2017年 11月 18日
94歳の現役ピアニスト |
2017年11月18日(土)
モーツァルト:
モーツァルト:
アルトゥーロ・ミケランジェリやサンソン・フランソワ、あるいはゲザ・アンダと同世代で、8年前に亡くなった女流ピアニストのアリシア・デ・ラローチャとは同い年、そんなピアニストが先月16日、サントリーホールで一日だけのリサイタルを開いた。ドイツのマクデブルク、ユダヤ人家庭に生まれたメナヘム・プレスラー(1923~)である。ナチスから逃れて1939年に家族と共に移住したイスラエルで音楽教育を受けた彼は、ボザール・トリオのピアニストとして2008年に解散するまで、長い期間を通してピアニストを務めあげた。その後、80歳代半ばからソリストとして活動を始める。2014年には90歳でサイモン・ラトル率いるベルリン・フィルと共演を果す。翌15年来日の予定にあったが、病気でキャンセルとなり、2年をおいて今回来日が実った。来月に94歳を迎える現役ピアニストである。
当日のプログラムは、得意のモーツァルトのほかに、ドビュッシーやショパンなどを弾いた。
モーツァルト:幻想曲 ハ短調 K475
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K457
ドビュッシー:『前奏曲集第1集』から「デルフィの舞姫たち」ほか
ドビュッシー:レントより遅く 変ト長調
ドビュッシー:夢
ショパン:マズルカ第25番 ロ短調 op.33-4
ショパン:マズルカ第38番 嬰ヘ短調 op.59-3
ショパン:マズルカ第45番 イ短調 op.67-4
ショパン:バラード第3番 変イ長調 op.47
モーツァルト:
メナヘム・プレスラー - Menahem Pressler (ピアノ)
(録音: 30 October - 2 November 2016, Salle d’Art lyrique du Conservatoire de Paris, France)
ひとり語りのような優しいモーツァルトだ。
「プロになってからも、どのようなスタイルで弾くべきか、自分なりに研究を重ねました。モデルとした一人はアルトゥール・ルービンシュタイン。彼のピアノ観、楽曲の解釈、そしてテンポ感、そのすべてを習得しようとしました。もう一人はウラディミール・ホロヴィッツ」と、雑誌「音楽の友」のインタヴューで彼はこう語っている。
メナヘム・プレスラー - Menahem Pressler (ピアノ)
マグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団 - Magdeburg Philharmonic Orchestra
キンボー・イシイ - Kimbo Ishii (指揮)
(録音: 15 and 20 May 2016, Theater Magdeburg)
by kirakuossan
| 2017-11-18 11:45
| クラシック
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