2017年 06月 16日
「日置桜」を思い出したりして・・・ |
2017年6月16日(金)
今でこそ wikipedia なる便利なものがあるが、昔は、百科事典を引っ張り出すか、こうした卓上型の事典から知識を得た。だからどこの家庭にもこのような本が一冊はあったものだ。それに今読んでみて、写真などは確かに古臭さを感じさせるが、記事そのものは今の時代にも十分に通用するほどの内容で書かれている。
蔵元:有限会社山根酒造場
6月16日【物知りコーナー】
日本酒の始まり
世界の酒の酒類はきわめて多く、その国によってその歴史も異なる。日本酒も例外ではない。
酒をつくることを「醸(かも)す」という。これは「噛む」が語源である。つまり、最も原始的な酒は、米を口で噛んだものを吐き出し、それを一定期間たくわえてつくった。いうまでもなく、唾液の中の酵素の働きを利用したのだ。「大隅国風土記」の中にも、口噛みの酒の記述がある。こうした口噛みの酒づくりはすべて女性によって行われた。さらに神の祭りのときには「神酒」と呼ばれる酒を神に供え、これは若い未婚の女性の噛んだ酒でなくてはならなかった。この酒づくりの風習の裏には、日本人独特の女性崇拝の信仰があったのだろう。この伝統は明治以前まで続いたようである。
いつの頃から我が家にあるのか定かでないが、『暮らしの365日 生活歳時記』(樋口清之監修/三宝出版刊)なる事典が重宝している。昭和53年1月の発行だから、かれこれ40年になる。その間、ほとんどその存在を忘れていたが、だいぶ前に、本の整理をしていて見つけ出した。
この本の関心するところは、その日の言葉、今日の歳時記、今日のこよみ、今日のできごと、食べもの四季報、暮らしのヒント、物知りコーナーと盛りだくさんな記事が日々掲載されていることである。だいたいこういった類の本は、ありきたりの記事ばかりで。奥の浅い、誰でも知っているような事柄が羅列しているに過ぎないものだが、この事典は違う。1冊でこれだけの情報量の多さは他にはあまり知らない。
鳥取市青谷町大坪249
by kirakuossan
| 2017-06-16 14:15
| 偶感
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