2011年 03月 05日
名盤◎銘盤 NO4 澱みなく自然なバッハの音色 |
2011年3月5日(土)
♪ J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲
タチアーナ・ニコラーエワ (ピアノ)
ナクソス・ライブラリー(NML)の新加入レーベルとしてBBCLegendsが3月から加わった。豊富な音楽が手頃に聴けるようになって嬉しい限りだが、早速、素晴らしいディスクに出会えた。
タチアーナ・ニコラーエワ(1924~1993)はロシア(旧ソ連時代)のピアニスト。いかにもロシアの女性を思わせる風貌だ。
1948年にモスクワ音楽院を卒業、1950年に、バッハ没後200周年記念のライプツィヒ・ヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールで優勝。ショスタコーヴィチとは生涯にわたる親交を結んだ。
多くの録音を残したが、とりわけバッハの鍵盤楽曲で著名であった。西側諸国に知れ渡ったのは後半生においてからであったが、日本、欧米各地で演奏旅行を行ない、馴染み深いピアニストである。70歳を前に急逝した。
ゴルトベルク変奏曲は実に多くのピアニストが録音しているが、やはりグレン・グールド盤(1955年と1981年)が最も有名で定評がある。自分もステレオ版の方は好きな演奏だ。
ニコラーエワはこの曲をすでに1979年に録音しており、一部の専門家(門馬直美など)の間では評判が良かったが、これは1986年、彼女が62歳の時の録音。最も脂が乗った時期の演奏と言える。グールドのステレオ版の5年後だ。このとき彼女は彼の演奏を知らないわけはないが、まるで自分のバッハ演奏に全幅の信頼を置いているかの如く自信に満ち溢れている。澱みなく自然なバッハの音色が魅力的だ。少し高音部で音が割れるが、録音の不出来を差し引いてもこれは全く以て素晴らしいバッハと言える。
最後の拍手音を聴いて、はじめてライブだと知り、また驚いた。
(録音:1986年11月10日セント・ジョンズ・スミス・スクエア)
♪ J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲
タチアーナ・ニコラーエワ (ピアノ)
ナクソス・ライブラリー(NML)の新加入レーベルとしてBBCLegendsが3月から加わった。豊富な音楽が手頃に聴けるようになって嬉しい限りだが、早速、素晴らしいディスクに出会えた。
タチアーナ・ニコラーエワ(1924~1993)はロシア(旧ソ連時代)のピアニスト。いかにもロシアの女性を思わせる風貌だ。
1948年にモスクワ音楽院を卒業、1950年に、バッハ没後200周年記念のライプツィヒ・ヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールで優勝。ショスタコーヴィチとは生涯にわたる親交を結んだ。
多くの録音を残したが、とりわけバッハの鍵盤楽曲で著名であった。西側諸国に知れ渡ったのは後半生においてからであったが、日本、欧米各地で演奏旅行を行ない、馴染み深いピアニストである。70歳を前に急逝した。
ゴルトベルク変奏曲は実に多くのピアニストが録音しているが、やはりグレン・グールド盤(1955年と1981年)が最も有名で定評がある。自分もステレオ版の方は好きな演奏だ。
ニコラーエワはこの曲をすでに1979年に録音しており、一部の専門家(門馬直美など)の間では評判が良かったが、これは1986年、彼女が62歳の時の録音。最も脂が乗った時期の演奏と言える。グールドのステレオ版の5年後だ。このとき彼女は彼の演奏を知らないわけはないが、まるで自分のバッハ演奏に全幅の信頼を置いているかの如く自信に満ち溢れている。澱みなく自然なバッハの音色が魅力的だ。少し高音部で音が割れるが、録音の不出来を差し引いてもこれは全く以て素晴らしいバッハと言える。
最後の拍手音を聴いて、はじめてライブだと知り、また驚いた。
(録音:1986年11月10日セント・ジョンズ・スミス・スクエア)
by kirakuossan
| 2011-03-05 21:23
| 注目盤◎
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