2017年 08月 23日
続・指揮者100選☆14 クリヴィヌ |
2017年8月23日(水)
幼いころからヴァイオリンの名手として注目され、多くのコンクールで入賞するほどの腕前であったが、18歳時、カール・ベームとの出会いから彼の運命は変わった。
母国のフランス放送新フィルやロレーヌ・フィルで研鑽を積み、40歳で名門リヨン国立管弦楽団の音楽監督に就く。ここでの14年間にさらに磨きをかけ、録音もこなす。そして2004年、自らが主宰して古楽器オーケストラであるラ・シャンブル・フィラルモニーク (La Chambre Philharmonique) を創設する。ただ一時期評判をとり、来日して読響を振るなどしたが、リヨン時代からの活動も含めて、もう一段の爆発的な知名度アップに繋がってはこなかった。そんな彼も今年で70歳になった。そしていよいよ来月からパリ管と並ぶ、フランスの名門フランス国立管弦楽団の音楽監督に就任することとなった。正直、遅きに失した感はなきにしもあらずだが、そのあたりがまた玄人好みするようなところでもあるのだが。いよいよこれから後世に名を残す大指揮者へのステップ台にいま立ったところだろう。フランス国立管弦楽団の過去の顔ぶれを見渡すと、ジャン・マルティノン(1968~74)セルジュ・チェリビダッケ(1973~75)ロリン・マゼール(1977~90)シャルル・デュトワ(1991~ 2001)らが名を連ねる。そのことを十分に予感させる面々たちである。

☆演奏スタイルは・・・
彼には生粋のフランス人の血は通ってはいないということでもないだろうが、レパートリーはフランスものよりドイツ=オーストリア音楽が中心の印象を与える。弦出身者だけあってとくに弦楽器の扱い方に秀でる。
☆録音は・・・
手兵ラ・シャンブル・フィラルモニークとの演奏が多い。ベートーヴェン交響曲全集は彼にとっての一つの集大成である。
今年の暮れ、12月21日に大阪フェスティバルホールで、そのクリヴィヌが読響を指揮する第九が催される。今から大いに愉しみである。そこで一足先に彼の第九を聴いてみた。ここに出て来るテノールのドミニク・ヴォルティヒは読響との演奏時にも出演予定である。
ベートーヴェン:
シニード・ムルヘルン - Sinead Mulhern (ソプラノ)カロリン・マズア - Carolin Masur (メゾ・ソプラノ)ドミニク・ヴォルティヒ - Dominik Wortig (テノール)コンスタンティン・ヴォルフ - Konstantin Wolff (バス)レゼレマン室内合唱団 - Elements Chamber Choir, Les
ラ・シャンブル・フィルハーモニク - Chambre Philharmonique, La
エマニュエル・クリヴィヌ - Emmanuel Krivine (指揮)
☆Myライブラリーより・・・
タグ:
by kirakuossan
| 2017-08-23 09:40
| 続・指揮者100選
|
Trackback