2015年 12月 08日
野暮ったさが魅力 .......知られざる作曲家86 ディッタースドルフ |
2015年12月8日(火)
今チェコ放送で「鹿に変えられたアクタエオン」というシンフォニアを聴いているが、この野暮ったさ、素人臭ささが独特の面白い音楽に仕立て上げている。ハイドンとモーツァルトの中間期に属する作曲家だが洗練さに置いてこの二人とは程遠い。でもどこか今までに耳にしたことのないような独自の旋律が流れる。
カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ男爵(1739~1799)はウィーンに生れ、ボヘミアで没した作曲家である。彼はハイドン、モーツァルト、ヴァンハルとは弦楽四重奏を組んだこともあるぐらいで、当時ウィーン楽壇での中心的人物の一人であったようだ。先日「選からもれた作曲家たち」シリーズの1人目として採りあげたヴァンハルであったが、そういうと彼も1739年生まれであって同い年である。やはりというか、ヴァンハルとの比較においてもディッタースドルフの方が、一段通俗的に聴こえるのは気のせいか。
ところでここでの「鹿に変えられたアクタエオン」とは、古代ローマのアウグストゥスの時代に生きた詩人オウィディウスの転身物語から採られ、ディッタースドルフが作曲した6つの「転身物語シンフォニア」の一つである。他に「蛙に変えられたリュキアの農夫たち」や「石にされたピネウスと仲間たち」・・・などがあるが、いずれもどこか滑稽さも伴う愉しい音楽である。
彼の作品ではヴァイオリン演奏家でもあったために多くのヴァイオリン協奏曲も遺したが、ここでは幾分垢抜けした美しい旋律を聴かせる。ほかに35ものオペラも書いたが、どうしてか晩年には完全に忘れ去られてしまった。
ディッタースドルフ:
シンフォニア第3番 ト長調 「鹿に変えられたアクタエオン」
ヴァイオリン協奏曲 ト長調 L. 3
今チェコ放送で「鹿に変えられたアクタエオン」というシンフォニアを聴いているが、この野暮ったさ、素人臭ささが独特の面白い音楽に仕立て上げている。ハイドンとモーツァルトの中間期に属する作曲家だが洗練さに置いてこの二人とは程遠い。でもどこか今までに耳にしたことのないような独自の旋律が流れる。
カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ男爵(1739~1799)はウィーンに生れ、ボヘミアで没した作曲家である。彼はハイドン、モーツァルト、ヴァンハルとは弦楽四重奏を組んだこともあるぐらいで、当時ウィーン楽壇での中心的人物の一人であったようだ。先日「選からもれた作曲家たち」シリーズの1人目として採りあげたヴァンハルであったが、そういうと彼も1739年生まれであって同い年である。やはりというか、ヴァンハルとの比較においてもディッタースドルフの方が、一段通俗的に聴こえるのは気のせいか。
ところでここでの「鹿に変えられたアクタエオン」とは、古代ローマのアウグストゥスの時代に生きた詩人オウィディウスの転身物語から採られ、ディッタースドルフが作曲した6つの「転身物語シンフォニア」の一つである。他に「蛙に変えられたリュキアの農夫たち」や「石にされたピネウスと仲間たち」・・・などがあるが、いずれもどこか滑稽さも伴う愉しい音楽である。
彼の作品ではヴァイオリン演奏家でもあったために多くのヴァイオリン協奏曲も遺したが、ここでは幾分垢抜けした美しい旋律を聴かせる。ほかに35ものオペラも書いたが、どうしてか晩年には完全に忘れ去られてしまった。
ディッタースドルフ:
シンフォニア第3番 ト長調 「鹿に変えられたアクタエオン」
ヴァイオリン協奏曲 ト長調 L. 3
by kirakuossan
| 2015-12-08 16:42
| 知られざる作曲家
|
Trackback