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2013年 11月 02日 ( 2 )

想像をはるかに越えるオルガンの響き

2013年11月2日(土)
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京都コンサートホールのオルガンの響きは想像をはるかに越えるものだった。それは第一楽章後半での弦楽による瞑想的な主題を、低く物静かな伴奏で支える。もうこの部分からしてこれは只事では済まない予感がする。そしてまだかまだかと待ちわびて、ついに第二楽章後半のあの壮麗な響きを呼び起こす。もうこれは天国にでも登りつめて行くような厳かさである。
あとは力強いファンファーレやフーガが続き、一気に終曲へと突っ走る。
サン=サーンス交響曲第3番 「オルガン付」の、今まで聴いた中での最高の演奏であった。オルガンはティエリー・エスケシュ。国際的にも知られるオルガニストであり作曲家でもある。

d0170835_212654.jpgパリ管弦楽団は煌びやかな印象はまったくしなかった。どちらかといえば弦は思いのほか太い響きで、管楽器は平均的な音色、すこし意外な思いがした。でもアンサンブルはさすがで、パーヴォ・ヤルヴィが云っていた、”室内楽的アンサンブル”が分るような気がする。パーヴォ・ヤルヴィは基本に忠実な指揮者で、決して派手な動きはしないが、オーラが漂っていた。


リストはやはり難しい。今日のピアノ協奏曲も難解だったが、若きピアニスト、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェは、卓越した指さばきで、力強く弾く姿は、風格さえ漂わせた。
オーケストラによって違いがあって面白い。例えば、楽員の登場の仕方だが、チェコ・フィルや今日のパリ管は開始のチャイムが鳴ると舞台袖から全員が揃って出てくる。これを観客が拍手で迎えるという普通のスタイル。珍しいのはフランス放送フィルで、演奏開始15分前ぐらいから各パートが思い思いにステージに上がって練習をやりだす。そしていつの間にやら開始時間がくれば、もうすでに楽員全員がステージでスタンバイとなる。
男女の構成比でも随分違う。チェコ・フィルはほとんど男性奏者ばかりで女性は数えるほどしかいなかった。パリ管も男性が多いが、女性も弦だけでなく、ホルンにも一人いて、バランスは取れてる。それに比べ、日本のオーケストラの男性の少ないことよ。とくにヴァイオリンなんか壊滅状態と思うぐらいで、やはり海外へ出て行く人が増えたのかもしれない。パリ管で気が付いたが、日本人演奏家も5人ほど顔を見せていた。第一ヴァイオリン(男)、第二ヴァイオリン(女二人)、チェロ(男)、それにアンコールで日本人女性の大太鼓が一人出て来た。
ティンパニの配置も色々あって、多いのはステージ正面の奥だが、チェコ・フィルはステージの右奥に位置する珍しいかたちだった。しかも音質がやはり全然違う。チェコは少し湿り気があるが、パリ管は乾いた音がする。このあたりも微妙に違う所が興味深い。
それと今日のパリ管は結構段差のある雛段がセットされてあって、第二ヴァイオリンやチェロは一段上に位置するので、観客席からは表情が良くみえる。ただ、今日の座席は11列目の一番左端であったこともあるが、木管楽器奏者がこれも珍しく、右奥に構えており、チェロや指揮者の影に隠れて全く見えなかった。座席と云うのは難しいもので、必ずしも前の方が良いかと言えばそうでもない。幸い、今日は近くに香水を振りかけた御仁はいなかってよかった。


d0170835_2319463.jpg2013年11月2日(土)2:00PM
京都コンサートホール

シベリウス:「カレリア」組曲op.11
リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調 S.125
サン=サーンス:交響曲第3番
ハ短調 op.78「オルガン付」


パリ管弦楽団
指揮/パーヴォ・ヤルヴィ
Pf/ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
Org/ティエリー・エスケシュ

アンコール
ベルリオーズ:フゥワストの劫罰からハンガリー行進曲
グリンカ:「リスランとリュドミラ」序曲
by kirakuossan | 2013-11-02 17:37 | クラシック | Trackback

京・三条の「千鳥酢」

2013年11月2日(土)
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加茂川や 清き流れに 千鳥すむ

料理に欠かせないのが「酢」 どこのでも同じだと思うが、そうではない。
京・三条大橋の村山造酢の「千鳥酢」は一味も二味も違うのだ。
清酒を原料としており、酢独特の鼻をつく香りがほとんどない。
創業は江戸享保年間というから徳川吉宗の時代、ざっと300年近く昔になる。
お酢一筋の村山造酢、千鳥の名は古歌からとった。
ひとくち舐めてみた。芳醇な甘みがひろがった。
さあ、酢だこにするか、きゅうりもみにするか、それとも鶏の唐揚げ甘酢にするか...



以前新聞記事でみて知った「千鳥酢」、近くのスーパーにおいてあったので迷わず買う。
創業二百八十余年の京都・三条にある老舗店の米酢。清酒を原料としており、酢独特の鼻をつく香りがほとんどない。創業時から使われている醸造蔵にすみついた酢酸菌が発酵を促して造り出すまろやかな味わいは、絶妙なバランスといわれる。京都の有名和食店や料亭を中心に多くの料理人の支持を集める。特にすし飯や酢の物で味が生きる。「すっきりしたうまみ、上質な軽さはまさに品格のある酢」(料理研究家の土井善晴さん)、「素材の味を引き出すマイルドな酸味は1度使うととりこになる」(料理研究家の本谷恵津子さん)
:日経新聞「料理のプロ50人が選ぶ調味料」第一位

by kirakuossan | 2013-11-02 08:23 | 料理三昧 | Trackback