2011年 04月 10日
クライバーの「剛」と「柔」 |
2011年4月10日(日)
カルロス・クライバー特集第二弾。ウイーンフィルとの91年の演奏会と92年のニューイヤーコンサートの模様が昨日深夜プレミアムで放映。眠いのを我慢して先週同様、ドキュメンタリー番組から見た。
91年の演奏会は非常に良かった。彼が61歳の時の演奏で、きびきびしている。演目はモーツアルトの「リンツ」とブラームスの2番。
先週のベートーヴェンとは違い、柔和で、しなやかな指揮ぶりが際立った、超一流の名演であった。2週連続でクライバーの「剛」と「柔」を視聴したことになり改めて彼の魅力にとりつかれた。
後半の「ニューイヤーコンサート」はその1年後なのに、何故か顔色冴えず、覇気もなく、表情に硬さが見えた。まるきり気分が乗らない風であった。
コンサートマスターにゲルハルト・ヘッツエルが出ていた。彼はちょうどこの年の7月、ザルツブルク近郊で登山中に転落し、死去した。岩に手をかければ助からないこともなかったというが、楽器奏者としての本能から手をかばった結果、死に至る傷を負ってしまったと伝えられている。この演奏での彼の表情は終始にこやかで上機嫌に見えた。もし存命なら今年、まだ71歳だ。
クライバーの左手で身体を支え、右手だけで振るシーンは何度見ても恰好いい(下の画面:「リンツ」の演奏時)
カルロス・クライバー特集第二弾。ウイーンフィルとの91年の演奏会と92年のニューイヤーコンサートの模様が昨日深夜プレミアムで放映。眠いのを我慢して先週同様、ドキュメンタリー番組から見た。
91年の演奏会は非常に良かった。彼が61歳の時の演奏で、きびきびしている。演目はモーツアルトの「リンツ」とブラームスの2番。
先週のベートーヴェンとは違い、柔和で、しなやかな指揮ぶりが際立った、超一流の名演であった。2週連続でクライバーの「剛」と「柔」を視聴したことになり改めて彼の魅力にとりつかれた。
後半の「ニューイヤーコンサート」はその1年後なのに、何故か顔色冴えず、覇気もなく、表情に硬さが見えた。まるきり気分が乗らない風であった。
コンサートマスターにゲルハルト・ヘッツエルが出ていた。彼はちょうどこの年の7月、ザルツブルク近郊で登山中に転落し、死去した。岩に手をかければ助からないこともなかったというが、楽器奏者としての本能から手をかばった結果、死に至る傷を負ってしまったと伝えられている。この演奏での彼の表情は終始にこやかで上機嫌に見えた。もし存命なら今年、まだ71歳だ。
クライバーの左手で身体を支え、右手だけで振るシーンは何度見ても恰好いい(下の画面:「リンツ」の演奏時)
by kirakuossan
| 2011-04-10 08:01
| クラシック
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