝もナクソスにレビューしたあと、またショパンを聴く。





by kirakuossan | 2018-12-13 10:35 | クラシック | Trackback
2018年 11月 14日

「スペインのサティ」と呼ばれた作曲家 .......知られざる作曲家116 フェデリコ・モンポウ

2018年11月14日(水)
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スペインの作曲家フェデリコ・モンポウ(1893~1987)はカタルーニャ地方のバルセロナに生まれた。15歳で接したフォーレの演奏会で作曲家になる決心をする。彼の作品はフランス近代音楽、とりわけ印象主義音楽に影響された作風、いずれも小品でピアノ曲と声楽曲が主体である。どれも「繊細」かつ「内省的」な面を持ち合わせ、エリック・サティの作品に類似しているところから「スペインのサティ」と呼ばれた。

d0170835_13590894.jpgモンポウのピアノは一方でショパンとも接する。1957年に書いた「ショパンの主題による変奏曲」は、実は遡ること20年近く前に友人ガスパール・カサドから、ショパンの「24の前奏曲」第7番を主題に用いてチェロとピアノための変奏曲を共同で作曲しようと提案されていた。その後、実現せず長く放置されたが、これがきっかけとなって徐々に作曲が始められ、64歳時に完成する。
来年1月名古屋の宗次ホールで催されるホアキン・アチュカロのピアノリサイタル。モンポウの代表作である「前奏曲」、そしてこの「ショパンの主題による変奏曲」、後半にはショパンの「24の前奏曲」が披露されることになっている。


86歳のスペイン人ピアニストを聴いていっぺんに好きになった。
”ホラキミ、暑ちゅかろ”と名前も覚えたし、名古屋までなら近い、ますます”聴きに行きたい”モードになってきた。



モンポウ:
フェデリコ・モンポウ - Federico Mompou (ピアノ)
録音: 1974, Casino l'Alianca del Poblenou, Barcelona, Spain
(モンボウ、82歳の自作自演CD)




by kirakuossan | 2018-11-14 12:54 | 知られざる作曲家 | Trackback
2018年 11月 13日

2019年クラシック来日公演 ピアニスト編

2018年11月13日(火)

例年多くのピアニストが来日するが、2019年はどんな顔ぶれが聴けるのか。注目のピアニストも多勢やってくる。最近では名も知らぬピアニストも多いので、ここで月刊雑誌「音楽の友」9月号を参考に来日順に一度整理しておきたい。
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イリヤ・ラシュコフスキー(ロシア 1984)
ソヌ・イェゴン(韓国 1989)
クシシュトフ・ヤヴウォンスキ(カナダ 1965)
1985年のショパン・コンクールで第3位に入り、この時は優勝者のブーニンと共に注目された。
ゲルハルト・オピッツ(ドイツ 1953)
ベートヴェン、シューベルトのソナタを得意とする。
d0170835_20531554.jpgサスキア・ジョルジーニ(イタリア♀ 1985)
2016年モーツァルト国際コンクールで優勝、女流のホープ。
ホアキン・アチューカロ(スペイン 1932)
サイモン・ラトルも「彼が創り出す非常に独特な音色は、今ではほんの僅かなピアニストしか持っていない」」と絶賛するスペインの巨匠。
レミ・ジュニエ(フランス 1992)
2013年のエリザベート王妃国際コンクールで2位入賞。
ソン・ヨルム(韓国♀ 1986)
2011年のチャイコフスキー国際コンクールで2位入賞。
ジャン=エフラム・バヴゼ(フランス 1962)
バドゥラ=スコダに師事、1986年の国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクールで第1位を獲得。
セルゲイ・カスプロフ(ロシア 1979)
アファナシエフが「彼は他のピアニストとはまったく違う弾き方をします。集中力の高さ、強度、時間の扱い方からして違う」と評するユニークなピアニスト。
クリスティアン・ツィメルマン(ポーランド 1956)
今さら説明不要の現代の巨匠。
ユリアンナ・アヴデーエワ(ロシア♀ 1985)
彼女は今年もやって来る。さて何を弾いてくれるのか。
キット・アームストロング(アメリカ 1992)
師でもあるブレンデルはキットについて「これまでに出会った最も偉大な才能の持ち主」と評している。
マルタ・グヤーシュ(ハンガリー♀ 1953)
リーズ・ドゥ・ラ・サール(フランス♀ 1988)
毎年のように来日する妖精ピアニストも30歳を迎えた。
クレール=マリ・ルゲ(フランス♀ 1974)
現代フランスを代表するピアニストの一人。
セドリック・ティベルギアン(フランス 1975)
1998年のロン=ティボー国際コンクールで優勝。
アンジェラ・ヒューイット(カナダ♀ 1958)
バッハ演奏に精力的に取り組む。
クレア・ファンチ(アメリカ♀ 1990)
2011年のミュンヘン国際音楽コンクールに最年少で出場、第2位に輝いた。
レイフ・オヴェ・アンスネス(ノルウェー  1970)
彼も毎年常連組の一人。
ピエール=ロラン・エマール(フランス 1957)
今や巨匠に域に入って来たピアニスト。
サリーム・アシュカール(イスラエル 1976)
ニコライ・ルガンスキー(ロシア 1972)
正確無比な技巧のうえに豊かな情緒が特徴的で、ラフマニノフ作品の解釈に秀でる。
d0170835_20453187.jpgアレクセイ・ヴォロディン(ロシア 1977)
非常に繊細なタッチと華麗な技巧が高く評価され、世界の一流オーケストラから常に引っ張りだこの存在。
エリソ・ボルクヴァゼ(グルジア♀ 1967)
アンヌ・ケフェレック(フランス♀ 1948)
今年も健在。
バリー・ダグラス(北アイルランド 1960)
1986年チャイコフスキー国際コンクールの優勝者。
アンナ・ヴィニツカヤ(ロシア♀ 1983)
2007年のエリーザベト王妃国際音楽コンクール優勝者。
エフゲニー・スドビン(ロシア 1980)
ロナルド・プラウティハム(オランダ 1954)
ウラディーミル・アシュケナージ(ロシア 1937)
息子ヴォフカと来日する。
エリック・ル・サージュ(フランス 1964)
エリソ・ヴィルサラーゼ同様、シューマンが得意。
牛牛(中国 1997)
ギュウギュウではない、ニュウニュウ。
ロジェ・ムラロ(フランス 1959)
フランソワ・デュモン(フランス 1985)
イリーナ・メジェーエワ(ロシア♀ 1975)
現在、京都市立芸術大学音楽学部専任講師でもある。
ミハイル・プレトニョフ(ロシア 1957)
もうかなりの歳と思っていたら、ロシアでは還暦とは言わないだろうが、まだ還暦を過ぎたばかり。
ヴァディム・ホロデンコ(ロシア 1986)
2013年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝。
アンドレア・バッケッティ(イタリア 1977)
アンドレイ・ガヴリーロフ(ロシア 1955)
1974年、19歳でチャイコフスキー国際コンクールで優勝する。
ケヴィン・ケナー(アメリカ 1963)
実績のある中堅ピアニスト。そういうとケビン・コスナーという好きな俳優がいたが今どうしてるのだろう?
リュカ・ドゥバルグ(フランス 1990)
クリストファー・ヒンターフーバー(オーストリア 1973)
アルセーニ・タラセヴィッチ=ニコラーエフ(ロシア 1994)
ロシアの新星。
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フレディ・ケンプ(イギリス 1977)
父親はヴィルヘルム・ケンプの遠縁、母親は日本人。
アリス・紗良・オット(ドイツ 1988)
彼女に注目して7~8年が経つ、もう30歳を迎えました。年々表現力が増す。
エフゲニー・ボジャノフ(ブルガリア 1984)
ポール・ルイス(イギリス 1972)
現在の中堅ピアニストでは3本の指に入ると思う。
パスカル・ロジェ(フランス 1951)
サン=サーンス、フォーレ、サティ、ドビュッシー、ラヴェル、プーランクらフランス近代の作曲家のピアノ曲を全曲録音している。
ルドルフ・ブーフビンダー(オーストリア 1946)
ベートヴェンの専門家として定評がある。
d0170835_20495740.jpgグロリア・カンパネル(イタリア♀ 1986)
いま最も注目を集めるピアニストのひとり。名前がイイ。
ティル・フェルナー(オーストリア 1972)
1993年のクララ・ハスキル国際コンクール優勝者。
ニコラ・アンゲリッシュ(アメリカ 1970)
ダン・タイ・ソン(ベトナム 1958)
1980年にアジア人で初めてショパン国際ピアノコンクールで優勝。
ジャン=クロード・ベヌティエ(フランス 1942)
ピーター・ゼルキン(アメリカ 1947)
言わずと知れたルドルフ・ゼルキンの息子。
シブリアン・カツァリス(フランス 1951)
カツァリスといえばやはりベートーヴェン交響曲全集(フランツ・リスト編曲)
ルーカス・ユッセン(オランダ 1993)
アルトゥールと兄弟で来日。
アドリアン・コックス(イギリス 1952)
ラファウ・ブレハッチ(ポーランド 1985)
2005年のショパン国際ピアノコンクール優勝者でもあり、いま最も注目されているショパンにもどこか似たピアニスト。
アレクサンドル・タロー(フランス 1968)
犬の名ではありません。バッハとラヴェルを得意とする名ピアニストです。
マーティン・ジェームス・パートレット(イギリス 1996)



62人のピアニストの顔ぶれをみて、まず気づいたのが、フランス人ピアニストが15人、ロシア人ピアニストが13人と圧倒的に多いことだ。最年長は86歳のスペイン人ピアニスト、ホアキン・アチューカロ、最年少は22歳のジェームス・パートレットとさまざま。
ここではやはり是非アチューカロの演奏を聴いてみたいと思い、NMLを物色、あった!あった! ショパンのピアノ曲集が聴ける。昨年9月、アチューカロ85歳での演奏、これは愉しみだ。
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ショパン:
24の前奏曲/舟歌 Op. 60/幻想即興曲
ホアキン・アチューカロ - Joaquín Achúcarro (ピアノ)
録音: 7-8 September 2017, St. Stephen's House, Oxford, UK


全体にゆっくりとしたテンポでじっくりと聴かせる。そのタッチの軽妙さと表現力は単に年輪だけではない、一種独特の深みと優しさがある。なかでも幻想即興曲、夜想曲第2番 変ホ長調 Op. 9、夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)、そして舟歌 嬰ヘ長調 Op. 60は絶品である。
こんな素晴らしいピアニストがいたんだ。知らなかった。来年1月の演奏会は東京と名古屋だけなので残念ながら聴く機会はなさそうだが・・・


単に美音というのではなく、その人の信条、美学、思想、そして人間性などが自ずからにじみ出てくるような音。ピアノはときにたくさんの音をあやつるが、たったひとつの音でも人を泣かせることができる。そこまでの背景をもった音。ホアキン・アチュカロの音がそうだった。
(青柳いづみこ/ピアニスト。文筆家)





by kirakuossan | 2018-11-13 15:15 | クラシック | Trackback(33)
2018年 11月 03日

ピアニスト列伝―40 ラドゥ・ルプ

2018年11月3日(土)
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ラドゥ・ルプ(Radu Lupu 1945~)はルーマニアのピアニストである。やや抑えた繊細なニュアンスから詩情豊かに、しかも生き生きと・・・シューベルト弾きとして名高い。
彼もまた、リヒテルやギレリス、あるいはヴィルサラーゼと同様にスタニスラフ・ネイガウスの門弟である。1966年第2回ヴァン・クライバーン国際コンクール、1967年エネスコ国際コンクール、1969年リーズ国際ピアノ・コンクールにおいてそれぞれ優勝者となった。しかし身体が弱い?こともあるのか、その輝かしい実績に比して、リリシストとしての活躍はまだまだ不完全燃焼ではないだろうか。もっともっと評価されるべきピアニストのひとりだろう。

d0170835_11593036.jpg「レコードは文化財」ということで今日は「レコードの日」らしい。
で、ルプのシューベルトが聴きたくなって引っ張り出してきた。「即興曲全集」だ。

リサイタルを一度耳にした音楽評論家の小林利之氏がライナノーツで語る。

いつまでもつづいてほしいと思うそんな演奏を、ルプーの「即興曲集」は響かせていた。あれはあのときだけで、永久に虚空の中に消えて行ったのだと思い、幾度となく、後日それを思い出そうとしていたのだが、ここに1982年6月のハンブルクで録音されたレコードが出されることになり、ルプーの絶妙のタッチでシューベルトの傑作が聴けることになった。~
このレコードを聴きながら、こんなすばらしいピアノを聴けるまで生きていられて、何と嬉しいことだろうと、ぼくはルプーに感謝したい気持でいっぱいだった。

4つの即興曲作品142の変ロ長調など、ほんと、いつまでもこの音楽が永遠に続いて欲しいという思いにかられる名演である。


シューベルト:
ラドゥ・ルプー - Radu Lupu (ピアノ)
録音: June 1982, Friedrich-Ebert-Halle, Hamburg, Germany



by kirakuossan | 2018-11-03 11:57 | ピアニスト列伝 | Trackback