2020年 05月 22日
ピアノ一筋の音楽人生 .......知られざる作曲家123 ヨハン・バプティスト・クラーマー |
2020年5月22日(金)
ピアノ協奏曲第8番 ニ短調 Op. 70
のちに当時のイギリスのヴィクトリア女王が熱狂するくらいのピアノの名手で、彼の名は広く知れ渡った。2度のドイツ・オーストリアへの旅行の際、ベートーヴェンとも出会った。ベートーヴェンより1歳年下であるが、ベートーヴェンよりも30年長く生きた。
しかし、残した作品は決して多くない。本業がピアニストであり、同時にピアノ教育家であり、加えて、ピアノ製造にも進出する実業家でもあった。作曲家としての活動が多くは出来なかったのにはそんな要因があったのかもしれない。
クラーマーはピアノ一筋の音楽人生であった。遺した作品もピアノ関連の作品がほとんどである。
今朝のRadioSwissClassicの放送で流れたピアノ協奏曲第7番 を聴いて、彼のことを初めて知ることになる。曲調は愛らしく、それでいて毅然とした節度も保つ。ちょうどモーツァルトとベートーヴェンの中間のように。
ピアノ協奏曲は全部で8曲書いた。今日は7番以外に、1番から全曲聴くことになりそうだ。
ただみてみると、NMLでも、2番、5番、7番、8番しかなく、しかもラフマニノフ弾きとして知られるハワード・シェリー盤のこれのみである。
ハワード・シェリー - Howard Shelley (ピアノ)
ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ
- London Mozart Players
追記:
7番は1816年、クラーマー45歳の作品。続く8番の最後の協奏曲は1825年、54歳の作曲。この二つはさすがに円熟味を帯びた佳作である。とくに8番の充実度は最高で、7番をも上回る出来栄えだ。
1825年と言えば、ベートーヴェンが亡くなる2年前、「第九」を書き終えた翌年にあたる。
で、ここで8番も付け加えることに。
ピアノ協奏曲第8番 ニ短調 Op. 70
ハワード・シェリー - Howard Shelley (ピアノ)
ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ - London Mozart Players
☆いつものように、右上ジャケットを左ダブルクリックすると各楽章ごとに最初の30秒間、演奏を聴くことが出来ます。NMLに加入している人はもちろん全曲試聴可能。
by kirakuossan
| 2020-05-22 11:39
| 知られざる作曲家
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