2013年 07月 11日
日本彫刻史上の最高傑作 ~薬師三尊像 |
2013年7月11日(木)
中門をくぐると目の前に鮮やかな色彩の金堂が浮かび上がる。そのなかに薬師三尊像は真中に「薬師如来坐像」、右に「日光菩薩」、左に「月光菩薩」と祀られており、しばし見惚れてしまった。いずれも体躯は整った理想形をしており、惚れ惚れするほどの豊かな量感と色艶を示していた。
大和の名刹・薬師寺は、680年(天武6年)、皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願って夫である天武天皇が発願した寺。この薬師三尊像は日本彫刻史上、最高傑作といわれ、インドのグプタ彫刻によく見られるような写実性に富み、唐時代の様式をも取り入れ、それらが見事に融合されていると言われる。また、台座に描かれた彫刻ははるか西洋の香りがするもので、これなどを見ると、まさしくシルクロードを通ってさまざまな文化・芸術が伝承されてきた様子がうかがえる。
感心したのは、金堂や三重塔は確かに鮮やかでよく映えるが、全体としては非常に質素で、清潔で、無駄のないような配置と造りである。日本の寺というより、中国の寺であるような趣である。ただ残念であったのは、西塔はあったが、国宝の東塔が修理工事のため大きな幕で覆われていたことだ。
薬師寺:
奈良市西ノ京町に所在、興福寺とともに法相宗の大本山である。南都七大寺のひとつに数えられ、1998年に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録された。
大和の名刹・薬師寺は、680年(天武6年)、皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を願って夫である天武天皇が発願した寺。この薬師三尊像は日本彫刻史上、最高傑作といわれ、インドのグプタ彫刻によく見られるような写実性に富み、唐時代の様式をも取り入れ、それらが見事に融合されていると言われる。また、台座に描かれた彫刻ははるか西洋の香りがするもので、これなどを見ると、まさしくシルクロードを通ってさまざまな文化・芸術が伝承されてきた様子がうかがえる。
感心したのは、金堂や三重塔は確かに鮮やかでよく映えるが、全体としては非常に質素で、清潔で、無駄のないような配置と造りである。日本の寺というより、中国の寺であるような趣である。ただ残念であったのは、西塔はあったが、国宝の東塔が修理工事のため大きな幕で覆われていたことだ。
薬師寺:
奈良市西ノ京町に所在、興福寺とともに法相宗の大本山である。南都七大寺のひとつに数えられ、1998年に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録された。
by kirakuossan
| 2013-07-11 23:35
| 新日本紀行
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