2018年 05月 08日
現代にも通ずるコンソート・ソング集 .......知られざる作曲家113 ウィリアム・バード |
2018年5月8日(火)
バード:
ウィリアム・バード(1543?~1623)は、今でも「ブリタニア音楽の父」と敬愛されつづける英国で活躍したルネサンス音楽の作曲家である。カトリック教徒で王立礼拝堂楽員であった彼は教会の音楽を中心に数多く書いた。なかでも3声、4声、5声などのラテン語ミサ曲は傑作とされる。ほかにコンソート・ソングなるものも遺した。
"in consort"、コンソート、「協調して、調和して」という意味あいを持つが、元来コンソートとは、16世紀から17世紀にかけて、英国やドイツなどで行われていた器楽アンサンブルのことで「合奏」を意味する。エリザベス朝の代表的なコンソート音楽の作曲家に、ジョン・ダウランド、アンソニー・ホルボーン、そしてこのウィリアム・バードらがいた。この流れは17世紀後半になってもつづき、ヘンリー・パーセルらに継がれていく。
これらの歌がほんとうに450年近くも前に作られた歌なのか、あまりにも身近に感じ取れ、「奥様は子犬を飼っていた」なんて題を目にすると、まるで現代そのもので、調べもまったく違和感を感じず不思議な思いがする。
エマ・カークビー - Emma Kirkby (ソプラノ)
フレットワーク - Fretwork
by kirakuossan
| 2018-05-08 08:22
| 知られざる作曲家
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