2011年 04月 27日
偏見版『倶楽シック音楽全集』-7② シューベルト |
2011年4月27日(水)
【第21巻】ロマン派の星
シューベルト:Ⅱ
シューベルトの交響曲の番号付けは随分紛らわしい。
彼は、14曲の交響曲の作曲を試みたとされるが、そのうち、6曲が未完に終わっている。
古くは、番号の付いた交響曲は1番から8番であった。もともと「ザ・グレート」は完成した曲の最後で7番目にあたり第7番とされ、「未完成」が多くの人に愛好されたということもあってこれを第8番として加えていた。
20世紀半ばごろになると未完の交響曲のうち、「ホ長調D729」 は4楽章のピアノスケッチで完成に近い曲なので完成したとみなす音楽学者も現れ、このため、1951年のドイチュの目録では作曲年代順に並べ替えられて、この曲に第7番が割り当てられ、「未完成」が第8番、「ザ・グレート」が第9番とされた。
これで全9曲の交響曲となり、奇しくも他の音楽家たちと同じ9曲で揃う事になり覚えやすいものだった。
ところが、国際シューベルト協会が1978年に見直しを行い、「ホ長調D729」が抜けて、番号が繰り上がり、第7番「未完成」、第8番「ザ・グレート」となった。
ドイチュ目録で馴染んできた者にとって第8番「未完成」が7番とはピンとこない。最近ではさらに未完の曲をもう1曲加えて、「ザ・グレート」を第10番にすることも一部に出てきて、ますますややこしくなってきた。
交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
この曲は当時の人からしたら、とてつも長いシンフォニーと思われた。演奏時間50分そこそこなので当時のハイドンやモーツアルトからすれば確かに長い。しかし、すでに「第九」もあったし、マーラー、ブルックナーなんかに比べればそう驚く長さでもない。
ただ、シューベルトの交響曲全体に云えることだが、旋律の繰り返しが多く、随所にみられる。この曲も繰り返しが頻繁に現れ、時によっては冗長に感じることもある。
しかし、彼の曲から1曲といえば「ザ・グレート」を取る。
交響曲第5番 変ロ長調 D485
”巨人・大鵬・卵焼き”と云うが、 クラシックでこれに当たるのが”運命・新世界・未完成”らしい。
「未完成」はあまり好きでない。この曲の方が聴きやすく、馴染みやすい。
【第21巻】ロマン派の星
シューベルト:Ⅱ
シューベルトの交響曲の番号付けは随分紛らわしい。
彼は、14曲の交響曲の作曲を試みたとされるが、そのうち、6曲が未完に終わっている。
古くは、番号の付いた交響曲は1番から8番であった。もともと「ザ・グレート」は完成した曲の最後で7番目にあたり第7番とされ、「未完成」が多くの人に愛好されたということもあってこれを第8番として加えていた。
20世紀半ばごろになると未完の交響曲のうち、「ホ長調D729」 は4楽章のピアノスケッチで完成に近い曲なので完成したとみなす音楽学者も現れ、このため、1951年のドイチュの目録では作曲年代順に並べ替えられて、この曲に第7番が割り当てられ、「未完成」が第8番、「ザ・グレート」が第9番とされた。
これで全9曲の交響曲となり、奇しくも他の音楽家たちと同じ9曲で揃う事になり覚えやすいものだった。
ところが、国際シューベルト協会が1978年に見直しを行い、「ホ長調D729」が抜けて、番号が繰り上がり、第7番「未完成」、第8番「ザ・グレート」となった。
ドイチュ目録で馴染んできた者にとって第8番「未完成」が7番とはピンとこない。最近ではさらに未完の曲をもう1曲加えて、「ザ・グレート」を第10番にすることも一部に出てきて、ますますややこしくなってきた。
交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
この曲は当時の人からしたら、とてつも長いシンフォニーと思われた。演奏時間50分そこそこなので当時のハイドンやモーツアルトからすれば確かに長い。しかし、すでに「第九」もあったし、マーラー、ブルックナーなんかに比べればそう驚く長さでもない。
ただ、シューベルトの交響曲全体に云えることだが、旋律の繰り返しが多く、随所にみられる。この曲も繰り返しが頻繁に現れ、時によっては冗長に感じることもある。
しかし、彼の曲から1曲といえば「ザ・グレート」を取る。
交響曲第5番 変ロ長調 D485
”巨人・大鵬・卵焼き”と云うが、 クラシックでこれに当たるのが”運命・新世界・未完成”らしい。
「未完成」はあまり好きでない。この曲の方が聴きやすく、馴染みやすい。
by kirakuossan
| 2011-04-27 21:32
| 偏見版「倶楽シック全集」(完)
|
Trackback