2011年 01月 15日
指揮者100選☆6 アンセルメ |
2011年1月15日(土)
エルネスト・アンセルメ(Ernest Ansermet, スイス 1883/11/11~ 1969/2/20)
モントルーのクア・ザールの指揮者からスタートした。ストラヴィンスキーと親しくなり、彼の数多くのスイス時代の作品を初演し、マルタンやオネゲルなどスイスの作曲家たちの作品を頻繁に取り上げた。これらの演奏は1918年にジュネーヴに創設したスイス・ロマンド管弦楽団によってなされた。同楽団は放送局のオーケストラとして財政的にも安定すると、一気に活動も活発となり、多くの名指揮者を客演として招聘するようになる。(ブルーノ・ワルター、フルトヴェングラー、カール・シューリヒトなど)カール・シューリヒトとは、戦前から親交があったが、、シュールヒトもこのオーケストラへの客演が主な活動であった。アンセルメは戦後、英デッカと専属契約を結び数多くのレコーディングを行い、スイス・ロマンド管弦楽団に半世紀にわたって君臨した。長年の友人ストラヴィンスキーとは音楽理論で対立し絶交関係になる。後悔したアンセルメは晩年、ストラヴィンスキーの作品を集中的に取り上げることでよりを戻そうとするがストラヴィンスキーとはついに復縁しなかった。 そして、スイス・ロマンド管との来日の翌年、1969年に86歳の生涯を終えた。(参考:Wikipedia)
☆演奏スタイルは・・・
父親が幾何学の学者であったこともあって、彼も数学者としてローザンヌの大学の数学の教授になった。
しかし、音楽好きの母親の影響も受け、数学者として生きるべきか音楽に進むべきか一時は迷った。結局、ニキシュとワインガルトナーの助言に従った。そんなこともあって、演奏は、理知的で、幾何学的、誠実で、どんなきらびやかなフランス音楽でも、冷静で、一線を画している(だいぶ先入観が強いが・・・)
☆残した録音は・・・
英デッカの録音で、サン=サーンスの『オルガン付』交響曲や、オネゲルの『ダヴィデ王』などは当時ベストセラーとなった。ストラヴィンスキーの3大バレエをはじめ、ファリャのバレエ音楽などは彼らが世に紹介した。
これはあまり注目されることはないが、グラズノフのバレエ音楽「四季」というのがある(1966年録音)
とくに冬が徐々に開けてきて、春から夏にかけて勢いずく流れが溌剌として良い。グラズノフの美しいメロディーが満載だ。
そもそも”グラズノフの音楽”とはなかなか想像できない?・・・。少し前まではあの荒涼としたロシアの土臭い、退屈そうな音楽と勝手に決め込んでいた。ところが聴いて見てよくわかるが、実に軽やかな中にも哀愁味を持ち、洒落気があって垢抜けしている。どちらかといえばチャイコフスキーの方が泥臭い。(チャイコフスキーに同名の「四季」があるが、あれは確か春から始まって冬に至る感じで進めていく)
”グラズノフの音楽”は一度聴けば、好きになる魅惑的なメロディーだ。
☆私見・・・
レパトリーの中心がフランス物やバレエ音楽ということもあるかもしれないが、普段からどうしても聴きたいという指揮者ではない。しかし時折、彼の音楽に触れてみて”誠実性”と”清潔感”に魅了される。いわば孤高の雰囲気がある。
アンセルメの顔を見ていて、いつもクルト・マズアを思い出す。彼は、二流音楽家だと思う。アンセルメのように音楽の深味に欠ける。孤高性など全くない。持論だがタクトを持たない指揮者は信用していない。
自分の嫌いな指揮者ワースト3は・・・
①クルト・マズア②ブロムシュテット③カラヤン
ブロムシュテットなんか、ある意味、学者風で、理知的で、アンセルメと同じような要素があるように見えるのだが、何か短気で、人が悪そうに思えてしまう(独断と偏見だが・・・)
☆Myライブラリーより・・・
ベートーヴェン:
交響曲第6番ヘ長調 作品68『田園』
スイス・ロマンド管弦楽団 エルネスト・アンセルメ(指揮)
やはり執念のベートーヴェンを挙げる。ここでは最もアンセルメの肌に合っている「田園」交響曲
はつらつとした、しかし決して華美になりすぎない、誠実な「田園」だ。
エルネスト・アンセルメ(Ernest Ansermet, スイス 1883/11/11~ 1969/2/20)
モントルーのクア・ザールの指揮者からスタートした。ストラヴィンスキーと親しくなり、彼の数多くのスイス時代の作品を初演し、マルタンやオネゲルなどスイスの作曲家たちの作品を頻繁に取り上げた。これらの演奏は1918年にジュネーヴに創設したスイス・ロマンド管弦楽団によってなされた。同楽団は放送局のオーケストラとして財政的にも安定すると、一気に活動も活発となり、多くの名指揮者を客演として招聘するようになる。(ブルーノ・ワルター、フルトヴェングラー、カール・シューリヒトなど)カール・シューリヒトとは、戦前から親交があったが、、シュールヒトもこのオーケストラへの客演が主な活動であった。アンセルメは戦後、英デッカと専属契約を結び数多くのレコーディングを行い、スイス・ロマンド管弦楽団に半世紀にわたって君臨した。長年の友人ストラヴィンスキーとは音楽理論で対立し絶交関係になる。後悔したアンセルメは晩年、ストラヴィンスキーの作品を集中的に取り上げることでよりを戻そうとするがストラヴィンスキーとはついに復縁しなかった。 そして、スイス・ロマンド管との来日の翌年、1969年に86歳の生涯を終えた。(参考:Wikipedia)
☆演奏スタイルは・・・
父親が幾何学の学者であったこともあって、彼も数学者としてローザンヌの大学の数学の教授になった。
しかし、音楽好きの母親の影響も受け、数学者として生きるべきか音楽に進むべきか一時は迷った。結局、ニキシュとワインガルトナーの助言に従った。そんなこともあって、演奏は、理知的で、幾何学的、誠実で、どんなきらびやかなフランス音楽でも、冷静で、一線を画している(だいぶ先入観が強いが・・・)
☆残した録音は・・・
英デッカの録音で、サン=サーンスの『オルガン付』交響曲や、オネゲルの『ダヴィデ王』などは当時ベストセラーとなった。ストラヴィンスキーの3大バレエをはじめ、ファリャのバレエ音楽などは彼らが世に紹介した。
これはあまり注目されることはないが、グラズノフのバレエ音楽「四季」というのがある(1966年録音)
とくに冬が徐々に開けてきて、春から夏にかけて勢いずく流れが溌剌として良い。グラズノフの美しいメロディーが満載だ。
そもそも”グラズノフの音楽”とはなかなか想像できない?・・・。少し前まではあの荒涼としたロシアの土臭い、退屈そうな音楽と勝手に決め込んでいた。ところが聴いて見てよくわかるが、実に軽やかな中にも哀愁味を持ち、洒落気があって垢抜けしている。どちらかといえばチャイコフスキーの方が泥臭い。(チャイコフスキーに同名の「四季」があるが、あれは確か春から始まって冬に至る感じで進めていく)
”グラズノフの音楽”は一度聴けば、好きになる魅惑的なメロディーだ。
☆私見・・・
レパトリーの中心がフランス物やバレエ音楽ということもあるかもしれないが、普段からどうしても聴きたいという指揮者ではない。しかし時折、彼の音楽に触れてみて”誠実性”と”清潔感”に魅了される。いわば孤高の雰囲気がある。
アンセルメの顔を見ていて、いつもクルト・マズアを思い出す。彼は、二流音楽家だと思う。アンセルメのように音楽の深味に欠ける。孤高性など全くない。持論だがタクトを持たない指揮者は信用していない。
自分の嫌いな指揮者ワースト3は・・・
①クルト・マズア②ブロムシュテット③カラヤン
ブロムシュテットなんか、ある意味、学者風で、理知的で、アンセルメと同じような要素があるように見えるのだが、何か短気で、人が悪そうに思えてしまう(独断と偏見だが・・・)
☆Myライブラリーより・・・
ベートーヴェン:
交響曲第6番ヘ長調 作品68『田園』
スイス・ロマンド管弦楽団 エルネスト・アンセルメ(指揮)
やはり執念のベートーヴェンを挙げる。ここでは最もアンセルメの肌に合っている「田園」交響曲
はつらつとした、しかし決して華美になりすぎない、誠実な「田園」だ。
by kirakuossan
| 2011-01-15 21:48
| 指揮者100選(完)
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