2017年 01月 14日
珍しいムラヴィンスキーのブルックナー |
2017年1月14日(土)
ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)に今度はロシア最大のレーベルが新たに今日から参加した。
Melodiya
1964年に設立されたロシア最大のレコード・レーベル。ソ連時代は「国営レーベル」として国内で独占的にレコードを制作していた。スヴェトラーノフ、ムラヴィンスキー、コンドラシン、ギレリスなどロシアの著名な演奏家の録音を数多くリリースしており、そのカリスマ性はマニアに重宝されている。
トータルで約600タイトルが配信される予定で、まず一挙に101枚は嬉しいじゃないか!それこそ冷戦時代にはまったく想像もつかなかったことである。
スヴェトラーノフ、ムラヴィンスキー、コンドラシン、ロジェストヴェンスキー、リヒテル、ギレリス・・・例のロシア演奏家が目白押しである。その中から珍しいものを一枚ピックアップしてみた。
ブルックナー:
交響曲第9番ニ短調 WAB109
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
(録音:1980年1月29,30日、レニングラード・フィルハーモニー大ホール/ライヴ)
第一弾でエフゲニー・ムラヴィンスキーはこれ一枚であるが、これがブルックナーの9番とはなんと珍しい。しかも透明感に満ちたスッキリとしたレベルの高い演奏である。加えて超素晴しい音質でもある。今までに何度も経験してきたことだが1970~80年代当時のソ連の録音技術もなかなかたいしたものであったのがよくうかがえる。ムラヴィンスキー77歳のときのものである。ムラヴィンスキーは1973年の初来日(何度も書いたが、その初日の京都公演を聴いた)以降、75年、77年、79年と計4度日本の土を踏んだ。実は81年にもムラヴィンスキーは来日する予定であったが、79年来日時に楽団員が亡命するという事件が起き、またモスクワ五輪ボイコットといった日ソ関係が険悪な時でもあって、国がムラヴィンスキーの来日を認めなかった。そしてその代替公演でやってきたのがドミトリー・キタエンコ指揮のモスクワ・フィルである。その後しばらくレニングラード・フィルの来日はなく、ようやく1986年に実現するが、この時も当初ムラヴィンスキーが来日する予定であったが、結局実現を見ずマリス・ヤンソンスが来日、ムラヴィンスキーはその2年後に世を去った。
このブルックナー演奏がなされた1980年は、ムラヴィンスキーと政府当局はギクシャクした関係にあり、暗い影がさしかかったころでもあった。
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ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)に今度はロシア最大のレーベルが新たに今日から参加した。
Melodiya
1964年に設立されたロシア最大のレコード・レーベル。ソ連時代は「国営レーベル」として国内で独占的にレコードを制作していた。スヴェトラーノフ、ムラヴィンスキー、コンドラシン、ギレリスなどロシアの著名な演奏家の録音を数多くリリースしており、そのカリスマ性はマニアに重宝されている。
トータルで約600タイトルが配信される予定で、まず一挙に101枚は嬉しいじゃないか!それこそ冷戦時代にはまったく想像もつかなかったことである。
スヴェトラーノフ、ムラヴィンスキー、コンドラシン、ロジェストヴェンスキー、リヒテル、ギレリス・・・例のロシア演奏家が目白押しである。その中から珍しいものを一枚ピックアップしてみた。
ブルックナー:
交響曲第9番ニ短調 WAB109
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
(録音:1980年1月29,30日、レニングラード・フィルハーモニー大ホール/ライヴ)
第一弾でエフゲニー・ムラヴィンスキーはこれ一枚であるが、これがブルックナーの9番とはなんと珍しい。しかも透明感に満ちたスッキリとしたレベルの高い演奏である。加えて超素晴しい音質でもある。今までに何度も経験してきたことだが1970~80年代当時のソ連の録音技術もなかなかたいしたものであったのがよくうかがえる。ムラヴィンスキー77歳のときのものである。ムラヴィンスキーは1973年の初来日(何度も書いたが、その初日の京都公演を聴いた)以降、75年、77年、79年と計4度日本の土を踏んだ。実は81年にもムラヴィンスキーは来日する予定であったが、79年来日時に楽団員が亡命するという事件が起き、またモスクワ五輪ボイコットといった日ソ関係が険悪な時でもあって、国がムラヴィンスキーの来日を認めなかった。そしてその代替公演でやってきたのがドミトリー・キタエンコ指揮のモスクワ・フィルである。その後しばらくレニングラード・フィルの来日はなく、ようやく1986年に実現するが、この時も当初ムラヴィンスキーが来日する予定であったが、結局実現を見ずマリス・ヤンソンスが来日、ムラヴィンスキーはその2年後に世を去った。
このブルックナー演奏がなされた1980年は、ムラヴィンスキーと政府当局はギクシャクした関係にあり、暗い影がさしかかったころでもあった。
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by kirakuossan
| 2017-01-14 06:45
| クラシック
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