2014年 06月 17日
20数年前のモスクワの様子をたっぷりと見られる映画 |
2014年6月17日(火)
スパイ・サスペンス映画 The Russia House
ペレストロイカ体制下のソ連、ひとりのロシア人女性(カーチャ)からイギリスの出版社社長(バーリー)宛てに3冊のノートを託される。そのノートには東西のパワー・バランスを一気に崩しかねない、ソ連の核兵器システムの重大な欠陥が事細かに記されていた。ノートは英国情報部「ロシア・ハウス」の手に渡り、かつてソ連の作家村で「ダンテ」と名乗る作家と交流を持っていたバーリーは尋問を受ける。俄スパイに仕立て上げられたバーリーは、CIA、KGBも参戦した英米ソ三つ巴のスパイ戦争に巻き込まれていく。最初は英米の作戦通りに動くが、そんな中、バーリーとカーチャの間に愛が芽生え、最後は人間愛の道を選ぶ・・・
スコットランドの映画俳優サー・トマス・ショーン・コネリー(1930~)は、好きな男優のひとりだ。『007』シリーズのジェームズ・ボンド役で一躍有名となったが、彼の俳優としての力量がより発揮されるのは、ボンド以降の中年になってからだと思う。彼の人間味あふれる演技力は幾つになっても魅かれる。あまりにも強かったボンドのイメージ、普通の俳優ならばそのイメージが終生つきまとい大成しないことが多いが、『アンタッチャブル』もそうだが、彼にはそれが完全に拭いさられているところが見事というしかない。本当の名優なのだろう。
『ロシアハウス』という映画、アクションや戦いの場面はまったくないが、静かに進められていくスパイ作戦、そのなかに終始緊張を保ち続け、筋を交錯させながら見せる凝縮した2時間余りである。20数年前のモスクワの様子をたっぷりと見られるのも魅力のひとつ。
ショーン・コネリー、ミシェル・ファイファー、ロイ・シャイダー、ジェームズ・フォックス、ジョン・マホーニー、クラウス・マリア・ブランダウアー、監督フレッド・スケピシ。
ジョン・ル・カレの小説を映画化したもの。米国映画(1990年)
スパイ・サスペンス映画 The Russia House
スコットランドの映画俳優サー・トマス・ショーン・コネリー(1930~)は、好きな男優のひとりだ。『007』シリーズのジェームズ・ボンド役で一躍有名となったが、彼の俳優としての力量がより発揮されるのは、ボンド以降の中年になってからだと思う。彼の人間味あふれる演技力は幾つになっても魅かれる。あまりにも強かったボンドのイメージ、普通の俳優ならばそのイメージが終生つきまとい大成しないことが多いが、『アンタッチャブル』もそうだが、彼にはそれが完全に拭いさられているところが見事というしかない。本当の名優なのだろう。
『ロシアハウス』という映画、アクションや戦いの場面はまったくないが、静かに進められていくスパイ作戦、そのなかに終始緊張を保ち続け、筋を交錯させながら見せる凝縮した2時間余りである。20数年前のモスクワの様子をたっぷりと見られるのも魅力のひとつ。
ジョン・ル・カレの小説を映画化したもの。米国映画(1990年)
by kirakuossan
| 2014-06-17 06:46
| シネマ
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