信州の名峰蓼科山麓の女神湖近くの山荘"tutti”は標高1650mにある。これほどの高地にある別荘は日本でもそう多くはない。だから平地とは気温が10℃も違うのです。 当ブログ名は2018年7月1日をもって「のんきなとうさんの蓼科偶感」に変更いたしました。


by kirakuossan
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応仁の乱

2013年1月8日(火)
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銀閣寺
2011年12月22日に訪れる。
京都府京都市左京区にある慈照寺、室町時代後期に栄えた東山文化を代表する臨済宗相国寺派の寺院。開基は、足利義政で、鹿苑寺の金閣舎利殿を模して造営し、寺院全体は銀閣寺として知られる。

東山文化
八代将軍足利義政が東山文化を築いた。応仁の乱で都を離れ、1482年(文明14年)に東山山荘の造営を始め、銀閣寺を建てた。当初は祖父の三代将軍義満の金閣にならって銀を張り巡らすつもりだったが資金不足で地味な作りになったそうだ。日本人は”いぶし銀”の方を好む傾向にあって、それがかえって好まれて銀閣寺文化いわゆる東山文化が興ったとされる。
絢爛豪華な北山文化に比べ、東山文化は”わび・さび”や”幽玄”の世界である。義政は応仁の乱を引き起こした張本人ではあるが、政治的能力はなかったが、こと美的感覚については天才であった。


渡部昇一著の『日本史<決定版>』⑥

足利幕府もご多分にもれず八代将軍義政の時に、継承問題でこじれる。いったんは弟の義尋(義視)を還俗(げんぞく)させ次期の将軍に据えようとしたが、義政の正室日野富子に男児(義尚)が生まれ、争うこととなる。義視側に細川勝元、義尚に山名宗全といった有力守護大名が後見人となって対立、1467年(応仁元年)全国を二分した応仁の乱が起きる。
「徳富蘇峰は画期的な歴史書『近世日本国民史』を残している。これは織田信長の時代から筆を起こし、明治の西南戦争とそれに続く大久保利通の死までを記述した全百巻の膨大な近世史で、大正7年から執筆を開始し、昭和27年にようやく完結した。蘇峰はそもそも明治天皇一代史を書くつもりでどんどん歴史を遡り、建武の中興で一区切りというところまで考えた。しかし、きりがないというので、日本の近世史を織田信長から書きはじめたのである。それは確かに一つの見識といえるだろうが、歴史のディティールを考えると、私は”応仁の乱”から近世をはじめてもいいのではないかと思う。応仁の乱は京都を荒廃させるなどのマイナス面もあったが、日本の歴史に大きな影響を与えた。応仁の乱の前と後では、日本の貴族、豪族がほとんど入れ替わってしまうのである。皇室と公家のほかでそれ以前の名家で残るのは、島津、伊達など、三つ四つだけであり、残りはほとんどすべて入れ替わっている。」
事実東洋史学者の内藤湖南などははっきりと「古代の歴史は研究する必要はない、応仁の乱以降の歴史を知っていたらそれで沢山。応仁の乱以降のは我々の身体骨肉に直接触れた歴史・・・」とまで極論を発しているが、著者もこのことに同意している。
d0170835_14535231.jpg「では、応仁の乱とはどういう争いであったのか。これは先に述べたように足利将軍家の後継争いに端を発したわけだが、これにはもう一つの相続争いがからんでいた。すなわち斯波(しば)と畠山という将軍を補佐する管領家に起こった家督相続をめぐる内紛である。そこに細川・山名の二大勢力の対立が持ち込まれ、ついに全国の武士が細川の東軍と山名の西軍に分かれて争い、大乱へと発展していくわけである。そう考えると、応仁の乱とは、結局は相続争いという名の所領争いであったといってよいだろう。」  「応仁の乱勃発地」の石碑(上御霊神社鳥居前)
乱は11年も続いたため京都は焼け野原となったが、一方では各大名が自国に戻り、公家や禅僧も都を逃れて全国に散らばったために各地で様々な文化が興るという結果にもつながる。フランシスコ・ザビエルが「日本最大の坂東(関東地方)のアカデミー」と記してヨーロッパでも知られた足利学校などが再興されたりする。
「もう一つ特筆すべきなのは、伊勢神宮が庶民に支えられる全国的崇敬の対象となったことである。それまでは伊勢神宮は神社の中の神社であり、一般の人の参拝は許されていなかった。しかし、応仁の乱が起こると、神社を維持するための貢物を朝廷から出すことができなくなったため、伊勢の御師たちは維持費を集めるために、伊勢神宮参拝の講中をつくった。
<略>これによって、伊勢神宮を庶民でも参拝できる神社に変えてしまったのである。これは非常に大きな変化であった。」
「応仁の乱をきっかけに、こうした変化が全国的に起こった。その点で、応仁の乱は民主化の力を持っていたといえるだろう。中世に終りを告げ、近世の扉を開く先駆け的な出来事であったといってよいと思うのである。」


つづく---
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by kirakuossan | 2013-01-08 13:34 | ヒストリー | Trackback