2015年 01月 24日
ヘンデルとバッハ ➌ |
2015年1月24日(土)
ヘンデルは、1710年にドイツのハノーファー選帝侯の宮廷楽長に就いていたが、1712年以降、帰国命令に従わず外遊先のロンドンに定住していた。イギリスの国王ジョージ1世に就いたハノーファー選帝侯との和解を図るためヘンデルは作曲したばかりの「水上の音楽」を、1717年、選帝侯の舟遊びの際に演奏した。この曲を王はたいへん気にいり、往復の間に3度も演奏させたという記録が残っている。「水上の音楽」は、序曲と、舞曲形式を主とする小曲数曲の楽章からなる管弦楽組曲で、ヘンデルの代表作のひとつに挙げられる。オーボエとホルン主体の第1番、 トランペットが主体となる第2番、そしてフルートとリコーダー主体となる第3番、と3つの組曲形式をとっている。
一方のバッハも、時期こそもう少しのちになるが4曲からなる管弦楽組曲を書いている。この作品は、当時の様々な舞曲や宮廷音楽を集めたもので、フランス風序曲形式の一つの完成体として見ることができる。このなかでは、第2組曲と第3組曲が演奏の機会が多いが、第3組曲の第2曲の「エア」は、通称「G線上のアリア」と呼ばれ、あまりにも有名でよく単独でも演奏される。管弦楽組曲の分野に置いても、このそれぞれの組曲は互いに対峙するのである。
ヘンデルのは、洗練され、スマートで、煌びやかで、それこそ王のご機嫌を取るのにもってこいの聴き心地のよいメロディーであるが、バッハの組曲は、どことなく重々しく、鈍重で、しかも単調な旋律が繰り返され、トランペットやティンパニの響きが突き刺さるように奏でられる。聴く人の好みによって違うだろうが、僕は以前より、バッハのブランデンブルク協奏曲は聴いても、この管弦楽組曲は敬遠するのである。
ヘンデル:
水上の音楽 組曲第1番 ヘ長調 HWV 348
第5曲「Air」
J.S. バッハ:
管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV 1068 - 第2楽章 エアー「G線上のアリア」
ヘンデルは、1710年にドイツのハノーファー選帝侯の宮廷楽長に就いていたが、1712年以降、帰国命令に従わず外遊先のロンドンに定住していた。イギリスの国王ジョージ1世に就いたハノーファー選帝侯との和解を図るためヘンデルは作曲したばかりの「水上の音楽」を、1717年、選帝侯の舟遊びの際に演奏した。この曲を王はたいへん気にいり、往復の間に3度も演奏させたという記録が残っている。「水上の音楽」は、序曲と、舞曲形式を主とする小曲数曲の楽章からなる管弦楽組曲で、ヘンデルの代表作のひとつに挙げられる。オーボエとホルン主体の第1番、 トランペットが主体となる第2番、そしてフルートとリコーダー主体となる第3番、と3つの組曲形式をとっている。
一方のバッハも、時期こそもう少しのちになるが4曲からなる管弦楽組曲を書いている。この作品は、当時の様々な舞曲や宮廷音楽を集めたもので、フランス風序曲形式の一つの完成体として見ることができる。このなかでは、第2組曲と第3組曲が演奏の機会が多いが、第3組曲の第2曲の「エア」は、通称「G線上のアリア」と呼ばれ、あまりにも有名でよく単独でも演奏される。管弦楽組曲の分野に置いても、このそれぞれの組曲は互いに対峙するのである。
ヘンデルのは、洗練され、スマートで、煌びやかで、それこそ王のご機嫌を取るのにもってこいの聴き心地のよいメロディーであるが、バッハの組曲は、どことなく重々しく、鈍重で、しかも単調な旋律が繰り返され、トランペットやティンパニの響きが突き刺さるように奏でられる。聴く人の好みによって違うだろうが、僕は以前より、バッハのブランデンブルク協奏曲は聴いても、この管弦楽組曲は敬遠するのである。
ヘンデル:
水上の音楽 組曲第1番 ヘ長調 HWV 348
第5曲「Air」
J.S. バッハ:
管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV 1068 - 第2楽章 エアー「G線上のアリア」
by kirakuossan
| 2015-01-24 16:00
| クラシック
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