2012年 10月 23日
指揮者100選☆32 バルビローリ |
2012年10月23日(火)
ジョン・バルビローリ(Sir John Barbirolli, 英国、1899~1970)
父はイタリア人、母はフランス人、自分はロンドンで生まれる。最初チェリストとして音楽活動を開始、1925年26歳の時、指揮者に転向、幸運にも1936年弱冠37歳でニューヨーク・フィルハーモニックの首席指揮者に抜擢される。その後1943年イギリスの名門・ハレ管弦楽団の音楽監督となり、16年間の在籍中に低迷していたオーケストラを鍛え上げて名声を博する。エルガー、ヴォーン・ウィリアムズ、ディーリアスなどのイギリス音楽をはじめ、ブラームスやマーラー、シベリウスなどの後期ロマン派の音楽も得意とした。1961年から7年間はヒューストン交響楽団の音楽監督も兼任し、晩年米国でも絶大な信望を得ることになる。
☆演奏スタイルは・・・
大器晩成型の指揮者で、彼のヒューマンな人柄から出る魅力的な演奏を聴かせ、聴衆と団員から敬愛を受けた。しみじみとした名演を聴かせるところに彼の良さがあるが、エルガーやベルリオーズの音楽などで時としてイメージとは程遠いパンチ力の効いたサウンドを披露することもある。
☆残した録音は・・・
ハレ管弦楽団で録音したマーラーの交響曲第3番やシューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」、BBC交響楽団とのベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、そして愛聴盤のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのブラームスの交響曲全集。ほかにシベリウスも好み、2番交響曲もいくつかの録音が残っている。でもなんといっても有名な逸話が残っているのは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのマーラー第9番の録音だろう。このときベルリン・フィルの団員から圧倒的な支持を受けてレーベル問題を乗り越え、歴史的な録音が実現した。
☆私見・・・
イギリスには3つの著名なオーケストラが存在する。ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、そしてフィルハーモニア管弦楽団。そのフィルハーモニア管弦楽団との初来日を目前にして1970年、彼は亡くなった。
彼の皆から愛される人柄からか数多くの独奏者との演奏が残っている。ピアノでフィッシャー、カサドシュ、オグドン、シュナーベル、ルービンシュタイン、バックハウス、ギレリス、コルトー、ギーゼキングら、ヴァイオリニストではクライスラー、ハイフェッツ、メニューイン、エルマン、ミルシティン、さらにはチェロのカザルス等々、実に錚々たるメンバーとの共演だ。これも彼の人柄の良さからだろうと思う。
今までイギリスのオケとは縁がなかったが、来年2月に初めてフィルハーモニア管弦楽団の演奏会を聴きにいく。サロネンの指揮でベートーヴェン・ピアノ協奏曲 第4番(ピアノ:アンスネス)とマーラーの交響曲 第1番「巨人」、今から楽しみだ。
☆Myライブラリーより・・・
マーラー:交響曲第9番ニ長調
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョン・バルビローリ(指揮)
(EMI/1964年・ベルリン、イエス・キリスト教会)
バルビローリがベルリン・フィルの定期演奏会に客演した時、その演奏のあまりの素晴らしさに団員のたっての希望から急遽レコーディングが決定、スタジオで収録されたのがこの演奏。バルビローリの持つ音楽的本質が見事に体現された不朽の名盤。マーラーの9番は難しいと言わず、この歴史的名盤でやはり聴いてみることにしよう。
ジョン・バルビローリ(Sir John Barbirolli, 英国、1899~1970)
父はイタリア人、母はフランス人、自分はロンドンで生まれる。最初チェリストとして音楽活動を開始、1925年26歳の時、指揮者に転向、幸運にも1936年弱冠37歳でニューヨーク・フィルハーモニックの首席指揮者に抜擢される。その後1943年イギリスの名門・ハレ管弦楽団の音楽監督となり、16年間の在籍中に低迷していたオーケストラを鍛え上げて名声を博する。エルガー、ヴォーン・ウィリアムズ、ディーリアスなどのイギリス音楽をはじめ、ブラームスやマーラー、シベリウスなどの後期ロマン派の音楽も得意とした。1961年から7年間はヒューストン交響楽団の音楽監督も兼任し、晩年米国でも絶大な信望を得ることになる。
☆演奏スタイルは・・・
大器晩成型の指揮者で、彼のヒューマンな人柄から出る魅力的な演奏を聴かせ、聴衆と団員から敬愛を受けた。しみじみとした名演を聴かせるところに彼の良さがあるが、エルガーやベルリオーズの音楽などで時としてイメージとは程遠いパンチ力の効いたサウンドを披露することもある。
☆残した録音は・・・
ハレ管弦楽団で録音したマーラーの交響曲第3番やシューベルトの交響曲第8番「ザ・グレート」、BBC交響楽団とのベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、そして愛聴盤のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのブラームスの交響曲全集。ほかにシベリウスも好み、2番交響曲もいくつかの録音が残っている。でもなんといっても有名な逸話が残っているのは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのマーラー第9番の録音だろう。このときベルリン・フィルの団員から圧倒的な支持を受けてレーベル問題を乗り越え、歴史的な録音が実現した。
☆私見・・・
イギリスには3つの著名なオーケストラが存在する。ロンドン交響楽団、BBC交響楽団、そしてフィルハーモニア管弦楽団。そのフィルハーモニア管弦楽団との初来日を目前にして1970年、彼は亡くなった。
彼の皆から愛される人柄からか数多くの独奏者との演奏が残っている。ピアノでフィッシャー、カサドシュ、オグドン、シュナーベル、ルービンシュタイン、バックハウス、ギレリス、コルトー、ギーゼキングら、ヴァイオリニストではクライスラー、ハイフェッツ、メニューイン、エルマン、ミルシティン、さらにはチェロのカザルス等々、実に錚々たるメンバーとの共演だ。これも彼の人柄の良さからだろうと思う。
今までイギリスのオケとは縁がなかったが、来年2月に初めてフィルハーモニア管弦楽団の演奏会を聴きにいく。サロネンの指揮でベートーヴェン・ピアノ協奏曲 第4番(ピアノ:アンスネス)とマーラーの交響曲 第1番「巨人」、今から楽しみだ。
☆Myライブラリーより・・・
マーラー:交響曲第9番ニ長調
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョン・バルビローリ(指揮)
(EMI/1964年・ベルリン、イエス・キリスト教会)
バルビローリがベルリン・フィルの定期演奏会に客演した時、その演奏のあまりの素晴らしさに団員のたっての希望から急遽レコーディングが決定、スタジオで収録されたのがこの演奏。バルビローリの持つ音楽的本質が見事に体現された不朽の名盤。マーラーの9番は難しいと言わず、この歴史的名盤でやはり聴いてみることにしよう。
by kirakuossan
| 2012-10-23 09:25
| 指揮者100選(完)
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