2017年10月20日(金)
数日前から2年前に書いた「来る10年間でまちがいなくメジャーになる22人」の記事を読んでくれている訪問者がいるようで記事ランキングに顔を出してきた。2年前書いた時、実際に生演奏を耳にしたのはヴァシリー・ペトレンコ、山田和樹、アンドレア・バッティストーニの3人ということだったが、もうひとり早くからダニエル・ハーディングを2度聴いているのを書き落としていた。
そしてそれ以降、プラハ・フィルでヤクブ・フルシャ、サントリーホールでフランクフルト放送響を振るアンドレス・オロスコ=エストラーダを、そして去年フィラデルフィア管と来日したヤニック・ネゼ=セガン、今年3月にはハンブルク北ドイツ放送響とクシシュトフ・ウルバンスキーの演奏に接することが出来た。
そして来月には横浜で手兵のウィーン響率いるフィリップ・ジョルダンの指揮ということになる。これで22人中9人の指揮に触れたということになる。
あと是非早く聴いてみたいと思うのが次期ベルリン・フィルの首席キリル・ペトレンコと今や引っ張りだこのアンドリス・ネルソンスとグスター・ボ・ドゥダメル。それともうひとりキリル・ペトレンコと同期のヴラディーミル・ユロフスキーあたりか。
今朝のNMLの新着タイトルでヴラディーミル・ユロフスキーのロンドン・フィルハーモニー首席指揮者就任10周年記念と題して7枚もののディスクが出ていた。普段あまり聴く機会のない作品も多く含まれていて興味深いものである。今朝はそれを順番に聴いて行こうと思う。
グリンカ: ホタ・アラゴネーサによる華麗な奇想曲「スペイン風序曲第1番」Capriccio brillante on the Jota aragonesa, "Spanish Overture No. 1"
Souvenir d'une nuit d'ete a Madrid, "Spanish Overture No. 2"
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 - London Philharmonic Orchestra
ウラディーミル・ユロフスキ - Vladimir Jurowski (指揮)
録音: December 2016
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「来る10年間でまちがいなくメジャーになる22人」 |
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2015年6月26日(金)
3年前にオペラ雑誌で「来る10年間にメジャーになる25人」と題した特集が掲載されたらしいが、ここでは
「来る10年間でまちがいなくメジャーになる22人」を挙げてみた。
キリル・ペトレンコ(1972~ロシア)
バイエルン歌劇場(13~)ベルリン・フィルハーモニー(18~)ヴラディーミル・ユロフスキー(1972~ロシア)
ロンドン・フィルハーモニー(07~)ロシア国立アカデミー響(11~)テオドール・クルレンツィス(1972~ギリシャ)
ムジカ・エテルナ(創設~)マイケル・クリスティ(1974~アメリカ)
フェニックス響(5~)ブルックリン・フィル(5~)フィリップ・ジョルダン(1974~スイス)
パリ国立オペラ(09~)ウイーン響(14~)ヤニック・ネゼ=セガン(1975~カナダ)
ロッテルダム・フィル(08~)フィラデルフィア管(12~)ダニエル・ハーディング(1975~イギリス)
マーラー室内管(03~)スェーデン放送響(07~)パリ管(17~)アラン・アルティノグリュ(1975~フランス)
ヴァシリー・ペトレンコ(1976~ロシア)
オスロ・フィルハーモニー(13~)アンドレス・オロスコ=エストラーダ(1977~コロンビア)*
ウイーン・トーン響(9~15)hr響(14~)ヒューストン響(14~)パブロ・エラス=カサド(1977~スペイン)
トマーシュ・ネトビル(1977~チェコ)
プラハ国民劇場アンドリス・ネルソンス(1978~ラトビア)
バーミンガム市響(08~15)ボストン響(14~)ミケーレ・マリオッティ(1979~イタリア)
ボローニャ歌劇場(08~)ミッコ・フランク(1979~フィンランド)
フランス放送フィル(16~)山田和樹(1979~日本)
モンテカルロ・フィル(14~)ピエタリ・インキネン(1980~フィンランド)
ニュージランド響(08~)プラハ響(15/9~)日本フィルハーモニー(16/9~)グスター・ボ・ドゥダメル(1981~ベネズエラ)
ロサンゼルス・フィル(09~)ヤクブ・フルシャ(1981~チェコ)
プラハ・フィルハーモニア(08~)デンマーク王立歌劇場(13~)クシシュトフ・ウルバンスキー(1982~ポーランド)
ロビン・ティチアーティ(1983~イギリス)*
グラインドボーン祭(14~)アンドレア・バッティストーニ(1987~イタリア)*
東京フィルハーモニー(15~首席客演)


ラトルやゲルギエフの次の世代、キリル・ペトレンコを筆頭に40歳前半から20歳までの新進気鋭の指揮者22人。この中にはハーディングやネゼ=セガンやネルソンス、ドゥダメルなどすでに世界中の脚光を浴びている若手シェフもいる。敢えて日本人代表として山田和樹を入れてみたが、こうして眺めてみると実に国際色豊かな顔ぶれであるのがわかる。そしてすぐにこれも気が付くことだが、その中に
ドイツ人が誰一人含まれていない、ティーレマンの後継者がいないという事実である。
この顔ぶれの中で、実際に生演奏を耳にしたのはヴァシリー・ペトレンコ、山田和樹、アンドレア・バッティストーニの3人。そして11月にはサントリーホールでアンドレス・オロスコ=エストラーダを聴く予定にある。4月に大賀ホールで聴いたばかりのバッティストーニの印象はあまりにも鮮烈なものであった。彼は間違いなくこの中でもトップクラスの人気指揮者になるであろう。さてこれからどの指揮者の実演に出合えるか大いに楽しみである。それにしてもなぜか覚えにくい名前が多い。クルレンツィスとかアルティノグリュとか、ティチアーティとか、ようやく最近になってバッティストーニとオロスコ=エストラーダが宙で言えるようになったほどだ。
またまた指揮者の話題、ペトレンコの余震はまだまだ続いているのである。
スーク:
交響詩「冬物語」 Op. 9ベルリン・コーミッシェ・オーパー管弦楽団/
キリル・ペトレンコ(2006)
モーツァルト:
レクイエム ニ短調 K. 626ムジカエテルナ/
テオドール・クルレンツィス(2009)
ストラヴィンスキー:
バレエ音楽「春の祭典」パリ国立歌劇場管弦楽団/
フィリップ・ジョルダン(2012)
マーラー:
交響曲第4番 ト長調マーラー室内管弦楽団/
ダニエル・ハーディングショスタコーヴィチ:
交響曲第5番 ニ短調 Op. 47ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(2008)
ベルリオーズ:
幻想交響曲 Op. 14トンキュンストラー管弦楽団/
アンドレス・オロスコ=エストラーダ (2012)
メンデルスゾーン:
交響曲第2番 変ロ長調 「讃歌」 Op. 52バイエルン放送交響楽団/
パブロ・エラス=カサド(2012)
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