信州の名峰蓼科山麓の女神湖近くの山荘"tutti”は標高1650mにある。これほどの高地にある別荘は日本でもそう多くはない。だから平地とは気温が10℃も違うのです。 当ブログ名は2018年7月1日をもって「のんきなとうさんの蓼科偶感」に変更いたしました。


by kirakuossan

カテゴリ:注目盤◎( 105 )

2018年10月20日(土)

1960年代のステレオ録音、マイクの位置が少しピアノから離れ、しかもオケの響きもそれを外から柔らかく包み込むように聴こえる。現在の鮮明過ぎる録音に聞き慣れた耳には、より優しく、より懐かしく、より自然と耳に入り込む。その響きは”新鮮”でもある。
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名ピアニストゲザ・アンダが遺したモーツァルトピアノ協奏曲集。その演奏水準の高さから模範的な名演奏として古くから名高い銘盤とされている。彼の名を初めて知ったのもこの演奏からではないだろうか。

今朝のNMLの新着タイトルに顔を出していた。さっそく6番、8番、そして「ジュノーム」と聴き始めている。初期後半と中期の作品がとくに味わい深い。「ジュノーム」のAndantinoなど最高!


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モーツァルト:
ピアノ協奏曲第1番 - 第6番, 第8番, 第9番, 第11番 - 第27番 Piano Concertos Nos. 1-6, 8-9, 11-27
ゲザ・アンダ - Géza Anda (ピアノ・指揮)
カメラータ・ザルツブルク - Camerata Salzburg




by kirakuossan | 2018-10-20 07:41 | 注目盤◎ | Trackback
2018年10月13日(土)

今朝のNMLの新着ラインナップから一つ目にとまった。”最後の巨匠 - マックス・エッガー追悼アルバム”とある。今までに一度も名を聞いたことがないピアニストだ。興味半分に聴いてみて驚いた。
ショパンの第2番「葬送」、この力強いタッチのうらに、一転秘められた美しすぎるピアニシモ。これはただ者ではない・・・

数少ない資料から次のことが分った。d0170835_11422873.jpg
マックス・エッガー(1916~2008) スイス・ロールシャハの生まれ。チューリヒ大学音楽部を卒業後、1943年スイス音楽協会賞を受賞。同年チューリヒ音楽院のピアノ科主任教授となり、多くの優れたピアニストを養成し、コンクールの審査員やピアノ奏者として活躍した。54年スイス文化使節として初来日。59年には武蔵野音楽大学の教授として再来日した。以降、東京芸術大学、洗足学園大学教授を歴任、日本の若手ピアニストを多数育てた。長く日本に住み、最後は京都市北区鷹峯土天井町の自宅で日本人妻庸子さんに看取られて91歳の生涯を閉じた。

さらに驚いたのは、録音はかなり旧いがシューベルトやトスティの声楽曲の弾き語りが収められており、これがまた素晴らしい美声なのである。
そしてアルバムの最後に、彼の肉声で紹介されたショパンの「告別」が入っている。1999年2月の録音でエッガー83歳の演奏である。


最後の巨匠 - マックス・エッガー追悼アルバム
マックス・エッガー - Max Egger (ピアノ)

by kirakuossan | 2018-10-13 11:27 | 注目盤◎ | Trackback
2018年10月3日(水)

新しく出たティルソン・トーマスのチャイコフスキー。
一言でいえば”クールななかにも凝縮された燃焼”そんな「悲愴」である。



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チャイコフスキー:
交響曲第6番 ロ短調 「悲愴」 Op. 74
Symphony No. 6 in B Minor, Op. 74, "Pathétique"
サンフランシスコ交響楽団
マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)
録音: 1-4 March 2017, Live recording, Davies Symphony Hall, San Francisco, USA




チャイコフスキーの濃厚な哀愁に正面からあくまでも端正な目でとらえ、しかも決して情熱は失わない、そんなバランスのとれた演奏、新鮮で味わい深い共感に浸れる。
やはりM・T・Tの歌わせ方は一味違う、そんな思いがする一枚である。
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by kirakuossan | 2018-10-03 08:22 | 注目盤◎ | Trackback
2018年9月8日(土)

Ott, Alice Sara Nightfall

d0170835_22544690.jpg夕暮、アリスの新盤を聴く。

ドビュッシー、サティ、ラヴェル、
2年ぶり8枚目のアルバム
20代最後の録音。
今までにない彼女の新境地だ。

録音: March 2018, Meistersaal, Berlin, Germany






夢想Rêverie
ベルガマスク組曲Suite bergamasque
Debussy

3つのジムノペディ - 第1番 ゆっくりと悩める如く
3 Gymnopédies: No. 1. Lent et douloureux
Satie

夜のガスパールGaspard de la nuit
亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノ版)Pavane pour une infante défunte (version for piano)
Ravel



by kirakuossan | 2018-09-08 22:55 | 注目盤◎ | Trackback
2018年9月1日(土)

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いよいよ巨匠の領域に達しつつあるパーヴォ・ヤルヴィ。彼が創った故郷におけるオーケストラ、エストニア祝祭管弦楽団とのショスタコーヴィチを聴く。

d0170835_08024576.jpgショスタコーヴィチ:
交響曲第6番 ロ短調 Op. 54
Symphony No. 6 in B Minor, Op. 54
エストニア祝祭管弦楽団 - Estonian Festival Orchestra
パーヴォ・ヤルヴィ - Paavo Järvi (指揮)
録音: 17-19 July 2016, Pärnu Concert Hall, Pärnu, Estonia





ショスタコーヴィチ最大の交響曲第5番ニ短調に次いで1939年に書かれたこの3楽章からなるシンフォニーは叙情的な作品である。レナード・バーンスタインは、ショスタコーヴィチの第6番は「悲愴」を受け継いでいるとしてこの曲を評した。

チャイコフスキーの「悲愴」とこの曲は共に交響曲第6番でロ短調である。「悲愴」は音楽史上初めて、長くゆったりとした終楽章を持ってきており、ショスタコーヴィチの第6番は、音楽史上初めて、長くゆったりとした第1楽章になっている。

第二楽章の出だしなど、まるでチャイコフスキーの「くるみ割り人形」なる旋律を彷彿させる。たしかに全曲を通してチャイコフスキーを意識している。



by kirakuossan | 2018-09-01 08:03 | 注目盤◎ | Trackback
2018年7月26日(木)

d0170835_03271093.jpg あれほど苦手だったドビュッシーが、どうしたことだろう、不思議とすーっと耳に入ってきて、心地よい響きを感じたとった。
4年前に傘寿記念ピアノリサイタルを開いた女流ピアニストによるドビュッシー。
北村陽子。井口基成やフランス人ピアニストのイヴ・ナット、ピエール・サンカンに師事したとあるから、時代を感じさせる。
1957年にパリ国立音楽院ピアノ科を卒業、1960年にはジュネーブ国際コンクール最高位に入選、帰国後、桐朋学園で教鞭をとり多くのピアニストたちを育てた。
この4月にも紀尾井ホールでリサイタルを開き、シューベルトの即興曲集やラヴェルを聴かせた。
それにしても、今まで受けつけなかったドビュッシーが・・・ほんとにどうしたことだろう。


ドビュッシー:
北村陽子 - Yoko Kitamura (ピアノ)
(録音: 5-7 September 2016, Inagi Municipal i Plaza, Tokyo, Japan)

by kirakuossan | 2018-07-26 03:27 | 注目盤◎ | Trackback(1)
2018年7月4日(水)

d0170835_06385090.jpgヨハン・シュトラウスII世の作品で一番好きなのは「美しく青きドナウ」ではない、「皇帝円舞曲」でもない、「アンネン・ポルカ」は好きだが、一番はワルツ「春の声」である。今はどこにしまい込んだか見当たらないが、昔、たしか母の親友の女性から貰った25cm盤のレコードに収録されていた曲で、何度も何度も繰り返し聞いたものだ。
その「春の声」を演奏会用パラフレーズのピアノ曲としてアルフレート・グリュンフェルト(1852~1924)が作曲し、1905年ウィーンで自作自演した貴重な録音が残っている。
グリュンフェルトは革職人の息子としてプラハに生まれたが、今日が誕生日であった。彼の友人にヨハン・シュトラウスII世がいて、シュトラウスのワルツの演奏会用パラフレーズの公開演奏で名を馳せた人物である。そんなところからこの「春の声」を献呈されている。
NMLでも聴けるが「作曲家による自作自演と歴史的音源集」(Naxos Historical)のなかに収録されている。
ほかにサン=サーンスのアルジェリア組曲より『夕べの夢想』や、グリーグの人びとの生活の情景 Op.19より第2番『婚礼の行列』、あるいはシャミナードのへつらう女 Op.50など・・・楽しい一枚である。


d0170835_07024786.jpgヨハン・シュトラウスII世:
(Walzer-Paraphrase über „Frühlingsstimmen Op. 410“ von Johann Strauß)
アルフレート・グリュンフェルト - Alfred Grünfeld (ピアノ)
録音: late 1905, Vienna, Austria



by kirakuossan | 2018-07-04 06:39 | 注目盤◎ | Trackback
2018年6月30日(土)

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d0170835_11024217.jpgということで、アン・ハレンベリを聴く。

今朝、彼女のヘンデル・アリア集を聴いているが、昨夜聴いたあの声量豊かな美声はそのままであります。しかも初めて聴くような珍しいアリアがてんこ盛りで、ヘンデリアンの人にはたまらない一枚となっている。こうして自宅で手軽に聴けるとは、さすがにNMLであります。


1. 歌劇『ピロとデメトリオ』より「最初は激情に駆られて」
2. 歌劇『リナルド』(1714年)より「このむごい別離が」
3. 歌劇『ピッロとデメトリオ』より「全く美しくない、軽蔑に満ちたお前の目は」
4. 弦楽器のためのアリアあるいはホーンパイプ ハ短調 HMV.355
5. 歌劇『ピッロとデメトリオ』より「おいで、愛しい人」
6. 歌劇『オットーネ』より「愛は軽蔑と嫉妬に屈し」
7. 歌劇『リナルド』(1717年)より「おいで、最愛の人」
8. 管楽器のためのアリア ヘ長調 HWV.410
9. 歌劇『ムツィオ・シェーヴォラ』より「私は別の国の女王になるのでしょう」
10. 歌劇『ムツィオ・シェーヴォラ』より「教えて、残酷な愛」
11. 行進曲 ト長調 HWV.418
12. 歌劇『ゴールのアマディージ』より「我が心はわずかな喜びにおだてられ」
13. 歌劇『テゼオ』より「彼は私の心が深く悲しむ訳を知っているのに」
14. 歌劇『アドメート』より「泣かないで、友よ」
15. 歌劇『アドメート』より「私はもっと美しくなるわ」
16. 行進曲 ニ長調 HWV.416
17. 歌劇『ベレニーチェ』より「運命の女神の気まぐれが」
18. 行進曲 ヘ長調 HWV.346
19. 『アレッサンドロ』より「孤独な愛」

アン・ハレンベリ(メゾ・ソプラノ)
イル・コンプレッソ・バロッコ
アラン・カーティス(指揮)

録音時期:2010年6月、7月
録音場所:イタリア、ロニーゴ
世界初録音(1,2,3,5,7,12,13,15,16,17)



by kirakuossan | 2018-06-30 10:41 | 注目盤◎ | Trackback
2018年6月28日(木)

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明日は楽しみにしていた読響の「復活」の演奏会。いつものことながら事前の予習をしている。マーラーの交響曲第2番「復活」の演奏は主だった指揮者であればみな一度は録音している人気の高い名曲である。さて誰の演奏で聴いてみるか?ということで明日6月29日が誕生日であったラファエル・クーベリックの棒で聴くことにした。この演奏は1982年、クーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団を指揮したもので隠れた名演とされる。クーベリックはマーラーのシンフォニーを好んで演奏し、時期こそ違え、バイエルンと全曲を録音している。
とりわけこの「復活」は独唱にエディット・マティスとブリギッテ・ファスベンダーを揃え、注目度からしても名盤とされる。


マーラー:
交響曲第2番 ハ短調 「復活」Symphony No. 2 in C Minor, "Resurrection"
エディット・マティス (ソプラノ)
ブリギッテ・ファスベンダー (アルト)
バイエルン放送合唱団
バイエルン放送交響楽団
ラファエル・クーベリック (指揮)
(1982年)





ところで話は変わるが、エディット・マティスが今年の2月で満80歳を迎えたそうだ。それを記念して彼女のCD7枚組限定盤『エディット・マティスの芸術』が発売され、好評らしい。キュートな容姿で人気があったソプラノ歌手であったが、このBOXはドイツグラモフォンから出され、1960~70年代の主だった歌声が聴ける。ということで、夕食を摂りながら、今、NMLで聴いている。

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エディット・マティスの芸術

バッハ:
エディット・マティス (ソプラノ)
ピエール・ティボー(トランペット)
ミュンヘン・バッハ管弦楽団
カール・リヒター (指揮)
録音: December 1971, Residenz, Herkulessaal, Munich, Germany

ヘンデル:
エディット・マティス (ソプラノ)
ORF交響楽団
チャールズ・マッケラス(指揮)

by kirakuossan | 2018-06-28 16:13 | 注目盤◎ | Trackback
2018年4月30日(月)

ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に今秋から就任することが決まった指揮者ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが同楽団と一緒に先駆けて来日、先日の演奏会で「春の祭典」などを聴かせてくれた。
「音楽の友」の最新号でサントリーホールでの演奏会評が掲載されている。


「春の祭典」、ズヴェーデンの指揮は器用とはいえず、なぜお披露目の演奏会にこの演目を持って来たのか、いささか疑問に思った。しかし、弦楽器の多様な奏法における統一感には凄みがあった。さすがに名ヴァイオリニスト出身の指揮者である。また、優秀な管楽器をはじめとして、オーケストラ全体で次期音楽監督を盛り立てようとしているのが伝わって来た。(音楽評論家山田治生)

アムステルダム生まれのヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(1960~)は1979年から1995年までアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターを務め、その後指揮者に転じた。2000年からハーグ・レジデンティ管弦楽団を皮切りに、05年からオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団、そして08年からアメリカに上陸、ダラス交響楽団の音楽監督に就任、そして今回名門オケの金的を射て、指揮者活動でも順調に歩み続けている。

そのズヴェーデンがヴァイオリニストとしてアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団時代に録音したヴィヴァルディの「四季」が新たにNMLで新着配信された。
ここでの彼の溌剌とした、力強い弓さばきは名ヴァイオリニストと称されたことを証明する好演となっている。



d0170835_09184213.jpgヴィヴァルディ:
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン - Jaap van Zweden (ヴァイオリン)
コンバッティメント・コンソート・アムステルダム - Combattimento Consort Amsterdam
ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド - Jan Willem de Vriend (指揮)
録音: 19-21 February, 4 June 1990, Stadsgehoorzaal Leiden, Netherlands


ここでの指揮者が今注目のヤン・ヴィレム・デ・フリエンドというのも興味あるところ。








by kirakuossan | 2018-04-30 08:46 | 注目盤◎ | Trackback