2017年 08月 23日
マタチッチのブルックナー |
2017年8月23日(水)
「わがブルックナー開眼は、中学校に入学して間もなく<2番>をFM放送で聴いたとき。雷に打たれたような感動だった。ブルックナーに選んでもらえたのだ」と福島氏は語るが、さすがプロの音楽家はブルックナーに開眼するのが早い。中学生とは信じ難い。しかももっとも印象の薄い「第2番」から入るとはこれまた珍しい。普通は4番「ロマンティック」か、7番、8番辺りからだろうに。
NO.4を送ります。
マタチッチを40年ほど前にテレビで見た。
既にかなりの年だった。
演目は忘れてしまったが、その指揮振りを記憶している。
ほんの一時だったのかもしれないが、
タクトは持たず、
胸の30cmほど前に両手を持ってきて
(もう少し詳しくいうと、高さはお乳とヘソのあいだくらい)
ほんのわずか上下に振るだけ。
このおっさんやる気あんのかい、
それとももうろく・・・
こんなん指揮者要らんやんかくらいに思った。
どっこい演奏は素晴らしい。不思議だった。
今回の記事はベタほめ。
神の領域らしい。
福島さんのいう通り、この方はCDは勿論、
楽しみにしている松井くんからのメール。例の日経夕刊の「クラシック名演・名盤」(福島章恭・文)今回はブルックナーだ。
「わがブルックナー開眼は、中学校に入学して間もなく<2番>をFM放送で聴いたとき。雷に打たれたような感動だった。ブルックナーに選んでもらえたのだ」と福島氏は語るが、さすがプロの音楽家はブルックナーに開眼するのが早い。中学生とは信じ難い。しかももっとも印象の薄い「第2番」から入るとはこれまた珍しい。普通は4番「ロマンティック」か、7番、8番辺りからだろうに。
大体において、モーツァルトかハイドンかベートーヴェンから入り、やがてブラームスを聴き、少しついていけない頃、マーラーを知る。この時の驚きは大変なもので、しばらくはマーラー一色となる。やがてブルックナーの影がちらちらし出すが、如何せんいくら辛抱して聞いても全く着いてはいけない。仕方なく諦めていると、ある日突然、ブルックナーのあの野太い響きが、一つの連なった流れるようなメロディーになって、まるで自然界からの響きに聴こえる日を迎える。
おめでとう!ブルックナーに選んでもらえたのだ。その日を境にして、明けても暮れてもブルックナー、もうマーラーが古臭くなってしまう。そしてはしか熱がやがて少し冷めた頃、またマーラーが懐かしく新鮮に思えてくるのである。福島氏も最初にマタチッチ&チェコ・フィルの第7番を挙げているが、御意、小生も同感であります。そして、もちろんカール・シューリヒトの第8番も然りであります。松井くんも40年前にマタチッチを聴いて、どっこい演奏は素晴らしい。不思議だった。とあるのはたいしたものです。僕なんかまだその頃は、ブラームスまでも行かず、メンデルスゾーンの「イタリア」あたりで満足しておりました。ちょっと毛色を変えてシューマンの「ライン」を無理して最後まで聴いてみたり・・・そんな頃でした。
もう今夜は日付が変わってしまったので、ブルックナーは明日聴くことにしよう。
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ブルックナー:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 - Czech Philharmonic Orchestra
ロヴロ・フォン・マタチッチ - Lovro von Matačić (指揮)
(録音: 20-23 March 1967, The Dvořák Hall of Rudolfinum, Prague, Czech Republic)
by kirakuossan
| 2017-08-23 23:40
| クラシック
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