2017年 02月 25日
「文学温泉紀行」準備編⑤ 尾道と広島 |
2017年2月25日(土)
「文学温泉紀行」
尾道の駅には昼すぎて着いた。新らしい果物屋、新らしい自動車屋、新らしい桟橋、何か昔と違った新鮮な町に変っていた。道も立派になり女車掌の乗っている銀色のバスが通っているけれども、いまだに昔と変らないのは、町じゅうが魚臭いことだ。その匂いを嗅ぐと母親を連れて来てやればよかったとおもった。だが、あんまり町が立派になっているので、歓びがすぐ失望にかわって行ってしまう。町では文房具屋にかたづいている友達を尋ねてみた。もう四人もの子もちだった。
「まア! 誰かとおもえば、あんたですかの、どうしなさったんなア、こんなにとつぜんで、ほんまに、びっくりしやんすがのう」
そう云って、その友達は、白粉の濃い綺麗な顔で、店の暗い梯子段を降りて来た。
(林芙美子「田舎がえり」)
第3日
5月20日(土) (予定)
広島は両親の故郷である。だが不思議なことに、ゆっくりと訪れたことは過去にない。今日は尾道と、広島市を満喫しようと思う。
07:00 鞆の浦出発
⇓(R47・R2)
08:00 尾道・千光寺公園(10:00)猫の細道、文学記念室、志賀直哉旧居。
⇓(R185)
11:30 呉(12:00)
⇓(R31)
12:30 広島(15:00市内観光)
⇓(R2・R30)
16:00 羅漢温泉「スパ羅漢」(食事は18:30まで、入浴は19:30まで)
泉質:単純放射能線・ラドン泉・低張性弱アルカリ性低温泉
泉温:源泉摂氏26度
道の駅「スパ羅漢」 広島県廿日市市飯山21-5
TEL:0829-72-2221 で車中泊。(走行距離:140km)
千光寺
尾道市東土堂町15-1
大同元(806)年創建。千光山の中腹に建ち境内からは尾道の絶景が望める。境内には「赤堂」と呼ばれる朱塗りの本堂や”残したい日本の音風景100 選”に選定された「鐘楼」があり、尾道のシンボル的存在となっている。
文学記念室
尾道市東土堂町13-28
元々は地元企業役員の福井邸。福井家の希望により、1998年に市が建物並びに庭園を整備し、文学記念室として公開した。尾道ゆかりの作家である林芙美子・高垣眸・横山美智子・行友李風、歌人である中村憲吉・山下陸奥・麻生路郎の愛用品や書簡、直筆原稿等を展示している。特に、林芙美子については東京の家にあった書斎が再現されている。
志賀直哉旧居と暗夜行路石碑
尾道市東土堂町8-28
1912年(大正元年)11月、白樺のありかたへの疑問と父との不和から東京を離れ、この地に移住。6畳3畳の2部屋と土間の台所だけの平屋の三軒棟割長屋で、ここで代表作・暗夜行路の構想を練り起稿した。その後1914年(大正3年)中ごろまで在住した。
「文学温泉紀行」
尾道の駅には昼すぎて着いた。新らしい果物屋、新らしい自動車屋、新らしい桟橋、何か昔と違った新鮮な町に変っていた。道も立派になり女車掌の乗っている銀色のバスが通っているけれども、いまだに昔と変らないのは、町じゅうが魚臭いことだ。その匂いを嗅ぐと母親を連れて来てやればよかったとおもった。だが、あんまり町が立派になっているので、歓びがすぐ失望にかわって行ってしまう。町では文房具屋にかたづいている友達を尋ねてみた。もう四人もの子もちだった。
「まア! 誰かとおもえば、あんたですかの、どうしなさったんなア、こんなにとつぜんで、ほんまに、びっくりしやんすがのう」
そう云って、その友達は、白粉の濃い綺麗な顔で、店の暗い梯子段を降りて来た。
(林芙美子「田舎がえり」)
第3日
5月20日(土) (予定)
広島は両親の故郷である。だが不思議なことに、ゆっくりと訪れたことは過去にない。今日は尾道と、広島市を満喫しようと思う。
07:00 鞆の浦出発
⇓(R47・R2)
08:00 尾道・千光寺公園(10:00)猫の細道、文学記念室、志賀直哉旧居。
⇓(R185)
11:30 呉(12:00)
⇓(R31)
12:30 広島(15:00市内観光)
⇓(R2・R30)
16:00 羅漢温泉「スパ羅漢」(食事は18:30まで、入浴は19:30まで)
泉質:単純放射能線・ラドン泉・低張性弱アルカリ性低温泉
泉温:源泉摂氏26度
道の駅「スパ羅漢」 広島県廿日市市飯山21-5
TEL:0829-72-2221 で車中泊。(走行距離:140km)
千光寺
尾道市東土堂町15-1
大同元(806)年創建。千光山の中腹に建ち境内からは尾道の絶景が望める。境内には「赤堂」と呼ばれる朱塗りの本堂や”残したい日本の音風景100 選”に選定された「鐘楼」があり、尾道のシンボル的存在となっている。
文学記念室
尾道市東土堂町13-28
元々は地元企業役員の福井邸。福井家の希望により、1998年に市が建物並びに庭園を整備し、文学記念室として公開した。尾道ゆかりの作家である林芙美子・高垣眸・横山美智子・行友李風、歌人である中村憲吉・山下陸奥・麻生路郎の愛用品や書簡、直筆原稿等を展示している。特に、林芙美子については東京の家にあった書斎が再現されている。
志賀直哉旧居と暗夜行路石碑
尾道市東土堂町8-28
1912年(大正元年)11月、白樺のありかたへの疑問と父との不和から東京を離れ、この地に移住。6畳3畳の2部屋と土間の台所だけの平屋の三軒棟割長屋で、ここで代表作・暗夜行路の構想を練り起稿した。その後1914年(大正3年)中ごろまで在住した。
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by kirakuossan
| 2017-02-25 11:29
| 文学温泉紀行
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