2021年 02月 07日
ここでちょっと冷静になって・・・ |
2021年2月7日(日)
日経平均日足
とにかく年が明けても株式市場は日欧米ともに堅調である。
日本株は昨年23,319円で幕を開け、3月19日に付けた16,358円を底に一時は7,000円近くの大暴落をみたが、その後は予想外の急回復をみせた。ただ6月から10月まではおおよそ22,000円から24,000円手前のボックス圏で終始し、ほぼ年初スタートに戻した程度であった。ところが、チャートでも示すように突如として11月に入り急騰、10月末に22,977円であったものが、11月末には26,433円と1か月で3,500円近くも上昇した。その要因とは、いつものことながら外国人の積極的な買いが入ったこととされ、結局年末は27,444円と年初から4,125円高の陽線を立てて終えた。
そして2月に入り、さらに加速を高め先週末には28,779円。先月14日につけた昨年来最高値28,979円にあと200円と再び迫り、29,000円を視野に入れてきた。はたして本当にこのまま日経平均は30,000円を超えていくのだろうか?
ここで少し冷静になって主要銘柄の動向を整理してみた。ここにあげるのは、今注目される半導体や5G、電子部品、自動車部品、化学etcの主だった関連株。
昨年10月末を境に節目を見たとして、先週末までの約3か月間の比較をしてみると、日経平均は、5,800円上昇、率にして25.3%の大幅アップ。
ここでよくみると同じ銘柄群でも、決算の状況にもよるがどこも押しなべて回復を見せている中、その上昇率には差異がみられる。
例えば、太陽誘電の51.6%アップを筆頭にアドバンテストやSUMCO、あるいは東京エレクトロンなどは40%以上の高騰をすでに見せている。
その一方で、イビデンや富士フイルム、あるいは日本電気(NEC)なども業績を回復してきているにもかかわらず、上昇率は日経平均のそれよりもまだ大きく下回っている。日本電気や富士フイルムにいたっては昨年末時点でみても他社と比較して大きく引き離されていた。ただ、日本電気は先月末の好決算発表を受けて、2月1日に730円高とさすがに大きく反発したが、割安感の流れは現在に至っても変わっていない。(上昇率20.41%)
その割安感を顕著に裏付けるのがPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)の値。PERでは、富士通18.0、日本電気19.1、富士フイルム19.4、先週好決算で大きく報じられたソニーなども、2,000円近く株価が上がったにもかかわらずまだ14.2%とは驚異的である。
また、PBRでみても、日本電気、富士フイルムの低さが目立つし、デンソーにしても1.44と妙味がある。ただデンソーのPERは46.5と高いが、これはコンセンサス予測の来期の大幅な業績改善による2.5倍ほどの利益回復による数値に置き換えてみると16倍そこそこで割安感がでる。
これからは今まで以上に銘柄選別が重要だと思う。テーマーで抑えるもよし、バリュー株を見つけるもよし、この見極めで日経平均の3万円超えもさることながら、個別的に投資妙味に大きな差が出ると思う。
by kirakuossan
| 2021-02-07 11:01
| 株
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