2017年 01月 18日
「碁は人生に似ている。ー」 |
2017年1月18日(水)
名人の技量ありと言われながら名人とならなかった棋士が四人いる。本因坊元丈であり、安井知得仙知であり、本因坊秀和、そしてもうひとり井上幻庵因碩である。これらを称して囲碁四哲と呼ぶ。
流行作家の百田尚樹が著した長編歴史小説『幻庵(げんなん)』は、その一人である幻庵因碩について語ったものである。
百田尚樹(1956~)は、大阪市東淀川区の出身、同志社大学法学部を中退し放送作家になった。知らなかったが人気番組「探偵!ナイトスクープ」のチーフライターを25年以上に渡り務めている。2013年、出光興産創業者の出光佐三をモデルとした「海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞し、今回4年ぶりに新たな長編を書き上げた。彼は囲碁アマチュア六段であるが、作家デビューして10年、ずっと温めていたテーマである。
碁の変化は無限だ。「この一手しかない」という局面はむしろ少ない。ほとんどの着手が迷いに迷った末での一手だ。あのとき、こう打てばどうだったか、その後の変化はどうなったか、碁はどのように展開したのか・・・それを思わぬ着手はない。碁は人生に似ている。来し方を振り返り、あのとき、違う道を選んでいたらと思っても、その人生の変化がどうなったのかは永遠に謎だ。 (本著より)
上下巻800頁にもおよぶ。楽しみながら、じっくりと読むことにしよう。
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流行作家の百田尚樹が著した長編歴史小説『幻庵(げんなん)』は、その一人である幻庵因碩について語ったものである。
百田尚樹(1956~)は、大阪市東淀川区の出身、同志社大学法学部を中退し放送作家になった。知らなかったが人気番組「探偵!ナイトスクープ」のチーフライターを25年以上に渡り務めている。2013年、出光興産創業者の出光佐三をモデルとした「海賊とよばれた男」で本屋大賞を受賞し、今回4年ぶりに新たな長編を書き上げた。彼は囲碁アマチュア六段であるが、作家デビューして10年、ずっと温めていたテーマである。
碁の変化は無限だ。「この一手しかない」という局面はむしろ少ない。ほとんどの着手が迷いに迷った末での一手だ。あのとき、こう打てばどうだったか、その後の変化はどうなったか、碁はどのように展開したのか・・・それを思わぬ着手はない。碁は人生に似ている。来し方を振り返り、あのとき、違う道を選んでいたらと思っても、その人生の変化がどうなったのかは永遠に謎だ。 (本著より)
上下巻800頁にもおよぶ。楽しみながら、じっくりと読むことにしよう。
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by kirakuossan
| 2017-01-18 13:02
| 文芸
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