ホンマ!気楽おっさんの蓼科偶感

「文学温泉紀行」準備編⑫ 城崎温泉 

2017年3月10日(金)

「文学温泉紀行」

城崎を憶ふ
泉鏡花

 雨が、さつと降出した、停車場へ着いた時で――天象は卯の花くだしである。敢て字義に拘泥する次第ではないが、雨は其花を亂したやうに、夕暮に白かつた。やゝ大粒に見えるのを、もし掌にうけたら、冷く、そして、ぼつと暖に消えたであらう。空は暗く、風も冷たかつたが、温泉の町の但馬の五月は、爽であつた。
 俥は幌を深くしたが、雨を灌いで、鬱陶しくはない。兩側が高い屋並に成つたと思ふと、立迎ふる山の影が濃い緑を籠めて、輻とともに動いて行く。まだ暮果てず明いのに、濡れつゝ、ちらちらと灯れた電燈は、燕を魚のやうに流して、靜な谿川に添つた。流は細い。横に二つ三つ、續て木造の橋が濡色に光つた、此が旅行案内で知つた圓山川に灌ぐのである。
 此の景色の中を、しばらくして、門の柳を潛り、帳場の入らつしやい――を横に聞いて、深い中庭の青葉を潛つて、別にはなれに構へた奧玄關に俥が着いた。旅館の名の合羽屋もおもしろい。~
 すぐ女中の案内で、大く宿の名を記した番傘を、前後に揃へて庭下駄で外湯に行く。此の景勝愉樂の郷にして、内湯のないのを遺憾とす、と云ふ、贅澤なのもあるけれども、何、青天井、いや、滴る青葉の雫の中なる廊下續きだと思へば、渡つて通る橋にも、川にも、細々とからくりがなく洒張りして一層好い。本雨だ。第一、馴れた家の中を行くやうな、傘さした女中の斜な袖も、振事のやうで姿がいゝ。
 ――湯はきび/\と熱かつた。立つと首ツたけある。誰の?……知れた事拙者のである。處で、此のくらゐ熱い奴を、と顏をざぶ/\と冷水で洗ひながら腹の中で加減して、やがて、湯を出る、ともう雨は霽つた。持おもりのする番傘に、片手腕まくりがしたいほど、身のほてりに夜風の冷い快さは、横町の錢湯から我家へ歸る趣がある。但往交人々は、皆名所繪の風情があつて、中には塒に立迷ふ旅商人の状も見みえた。

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第9日
5月26日(金)
 (予定)


07:00 道の駅「神話の里・白うさぎ」
 ⇓(R9)
07:30 鳥取砂丘(9:00)
 ⇓(R178)
09:30 浦富海岸(10:00)
 ⇓(R178)
10:30 餘部(11:30) 鉄道写真
 ⇓(R11)
12:30 城崎温泉(15:00)外湯巡り 一の湯、御所の湯
 ⇓(R3)
15:30 豊岡(16:30)
 ⇓(R312)
16:45 道の駅 但馬楽座(たじまらくざ)

道の駅 但馬楽座 兵庫県養父市上野299番地 079-664-1000
にて車中泊(走行距離:80km)通算1030km


翌27日10:00よりベルリン・フィルのチケット発売開始、申し込みを忘れないように。



城崎温泉
兵庫県豊岡市城崎町(旧国但馬国、旧城崎郡城崎町)にある温泉。平安時代から知られ、1300年の歴史をもつ。城崎温泉駅前から7つの外湯につながる大谿川沿いに温泉街を形成し、川べりの柳が風情ある。外湯の「一の湯」は江戸時代には「海内第一泉」と呼ばれ、暗夜行路にも出てくる「御所の湯」は 後白河天皇の御姉安嘉門院、御入湯の湯として名高い。
最初、内湯は温泉地の伝統を壊すものとして20年以上にわたり城崎温泉内湯訴訟事件なるものも起きたが、今では各旅館に内湯を備える。しかしどこの内湯も控え目で小さい。
泉質は食塩泉で、 泉温37℃〜83℃。

浦富海岸(うらどめかいがん)
鳥取県岩美郡岩美町にある約15キロメートルにわたるリアス式海岸。但馬御火浦の西に位置し、宮城県の松島に似ていることから「山陰の松島」と呼ばれることもある。

鳥取砂丘
花崗岩質の岩石が風化し、千代川によって日本海へ流されたあと、海岸に集まったものが砂丘の主な砂となっている。海中の砂を海岸に向けて流れ寄せる潮流と、海岸線に堆積した砂を内陸へ吹き込む卓越風の働きで形成された。
砂丘は千代川の東西に広がっているが、通常「鳥取砂丘」というと、千代川の東側の「浜坂砂丘」を指す。砂丘によって海から切り離されて出来た湖多鯰ヶ池がすぐ南東にある。
最大高低差は90 mにもなり、「すりばち」と呼ばれる地形が作られ、特に大きなすりばちは40 mの高さになる。すりばちの斜面には、砂簾(されん)などの模様や、風紋と呼ばれる筋状の模様が見られる。すりばちの最深部には「オアシス」と呼ばれる地下水が湧出している場所がある。

豊岡
兵庫県但馬地域に位置する市で、兵庫県で最も面積が大きい市。日本で最後の野生コウノトリの生息地として知られ、市内には城崎温泉、重伝建の出石、竹野浜などの海水浴場、神鍋高原のキャンプ場・スキー場がある。また鞄の生産は有名で、長野の上田市と姉妹都市にある。




追記:
2017年3月10日(金)
庵原氏からメールが届く。
「道の駅 但馬楽座は温泉があります」

やぶ温泉
ラドンを含む弱アルカリ性の天然温泉。滑らかな泉質がお肌に潤いを与えることから「美人の湯」とも呼ばれている。【泉質】炭酸水素イオンを相当量含む弱アルカリ性単純泉。
それに嬉しいことに、毎月26日は「フロの日」で通常の半額で入浴できるそうな。500円⇨250円



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by kirakuossan | 2017-03-10 05:48 | 文学温泉紀行 | Trackback
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信州の名峰蓼科山麓の女神湖近くの山荘"tutti”は標高1650mにある。これほどの高地にある別荘は日本でもそう多くはない。だから平地とは気温が10℃も違うのです。


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