2017年 02月 13日
ピアニスト列伝―30 マルグリット・ロン |
2017年2月13日(月)
若手音楽家の登龍門として知られるのにフランスのロン=ティボー国際コンクールというのがあるが、これは1943年、名ヴァイオリン奏者のジャック・ティボーと名女流ピアニストのマルグリット・ロンとの共同で創設された。最初は3年ごとの開催で、すぐに2年ごとになり、最近ではほぼ毎年開かれている。もちろん名のとおり、ヴァイオリンとピアノの2部門で行われてきたが2011年より声楽部門が加わり、3部門となり、これを機に、ヴァイオリンはジャック・ティボー国際ヴァイオリンコンクールに、ピアノはマルグリット・ロン国際ピアノコンクールと単独で表記されるようになった。ピアノ部門での第1回優勝者は19歳のサンソン・フランソワ(フランス)であった。
今日はそのマルグリット・ロン(Marguerite Long, 1874~1966)の命日にあたるが、彼女のピアノは、古典派からロマン派、そしてフランス近代音楽にいたるまで幅広く演奏したが、とくにフランスの伝統的ピアニズムを継承しているとされ、奏者以上に教育者としての評価が高い。彼女の弟子で最も成功したのはコンクールの1953年大会で2位に入ったフィリップ・アントルモン、それに61年3位のブルーノ・レオナルド・ゲルバーだろう。とくに後者には「あなたは私の最後の、最高の生徒」と評価した。園田高広も彼女の指導を仰いでいる。
彼女につきまとう噂は金銭欲・名誉欲にも長けていたといわれ、名前からしても”ロン!(あがり)である。面白いエピソードに、いつも大事にしている手持ちのバックは、肌身離さず持ち歩き、演奏するステージでも盗まれないように椅子の下に置いていた。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
マルグリット・ロン - Marguerite Long (ピアノ)
パリ音楽院管弦楽団 - Paris Conservatoire Orchestra
フェリックス・ワインガルトナー - Felix Weingartner (指揮)
録音: 10 June 1939, Theatre Pigalle, Paris
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若手音楽家の登龍門として知られるのにフランスのロン=ティボー国際コンクールというのがあるが、これは1943年、名ヴァイオリン奏者のジャック・ティボーと名女流ピアニストのマルグリット・ロンとの共同で創設された。最初は3年ごとの開催で、すぐに2年ごとになり、最近ではほぼ毎年開かれている。もちろん名のとおり、ヴァイオリンとピアノの2部門で行われてきたが2011年より声楽部門が加わり、3部門となり、これを機に、ヴァイオリンはジャック・ティボー国際ヴァイオリンコンクールに、ピアノはマルグリット・ロン国際ピアノコンクールと単独で表記されるようになった。ピアノ部門での第1回優勝者は19歳のサンソン・フランソワ(フランス)であった。
今日はそのマルグリット・ロン(Marguerite Long, 1874~1966)の命日にあたるが、彼女のピアノは、古典派からロマン派、そしてフランス近代音楽にいたるまで幅広く演奏したが、とくにフランスの伝統的ピアニズムを継承しているとされ、奏者以上に教育者としての評価が高い。彼女の弟子で最も成功したのはコンクールの1953年大会で2位に入ったフィリップ・アントルモン、それに61年3位のブルーノ・レオナルド・ゲルバーだろう。とくに後者には「あなたは私の最後の、最高の生徒」と評価した。園田高広も彼女の指導を仰いでいる。
彼女につきまとう噂は金銭欲・名誉欲にも長けていたといわれ、名前からしても”ロン!(あがり)である。面白いエピソードに、いつも大事にしている手持ちのバックは、肌身離さず持ち歩き、演奏するステージでも盗まれないように椅子の下に置いていた。
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
マルグリット・ロン - Marguerite Long (ピアノ)
パリ音楽院管弦楽団 - Paris Conservatoire Orchestra
フェリックス・ワインガルトナー - Felix Weingartner (指揮)
録音: 10 June 1939, Theatre Pigalle, Paris
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by kirakuossan
| 2017-02-13 08:57
| ピアニスト列伝
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