2012年 05月 10日
偏見版『倶楽シック音楽全集』-21 グリンカ |
2012年5月10日(木)
【第50巻】ロシア音楽の父
グリンカ 1804~1857 (ロシア)
同胞の作曲家より、むしろプーシキンら詩人や画家などと交遊を結んだ。やがて西欧の文化を吸収するにつれて徐々に彼のロシア人としてのアイデンティティが芽生え、ロシア的な作品を書きたいという願いが起きてくる。彼の作品は、ロシアのその後の作曲界に重要な影響を与え、「ロシア五人組」の出現につながる。このグループはグリンカの指導力を受け入れて、はっきりとしたロシア的な特質のあるクラシック音楽を創造していった。
彼の代表曲といえば、1842年に作曲されたオペラの第2作「ルスランとリュドミーラ」だ。オペラそのものはほとんど上演される機会はないが、序曲だけは、古今の序曲の中でも秀でて人気が高い。それは、あの猛烈なスピードで突っ走るムラヴィンスキーの指揮により完璧に蘇る。
歌劇「ルスランとリュドミラ」 序曲
演奏時間は5分程度と短いが、ロッシーニの影響を感じさせ、全音音階を取り入れるなど、ロシア的な要素も盛り込まれた秀作である。
親しかったプーシキンの詩による歌曲も力強くてよい。”憧れの炎”、”わたしは素晴らしい瞬間を覚えている”、”私のために歌わないで”、”イネジリヤよ、私はここに”など・・・
それからピアノ・ソナタにも佳作が残されている。どれも底辺に逞しさを秘めた美しい曲ばかりだ。「夜想曲 変ホ長調」、「4つの音楽エッセイ」、「幻想的ワルツ ロ短調」
【第50巻】ロシア音楽の父
グリンカ 1804~1857 (ロシア)
同胞の作曲家より、むしろプーシキンら詩人や画家などと交遊を結んだ。やがて西欧の文化を吸収するにつれて徐々に彼のロシア人としてのアイデンティティが芽生え、ロシア的な作品を書きたいという願いが起きてくる。彼の作品は、ロシアのその後の作曲界に重要な影響を与え、「ロシア五人組」の出現につながる。このグループはグリンカの指導力を受け入れて、はっきりとしたロシア的な特質のあるクラシック音楽を創造していった。
彼の代表曲といえば、1842年に作曲されたオペラの第2作「ルスランとリュドミーラ」だ。オペラそのものはほとんど上演される機会はないが、序曲だけは、古今の序曲の中でも秀でて人気が高い。それは、あの猛烈なスピードで突っ走るムラヴィンスキーの指揮により完璧に蘇る。
歌劇「ルスランとリュドミラ」 序曲
演奏時間は5分程度と短いが、ロッシーニの影響を感じさせ、全音音階を取り入れるなど、ロシア的な要素も盛り込まれた秀作である。
親しかったプーシキンの詩による歌曲も力強くてよい。”憧れの炎”、”わたしは素晴らしい瞬間を覚えている”、”私のために歌わないで”、”イネジリヤよ、私はここに”など・・・
それからピアノ・ソナタにも佳作が残されている。どれも底辺に逞しさを秘めた美しい曲ばかりだ。「夜想曲 変ホ長調」、「4つの音楽エッセイ」、「幻想的ワルツ ロ短調」
by kirakuossan
| 2012-05-10 20:33
| 偏見版「倶楽シック全集」(完)
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