2015年 09月 14日
ルーマニアの音楽家 |
2015年9月14日(月)
今朝は珍しいところでルーマニアのクラシックネットラジオを聴いている。ルーマニアといえばヨーロッパの中でもクラシックの後進国ではないかと勝手に思ったりしている。
たとえば作曲家でもジョルジェ・エネスク(1881~1955)ぐらいしか思いつかない。しかも彼にしてもどんな曲があるかも知らない。ちょうどエネスク・フェスティヴァルの録画を放映していた。FM放送だと思ったら鮮明な映像が出てきて声楽曲を流している。今ルーマニアは深夜1時である。
そう、ルーマニアといえば、天才ピアニスト、ディヌ・リパッティ(1917~1950)がいる。 ブカレスト生まれの彼は、アルフレッド・コルトーに見いだされるが僅か33歳、ジュネーヴ郊外でこの世を去った。ショパンやモーツァルトなどを弾かせると絶品であった。演奏家でもうひとり、アルノルト・ロゼ(1863~1946)というオーストリアで活躍したユダヤ系ヴァイオリニストがいた。彼はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを半世紀以上にわたって務めた。
ロゼの演奏スタイルはヴィブラートを抑制したものであったが、面白い話がある。彼がウィーン・フィルの入団試験の審査をしている時に、オットー・シュトラッサーにヴィブラートをたっぷりかけて歌わせた時、「そんなにヴァイオリンを啼かせるものではない」と云ったし、またあのフリッツ・クライスラーが試験を受けた際、ロゼは「音楽的に粗野」といって不合格にしている。
彼は早くからロゼ四重奏団なる弦楽四重奏団を組織し、1890年には、ブラームスの弦楽五重奏曲第2番を初演した。これはのちに続くウィーン・フィルのトップ四重奏団の先駆けで、シュナイダーハン四重奏団、バリリ四重奏団、そしてヴェラー四重奏団へと綿々と続く。
J.S. バッハ:
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV 1001 - 第1楽章 アダージョ
アルノルト・ロゼ(ヴァイオリン) 録音: 29 May 1929
Radio Romania Musical ( ルーマニア )
今朝は珍しいところでルーマニアのクラシックネットラジオを聴いている。ルーマニアといえばヨーロッパの中でもクラシックの後進国ではないかと勝手に思ったりしている。
たとえば作曲家でもジョルジェ・エネスク(1881~1955)ぐらいしか思いつかない。しかも彼にしてもどんな曲があるかも知らない。ちょうどエネスク・フェスティヴァルの録画を放映していた。FM放送だと思ったら鮮明な映像が出てきて声楽曲を流している。今ルーマニアは深夜1時である。
そう、ルーマニアといえば、天才ピアニスト、ディヌ・リパッティ(1917~1950)がいる。 ブカレスト生まれの彼は、アルフレッド・コルトーに見いだされるが僅か33歳、ジュネーヴ郊外でこの世を去った。ショパンやモーツァルトなどを弾かせると絶品であった。演奏家でもうひとり、アルノルト・ロゼ(1863~1946)というオーストリアで活躍したユダヤ系ヴァイオリニストがいた。彼はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを半世紀以上にわたって務めた。
ロゼの演奏スタイルはヴィブラートを抑制したものであったが、面白い話がある。彼がウィーン・フィルの入団試験の審査をしている時に、オットー・シュトラッサーにヴィブラートをたっぷりかけて歌わせた時、「そんなにヴァイオリンを啼かせるものではない」と云ったし、またあのフリッツ・クライスラーが試験を受けた際、ロゼは「音楽的に粗野」といって不合格にしている。
彼は早くからロゼ四重奏団なる弦楽四重奏団を組織し、1890年には、ブラームスの弦楽五重奏曲第2番を初演した。これはのちに続くウィーン・フィルのトップ四重奏団の先駆けで、シュナイダーハン四重奏団、バリリ四重奏団、そしてヴェラー四重奏団へと綿々と続く。
J.S. バッハ:
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV 1001 - 第1楽章 アダージョ
アルノルト・ロゼ(ヴァイオリン) 録音: 29 May 1929
Radio Romania Musical ( ルーマニア )
by kirakuossan
| 2015-09-14 06:56
| クラシック
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