2016年 09月 10日
ピアニスト列伝―27 マウリツィオ・ポリーニ |
2016年9月10日(土)
イタリア人ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini, 1942~)のことをまだ書いていなかった。1960年、18歳で受けた第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝した。審査委員長のアルトゥール・ルービンシュタインは「今ここにいる審査員の中で、誰よりも巧い」と賛辞を述べたことはあまりにも有名である。彼はこれを機会に国際的な名声を勝ち得、順調に階段を登りつめていった。現存のもっとも偉大なピアノの巨匠の一人に上げられるが、まだ70歳の半ばにようやくさしかかったところであり、真の巨匠としての活躍はまだこれからとも言えるであろう。ルービンシュタインがちょうど審査委員長のとき、今のポリーニとほぼ同年代であって、彼はそれから16年も現役を続けたし、バックハウスは最後まで舞台に立ち、シューベルトの即興曲を生涯最後の演目として弾いたコンサートのあと亡くなったのが85歳であった。ポリーニもまだまだこれからである。アルゲリッチと並んで一度生の演奏を聴いておきたいとも思っている。
ポリーニの録音は実に豊富で、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、シューマン、ブラームス、さらにストラヴィンスキーなどが代表的なものだろう。山荘へ2枚のレコードを持ってきている。一枚はブラームスの協奏曲第2番であり、もう一枚はベートーヴェンの第3番コンチェルトである。前者はアバド、後者はベーム、いずれもウィーン・フィルとの共演でどちらも名演奏に挙げられる。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・ベーム(指揮)
(録音: November 1977, Grosser Saal, Musikverein, Wien, Austria)
ポリーニのピアニズムの最大の特徴はその「完璧さ」にある。卓抜した超絶技巧が、時として「冷たいピアニズム」と評されることも事実であり、感情に溺れない正確無比さを「機械的と」批判されることもある。そのどちらも正解だろう。その意味ではどことなくリヒテルとダブるところがある。
同じミラノ出身のクラウディオ・アバドとは親愛な関係にあり共演も多かった。9歳年上のアバドにピアノを教えたのはポリーニであった。
イタリア人ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini, 1942~)のことをまだ書いていなかった。1960年、18歳で受けた第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝した。審査委員長のアルトゥール・ルービンシュタインは「今ここにいる審査員の中で、誰よりも巧い」と賛辞を述べたことはあまりにも有名である。彼はこれを機会に国際的な名声を勝ち得、順調に階段を登りつめていった。現存のもっとも偉大なピアノの巨匠の一人に上げられるが、まだ70歳の半ばにようやくさしかかったところであり、真の巨匠としての活躍はまだこれからとも言えるであろう。ルービンシュタインがちょうど審査委員長のとき、今のポリーニとほぼ同年代であって、彼はそれから16年も現役を続けたし、バックハウスは最後まで舞台に立ち、シューベルトの即興曲を生涯最後の演目として弾いたコンサートのあと亡くなったのが85歳であった。ポリーニもまだまだこれからである。アルゲリッチと並んで一度生の演奏を聴いておきたいとも思っている。
ポリーニの録音は実に豊富で、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、シューマン、ブラームス、さらにストラヴィンスキーなどが代表的なものだろう。山荘へ2枚のレコードを持ってきている。一枚はブラームスの協奏曲第2番であり、もう一枚はベートーヴェンの第3番コンチェルトである。前者はアバド、後者はベーム、いずれもウィーン・フィルとの共演でどちらも名演奏に挙げられる。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・ベーム(指揮)
(録音: November 1977, Grosser Saal, Musikverein, Wien, Austria)
同じミラノ出身のクラウディオ・アバドとは親愛な関係にあり共演も多かった。9歳年上のアバドにピアノを教えたのはポリーニであった。
.
by kirakuossan
| 2016-09-10 13:02
| ピアニスト列伝
|
Trackback