2017年 03月 01日
「文学温泉紀行」準備編⑧ 秋芳洞と萩の町 |
2017年3月1日(水)
「文学温泉紀行」
音楽界の迷信
兼常清佐
音楽の世界は暗黒世界である。いろいろな迷信が縦横にのさばり歩いている。
私はピアノを例に取る。私は楽器のうちで一番ピアノを愛する。私のこの愛するピアノを今しばらく例に取って見る。
批評家はほとんど例外なしに言う。――パデレウスキーやコルトーのような大家の弾くピアノの音は非常に美しい。彼らのタッチは実に巧妙である。この美しい音は全く彼らのタッチから来たものである。彼らの鍛錬を重ねた指の技巧をもってしてこそ、はじめてこの美しいピアノの音が出る。普通の人々がそのタッチをまねて見ようと言っても、それは全然出来ない事である。この美しいタッチの技巧こそ、彼ら世界の大演奏家の生命である。そしてこのような名人の美しいタッチの音を楽しむ事こそ、高級な音楽の鑑賞である。――
これが迷信である。常識で考えて見ても、そんな怪しげな事があり得ようはずがない。ピアノさえ一定すれば、パデレウスキーが叩いても、私がこの万年筆の軸で押しても、同じ音が出るにきまっている。名人のタッチなどというようなわけのわからないものがピアノの上に存在しようとは本気では考えられない。これが迷信である。
兼常清佐(かねつねきよすけ1885~1957)は音楽評論家で、文芸評論家。西洋と日本の音楽を追究した。阿武郡萩町土原の出身、民俗学者の柳田國男は彼の民謡に関する系統立てた調査を高く評価した。着流しで街を出歩いたりして人は奇人と映った。
第5日
5月22日(月) (予定)
今日は秋芳洞の見学と萩の町並み散策がメーンの一日。温泉は萩本陣温泉の萩本陣、萩では希少な温泉旅館。
08:15 道の駅「みとう」出発
⇓(R32)
08:30 秋芳洞(10:00)
⇓(R490)
11:00 萩(14:00) 松下村塾、松陰神社、萩城城下町、菊屋家住宅、萩焼
⇓
14:00 萩本陣温泉(15:00)
萩本陣(萩市椿東385-8)400円(10:00~16:00)
⇓(R191)
15:45 道の駅「ゆとりパークたまがわ」
道の駅「ゆとりパークたまがわ」
山口県萩市大字下田万2849-1TEL:08387-2-1150 で車中泊。
(走行距離:70km)通算730km
秋芳洞(山口県美祢市秋芳町秋吉)
秋吉台の山麓にある東洋屈指の大鍾乳洞。洞口の高さ24m、横巾8mに達し、洞内の最も広いところが200m、天井の高いところが40m、最も高いところは80mに達する。延長は約10kmといわれているが、一般観光ルートは約1kmまで。洞内の気温は四季を通じて17℃のため、快適に探勝できる。
松下村塾(しょうかそんじゅく)
幕末に、長州萩城下の松本村(現在の山口県萩市)に存在した私塾。吉田松陰が同塾で指導した短い時期の塾生の中から、幕末より明治期の日本を主導した人材を多く輩出したことで知られる。塾生は約50名ほどで、全国の倒幕の志士の総元締の役割を果たした久坂玄瑞、吉田稔麿、入江九一、寺島忠三郎、また藩論を倒幕にまとめ幕府軍を打ち破った高杉晋作がいた。
萩焼
萩市一帯で焼かれる陶器で、一部長門市にも窯元がある。長門市で焼かれる萩焼は、特に深川萩と呼ばれる。古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど、茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物である。萩やんの焼き物も「萩焼」と呼ぶが、これとは別物である。
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「文学温泉紀行」
音楽界の迷信
兼常清佐
音楽の世界は暗黒世界である。いろいろな迷信が縦横にのさばり歩いている。
私はピアノを例に取る。私は楽器のうちで一番ピアノを愛する。私のこの愛するピアノを今しばらく例に取って見る。
批評家はほとんど例外なしに言う。――パデレウスキーやコルトーのような大家の弾くピアノの音は非常に美しい。彼らのタッチは実に巧妙である。この美しい音は全く彼らのタッチから来たものである。彼らの鍛錬を重ねた指の技巧をもってしてこそ、はじめてこの美しいピアノの音が出る。普通の人々がそのタッチをまねて見ようと言っても、それは全然出来ない事である。この美しいタッチの技巧こそ、彼ら世界の大演奏家の生命である。そしてこのような名人の美しいタッチの音を楽しむ事こそ、高級な音楽の鑑賞である。――
これが迷信である。常識で考えて見ても、そんな怪しげな事があり得ようはずがない。ピアノさえ一定すれば、パデレウスキーが叩いても、私がこの万年筆の軸で押しても、同じ音が出るにきまっている。名人のタッチなどというようなわけのわからないものがピアノの上に存在しようとは本気では考えられない。これが迷信である。
兼常清佐(かねつねきよすけ1885~1957)は音楽評論家で、文芸評論家。西洋と日本の音楽を追究した。阿武郡萩町土原の出身、民俗学者の柳田國男は彼の民謡に関する系統立てた調査を高く評価した。着流しで街を出歩いたりして人は奇人と映った。
第5日
5月22日(月) (予定)
今日は秋芳洞の見学と萩の町並み散策がメーンの一日。温泉は萩本陣温泉の萩本陣、萩では希少な温泉旅館。
08:15 道の駅「みとう」出発
⇓(R32)
08:30 秋芳洞(10:00)
⇓(R490)
11:00 萩(14:00) 松下村塾、松陰神社、萩城城下町、菊屋家住宅、萩焼
⇓
14:00 萩本陣温泉(15:00)
萩本陣(萩市椿東385-8)400円(10:00~16:00)
⇓(R191)
15:45 道の駅「ゆとりパークたまがわ」
道の駅「ゆとりパークたまがわ」
山口県萩市大字下田万2849-1TEL:08387-2-1150 で車中泊。
(走行距離:70km)通算730km
秋芳洞(山口県美祢市秋芳町秋吉)
秋吉台の山麓にある東洋屈指の大鍾乳洞。洞口の高さ24m、横巾8mに達し、洞内の最も広いところが200m、天井の高いところが40m、最も高いところは80mに達する。延長は約10kmといわれているが、一般観光ルートは約1kmまで。洞内の気温は四季を通じて17℃のため、快適に探勝できる。
松下村塾(しょうかそんじゅく)
幕末に、長州萩城下の松本村(現在の山口県萩市)に存在した私塾。吉田松陰が同塾で指導した短い時期の塾生の中から、幕末より明治期の日本を主導した人材を多く輩出したことで知られる。塾生は約50名ほどで、全国の倒幕の志士の総元締の役割を果たした久坂玄瑞、吉田稔麿、入江九一、寺島忠三郎、また藩論を倒幕にまとめ幕府軍を打ち破った高杉晋作がいた。
萩焼
萩市一帯で焼かれる陶器で、一部長門市にも窯元がある。長門市で焼かれる萩焼は、特に深川萩と呼ばれる。古くから「一楽二萩三唐津」と謳われるほど、茶人好みの器を焼いてきたことで知られる焼き物である。萩やんの焼き物も「萩焼」と呼ぶが、これとは別物である。
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by kirakuossan
| 2017-03-01 16:52
| 文学温泉紀行
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