気楽おっさんの蓼科偶感


信州の名峰蓼科山麓の女神湖近くの山荘"tutti”は標高1650mにある。これほどの高地にある別荘は日本でもそう多くはない。だから平地とは気温が10℃も違うのです。
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ピアニスト列伝―6  マリア・ユージナ

2013年11月30日(土)
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ユニークなゴルトベルク変奏曲である。最初のAria が、何かつっかえつっかえした出だしで気がかりな思いをしたが、Variation No1 から一気に切り替わってリズムに乗った。彼女が亡くなる3年前というからもう68歳のときの演奏である。ある程度の指の衰えはいたしかたあるまい。でも、異端のピアニストと呼ばれた片鱗は随所で感じられ、彼女の力強いタッチに終始した。その彼女の名はマリア・ユージナ(1899~1970)、ロシアのピアニストである。

d0170835_17232557.jpgバッハやベートーヴェンなどドイツ音楽を得意とする一方で、当時の共産党政権の意向に逆らって20世紀音楽を擁護したり、公然とロシア正教への信心をあらわして、演奏活動を禁じられることもしばしばあったが、最後までその意思を貫いた反骨の大物女流ピアニストであった。
異端のピアニストに対する国民の気持ちを伝えるように、彼女の葬儀に際して、巨匠スヴィヤトスラフ・リヒテル自らがラフマニノフを演奏するなどして尊敬の念を深く示した。
ユージナのピアノは、ときに力ずくのような強烈な名技を示すかと思えば、一方で、透明な美しさをも感じさせる音楽も聴かせ、深い洞察力に満ちた自由奔放な解釈が魅力であった。

ベートーヴェン:15の変奏曲とフーガ 変ホ長調 「エロイカ変奏曲」 Op. 35



それは三〇年代でスターリンがあの恐ろしい恐怖政治を布いていた最高潮の頃、彼は孤独で、よくひとりぼっちでラジオをきく習慣があったらしんですね。あるときそのラジオでモーツァルトのピアノ・コンチェルトの二短調をきいた。ですごく感銘した。それでそのソリストがマリア・ユージナっていう人だと知って彼は「そのLPがあるか?」ってきいた。「あったら欲しい」って。スターリンがそういったら、「ありません」とか「だめです」とかいえたような情勢じゃないから、それをきかれた人は早速手配をしてみた。じつはそのラジオはライヴで、LPはなかったそうです。でも「ない」なんて返事をしたら自分の首が飛ぶんじゃないかと思ってね、それでユージナのところへ行って頼んだら、ユージナが「いいですよ、作ってあげますよ」って。ところが指揮者がみつからない。それでやっとみつけたけれども、その人はスターリンにきかれるなんて、おっかなくてできないという。次の人もだめ。で三人目がやっと引き受けた。それでまず一枚だけ作ることができた。で、それをスターリンに差し出した。そしたら彼は大変なご機嫌で、「ユージナに莫大な褒美を出しましょう」って。一説によると二万ルーブル、っていうと当時としては破格のもの。
d0170835_17572334.jpgするとユージナは、それを受け取るとスターリンに宛てて手紙を出した。そこには「謝礼金をたくさんありがとう。これは、この頃の反宗教熱のために破壊された教会の修理に全部寄付しました。それから私は、あなたがこれまでに犯したあらゆる罰あたりの所業を許してもらうように、神様に一生懸命祈りますよ。」って書いてあった。
<略>
スターリンはそれを読んで黙ってポケットに入れてひと言もいわなかった。それでおしまいになっちゃった。
ショスタコヴィッチ(ユージナの友人)にいわせると、「スターリンはかって神学学校の学生だったので、心の底ではどこかいつも神様の目からみられているっていう意識があったんじゃないだろうか。だから、彼のために祈ってやるなんていうことをあえて書いてきた人に対して、むしろ感謝してほっとしたんじゃないか」って、まあこういうんですがね。とにかくそういう人であった、ユージナは。

『名曲のたのしみ、吉田秀和』第一巻より、NHK・FM 1996年11月24日放送。
by kirakuossan | 2013-11-30 16:52 | ピアニスト列伝 | Trackback(10)

強いぞ!立命

2013年11月30日(土)
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ラグビーの関西大学リーグで立命館大学が12年ぶり3度目の優勝を飾った。昨年までリーグ3連覇、ここ6年間連敗してきた天理大学を相手にスピード溢れる自分たちのラグビーを繰り広げ、54―21 と圧勝した。

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今日の一戦は立命らしさが随所に出て快勝。スピードと力感に溢れ、繋ぐラグビーを信じて徹底して繰り返し、強さを感じさせる闘いであった。関西の覇者として、いよいよ12月8日からの全国大学ラグビーが楽しみになってきた。
まず初戦の慶応戦に集中、相手は伝統の対抗戦グループ3位のチーム。相手にとって不足はなし。今日のような伸び伸びとした立命らしいプレイが出れば、必ず勝利できる。
by kirakuossan | 2013-11-30 15:55 | スポーツ | Trackback

今月の一枚::流鏑馬  Nov.2013

2013年11月30日(土)
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2013年11月3日(日)1:46M 流鏑馬 近江神宮
レンズ:1NIKKOR VR 10-30mm f/3.5 焦点距離:11.4mm(30.8mm)
シャッター S 1/10 ISO100 AUTO (小雨) 流し撮り
by kirakuossan | 2013-11-30 09:21 | PHOTO | Trackback

久々のクラス会

2013年11月29日(金)
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高2のクラス会に行ってきた。随分久しぶりで、卒業当初は頻繁に開催されていたこともあって良く参加したように記憶しているが、最近では出席するのは10年ぶり以上か。
平日の午後の開催にもかかわらず、出席者男性5名、女性13名の計18名。3年ごとに開いているそうで、18人の参加は過去最大ということらしい。それはよかった。これからは、毎年1回は集ろうと言うことを確認しあってお開きになった。二次会も含めて6時間、有意義な集いであった。中には卒業以来初めて顔を合わせる女性も居て、皆当時のアルバムを持ち出して大いに盛り上がった。皆幸せそうな顔をしていた。
by kirakuossan | 2013-11-29 18:43 | 偶感 | Trackback

感動する音楽は、スタイルに関係ない

2013年11月29日(金)
音楽評論家の吉田秀和氏の正反対の極に立つような評論家がいる。”毒舌と偏見”で知られる宇野功芳だ。毒舌はともかく、偏見に対しては本人も異論があると思うが、少なくとも多くのこの人の書物を読んだり、批評をみているとそのように感じるしかない。でもそのことは一面では褒め言葉でもある。それだけ持論が”ぶれない”ということでもあるからだ。
d0170835_1056375.jpgでも持論を押しつけられるような気がして、最近ではほとんど読まなかったが、つい図書館で表題につられて読むことにした。
『宇野功芳のクラシックの聴き方』(音楽之友社刊)。
ところが、この本が実に面白かった。なかでも評論家山崎浩太郎との音楽放談「ベートーヴェンの交響曲演奏と大巨匠の音楽」が愉快だった。ワインガルトナーから始まって、歴代の巨匠たちを順番にベートーヴェンの演奏を中心に批評してゆく。もともと日頃の評論そのものが”放談”みたいな人の音楽放談だから面白いに決まっている。それこそ毒舌を通り越して、”なんでもあり”の世界だ。
うなずいたり、感銘を受けたり、興味深く読んだ個所をちょっとひろってみると・・・




ワインガルトナー
音程はいいけれど、縦の線がひどい。とてもプロの指揮者とは言えない。いいかげんだしね。聴いていて、学者という感じがします。

トスカニーニ
フルトヴェングラーやワルター全盛期に彼がスカラ座を連れてベルリンで実演をした。その凄さは格別だった。
Y:彼のもたらす緊張感のようなものが全然違っていたのかもしれませんね。
U:レコードに入りきれないものすごいものがあるんじゃないの? 実演を見なきゃわからないものが。それでなきゃ、あんなに尊敬されるわけがない。

メンゲルベルク
僕の若いころから、すでに正統的じゃなくて、メンゲルベルク節のような感じにとらえられていて、われわれはあまり聴くものじゃないという印象をもってましたよ。麻薬のような。

ワルター(宇野功芳が若い時、ワルターと文通していたのは有名な話)
僕はワルターを聴いていると、ワインガルトナーに比べて、芸術的に相当上の指揮者だと思うなあ。ワルターは、ルフトパウゼがすごく巧いんですよ。日本人的な”間”の感覚がある。「田園」を聴いていても、「40番」の例のルフトパウゼにしても、あの”間”は至芸だね。

クレンペラー
U:「7番」を最初聴いたときにはいやになっちゃったけど、フルトヴェングラーに飽きてくるとあの四楽章はいかしてますよ。(1960年・フィルハーモニア管)
Y:わかります。私もあの四楽章が大好きで、終わりのほうの、第一ヴァイオリンと他の弦楽器たちとの対話を聴いたときに、ああ、これが聴きたかったものだと。
U:絶対興奮しないしね。最後まで踏みしめていって、しかも冷静でね。でも中は猛烈温かいんだよ。駆け落ちするようなやつだからね。新婚の人妻を連れて駆け落ちするようなところがまだ残っているわけですよ。しかも、表面は冷静にやるから。

フルトヴェングラー
彼の「田園」の第一楽章を聴いてぶったまげたね。あの演奏は偉大な人生体験の一つだな。(1952年・ウィーンフィル) ワルターは夢みたいに美しいけどね。フルトヴェングラーの第一楽章は、人生を背負っているという感じですね。

昔、佐川吉男さんが編集長をしていた『ディスク』で対談を編集長としたが、私が「魔笛」は最高の音楽だと思うと言ったら、佐川さんは「私はザルツブルクの人形芝居しか観たことがない」と言うから、「おれはもう帰らせてもらう」と言った。(笑) でも、僕も偉そうなことが言えないんだ。ブルックナーの話になって、「ブルックナーは要らない」と言った。(笑い)
ブルックナーがわからない、そんな時代だったのです。

クナッパーブッシュ(みんな知っている宇野功芳一押しの指揮者)
クナは、ワーグナーだけを尊敬していますね。ワーグナーのときはまったく恣意的なところがない。ワーグナー以外は全部下に見ている。自分の遊び道具にしています。だから、ベートーヴェンさえ一段下に見ています。「第九の終楽章は、あんなひどい曲はない、だから指揮しない」と言っています。
彼は天才ですね。大天才です。

朝比奈隆
「ここはメロディだ、ここは伴奏だから少し弱くしよう」とかいうのが朝比奈のリハーサルにはないんですよ。フォルテは「フォルテだぞ」と。「トランペットがフォルテで下を向いて遠慮しながら吹いているから音が出なくなるんだ、堂々と吹け」と。
朝比奈がドイツ式だ、ドイツ風だとかいうのは全くの間違い。ドイツ風に聴こえるだけであって、昔のドイツの指揮者はもっともっと、フルトヴェングラーでさえも主題と伴奏ということを絶えず考えて、その分だけスケールが小さくなっていたと思う。

ムラヴィンスキー
凄かったのはムラヴィンスキーですね、何といっても。あのベーチーヴェンの「4番」はほんとうにもう、震えましたよ。僕のいちばん嫌いなタイプの演奏なんです。テンポが速くて、動かなくて、直線的で、歌わないし、とにかく即物的で、微笑みのない、ドラマのない。効果も狙わない。それに痺れたんですよ。いかに彼が凄いか。場内の空気は一変しました。最初の一音から。指揮者というものは凄いものですね。
ショスタコヴィッチの演奏は全部すばらしいけど、「5番」だけは僕はあまり買えない。あれは大衆的なおんがくですよ。それを高踏的に演奏している。

U:ショスタコヴィッチの「5番」はベートーヴェンの「5番」に比べるとずいぶん落ちる音楽だと思うよ。ベートーヴェンの第四楽章なんて凄いですよね。僕は一時、「5番」より「エロイカ」のほうが好きだったんです。ずーっとずーっと好きだったですよ。でもいまでは、「5番」のほうがやっぱり上だなあと思ってきた。
Y:なるほど。私はまだ修行が足らないせいか、「エロイカ」のほうが好きです。
U:修行じゃないです。歳です、アハハハハ。
(これは僕も同意見。ベートーヴェンの「5番」ほど最初から最後まで完璧な音楽は、僕は他に知らない)

シューリヒト
シューリヒトの名盤というと、やはり「エロイカ」と「田園」かな。あの人はスピードでスーッといくから、「1番」もいいね。「田園」がなぜかいいんです。非常にユニークな指揮者だね。スーッと行っていながらいろんなことをやっているんだよ。目立たないように。面白いですね。名人じゃないですか。やはり巨匠だな。
(「エロイカ」1963年フランス放送管、「田園」1957年パリ音楽院)

ベーム
ベームで感動したのは「田園」しかない。(77年のNHKホールでのライヴ)

カラヤン
カラヤンのベートーヴェンはまったく買わない。

バーンスタイン
バーンスタインで良くないのはベートーヴェンです。NHKホールでの「3番」を聴いたことがありますが、非常に浅い、ヤンキーのベートーヴェンだった。アメリカの大衆性が悪く出てしまう。だけれども、ウィーン・フィルを振った全集はオケがしっかりしているから、あれはあれなりに優れた演奏のひとつだと思う。

クライバー
U:ヴァントがいちばんいい例で、三流、二流、一流、超一流となる。朝比奈先生も二流だったもんね。60歳ぐらいから少しずつ一流になってきて、長生きしたおかげで曲によっては超一流になった。
Y:そういう意味ではカルロス・クライバーは、決して亡くなったとき若くはないですけれども、老い、円熟ということは一切なく、カルロス・クライバーという人がそのまま来て、そのままいなくなった。
U:ああいう天才型は大体そうだなあ。アルゲリッチもそうだし、ハイドシェックもそうだし、天才型というのは何か進歩しないんだ。

アバド
まったく買わないです。アバドは腑抜けだよね。音は美しいよ。だから、「田園」は聴いていていやじゃないなあ。

チェリビダッケ
彼の「5番」と「田園」を聴きました。いちばん面白いのは「5番」ですね。個性のかたまり。

ゲルギエフ
「エロイカ」を埼玉まで聴きにいったんです。旧スタイルなんですよ、ロシア人だから。巨匠風かというと、全然そんなことはない。中途半端ですね。小澤もそうですよ。ゲルギエフよりまだスケールが小さい。

マタチッチ
U:マタチッチは詰めが甘いんです。録音で聴くと、なんだかずいぶん怪しいところがある。
Y:彼は、それをそのまま放っておくようなところがありますね。

d0170835_1121191.jpgスメターチェク
あとは、スメターチェクを忘れてはいけない。彼は、日本に来るたびに大感動した指揮者です。チェコへ行ったと聞いた話ですが、ノイマンの政治力が強い。スメターチェクにはまるでないんだって。社会主義国家だったから、上の覚えがめでたくなくて、不遇だったと言っていた。楽員はみんな、実力はスメターチェクが全然上だと言っていましたけど。

Václav Smetáček - Dvorak Symphony No.9 From the New World
Symfonický orchestr Českého



宇野功芳:
僕はいつも、いちばん最終の判断は、知識のない、『レコ芸』なんか読まない、何にも知らない、ただ音楽が好きで音楽がわかる人が感動する演奏がいちばん凄いんだと思う。スタイルに関係なく。





by kirakuossan | 2013-11-29 10:52 | クラシック | Trackback

定番 石山寺紅葉

2013年11月28日(木)
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曇り空。石山寺の紅葉もピークを過ぎるころか...
今年ほどにいろいろな色彩におおわれるのを見るのは初めてか...
葉っぱが散ってしまったら、いよいよ一気に冬を迎える。
そして、正月が近づく。
いつもの、どことなくちょっと寂しげな、定番 石山寺の紅葉。



by kirakuossan | 2013-11-28 13:51 | 近江抄 | Trackback

『名曲を訪ねて』第3話 ~「皇帝」

2013年11月28日(木)
いままで、作曲家や演奏家については色んなカテゴリーを立ち上げて来たが、よく考えてみると、楽曲そのものによる系統立てがないことに気付いた。そこでさっそく『名曲を訪ねて』というカテゴリーを思いつきラインナップに加えたまではよいが、果してどの曲からやろうか、と思い悩んでいるうちに時間が経ってしまった。
昨日、ギーゼキングの戦時下のステレオ録音のディスクを聴いて、こんな素晴らしい演奏が、しかも新鮮なステレオ録音のディスクがあるのを知り愕然とし、よし!「皇帝」から始めてみようという気になった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『名曲を訪ねて』第3話

d0170835_10395076.jpgピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」Op.73
ベートーヴェン

作曲:1808年着手、1809年完成。
初演:1811年11月28日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス。ピアノ独奏、ヨハン・フリードリヒ・シュナイダー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。

【曲について】
急・緩・急の3楽章。第2楽章と第3楽章は続けて演奏される。
第1楽章 Allegro 変ホ長調
第2楽章 Adagio un poco mosso ロ長調
第3楽章 Rondo Allegro - Piu allgero 変ホ長調

「皇帝」と呼ばれるようになったのは、2つの説がある。曲想が、あたかも皇帝を連想させるからという説、まさに皇帝と呼ばれるのにふさわしい規模・内容であるからという説。


【演奏ききくらべ】

CD

072.gifアルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ダニエル・バレンボイム(指揮)
録音:1975年3月10&11日、ロンドン、キングスウェイ・ホール

ルービンシュタイン85歳の演奏だが、テクニックの衰えは感じさせず、流麗なタッチを聴かせる。孫ほどの若きバレンボイムの指揮とも上手くかみ合い、僕にとって「皇帝」と言えば、まずこのディスクだ。


フリードリヒ・グルダ(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ホルスト・シュタイン(指揮)
録音:1970年6月 ウィーン、ゾフィエンザール

切れ味の鋭い、明晰な演奏。


☆アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
ドレスデン・シュターツカペレ
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
録音:1996年                                                                         

中庸な、オーソドックスな演奏。


NML

072.gifヴァルター・ギーゼキング(ピアノ)
録音:1945年1月23日、ベルリン

戦時下のステレオ録音とはとても信じられない鮮明な音質と、高度な演奏水準。


録音: 1970, Lausanne Festival, Switzerland

硬質な響きはミケランジェリの持ち味だが、ここでは良いほうに出ている。


ズービン・メータ(指揮)
録音: 1961, Vienna

ブランデルの卓越した指さばきが聴ける。とくに第一楽章の出だしは異常に早い。





d0170835_14280439.jpg他にバックハウスとイッセルシュテットの演奏の評判が高いので、CDを手に入れるべくHMVで今朝申し込んだ。観賞評は後日。






by kirakuossan | 2013-11-28 08:51 | 名曲を訪ねて | Trackback

☆秀盤 -14  最古、戦時下のステレオ録音

2013年11月27日(水)
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ギーゼキングのこの「皇帝」は、1945年1月23日、戦時下のベルリンで行われたマグネトフォンによるステレオ録音で、クラシック音楽の全曲のステレオ・テープ録音としては、現存する最古のものとされる。
以前にトスカニーニの「悲愴」のステレオ録音のディスクが世に出て、その音質の良さに随分驚かされたものであるが、あれは1954年3月で、これよりも9年も後のものである。
実は、この「皇帝」の録音の存在は、『名曲のたのしみ、吉田秀和』の解説のなかでギーゼキングのことを調べているうちに、NMLにラインナップされているのを知った。

聴いてみて、信じられないくらいの音質の良さにまず驚いた。適度な広がりをみせ、奥行きも申し分なく、音そのものも鮮明で、なんら今時の録音と比較してもひけを取らない。さらに、この録音中にベルリンは空襲を受けており、「皇帝」の一部の弱音部分で高射砲ともとれる音が遠くに聞こえると云うから驚きものである。
また、ギーゼキングはこのほかに「皇帝」を、ワルター&VPO、カラヤン&PO、カンテッリ&NYPなどと録音しているが、それらと較べても、この演奏が抜きんでているのは演奏水準の高さの証でもある。

d0170835_2141863.jpgベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 「皇帝」 Op.73
ワルター・ギーゼキング(P)
ベルリン放送管弦楽団
アルトゥール・ローター(指揮)

録音:1945年1月23日、ベルリン
by kirakuossan | 2013-11-27 20:26 | 注目盤◎ | Trackback

『名曲のたのしみ、吉田秀和』

2013年11月27日(水)
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NHKのFM番組『名曲のたのしみ』は1971年4月に始まり、41年9か月にわたり続いた。司会者の吉田秀和氏は最初から解説を担当し、とくに初期の7年以降は一人で番組を受け持った。そして昨年5月に99歳で亡くなった。番組はその後、半年間も継続するといった異例の人気番組であった。今回その約42年間の収録の中から抜粋して、5冊の本と、5枚の解説CDとして発刊された。『名曲のたのしみ、吉田秀和』(吉田秀和/西川彰一編:学研)
1巻が3200円もして、全部そろえると高価なものだが、演奏会のチケットを買った積もりで思い切って購入した。中味は想像以上に濃くて、音楽評論家吉田秀和のひとつのライフワークがわが書棚にも存在すると思うだけで大いなる歓びである。ことあるごとに書物をひもとき、温かみのある、人間味のある語り口に接することは、クラシック音楽ファンとしてまさに究極の贅沢であり、これ以上ない至福のひとときである。

さっそく第1巻の「ピアニストききくらべ」を開いてみると、20年前の『ギーゼキングの思い出』(1993年3月28日放送)の章が出てくる。例の「名曲のたのしみ、吉田秀和...」で始まり...

このあいだワルター・ギーゼキングの録音したCDの六枚組のセットが出ました。シューバルト(そう発音する)、グリーグ、メンデルスゾーン、ブラームスなどの小品が主として入っているものです。それをきいて、僕、じつになつかしかった。<略>
今世紀前半のピアニストとしては、指折りの大家でしたね。モーツァルトとドビュッシーが特別有名でしたけども、バッハからヒンデミットその他、ひじょうにあたらしいところまで、とっても広いレパートリーを持っていました。<略>
彼のピアノのいちばんの特徴は、音がすごく澄んでたっていうことです。そして、レガートのきれいなこと。レガート奏法のほんとに模範みたいなもの。それとペダルが極度に少ないね。ことにモーツァルトやバッハとなったらほとんど全く使わなかったじゃないかしら。それからシューバルト、今日はシューバルトからきこうと思うんですけど、作品90の即興曲。それなんかはね・・・、ま、ききましょう。即興曲の第4番、第3番、第2番という順序できこうと思うんですけど、きけば、「あの曲か」と皆さんがたはよくお分かりになると思います。


d0170835_19524083.jpgこの吉田節がCDに収録されている。音楽は入っていないので、例のNMLからギーゼキングのこのディスクを探し出して聴いてみる、といった2段階の作業でより充実したものになるというあんばいだ。

フランツ・シューベルト
4つの即興曲 Op. 90 D. 899 - 第4番 変イ長調



ギーゼキングが日本に来たとき、あの頃は外国の大家が来るのはひじょうに少なかったものだから、東京で6~7回の演奏会をつづけてやりました。で、僕はみんな行った。若かったから。そしてレパートリーが広いのにつくづくびっくりしたけども、今おききになったような音のきれいなのがね。それから、テンポはやや速めですよね。悪口をいう人は「ガス抜きのミネラルウォーターでも飲んでいるみたい」だって。ペダルがないだけじゃなくって、ルバートもほんとに少ししかないものだからそういうんだけども。でも、そのきれいな音をきいているとね、「この人はもう、ピアノをひくことだけが生きがいで、やめることなんて考えられないんじゃないか」っていうような気がしてきましたよ。純粋無垢のピアニストっていうことだなあ。
by kirakuossan | 2013-11-27 16:51 | クラシック | Trackback

One's own car

2013年11月27日(水)


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An actual color like a lie
by kirakuossan | 2013-11-27 16:31 | PHOTO | Trackback
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