2016年 08月 19日
2017年クラシック来日公演 |
2016年8月19日(金)
毎年この時期になると翌年の来日公演の様子が気になるころだ。雑誌『音楽の友』では毎年9月号でいち早く情報を提供してくれる。かいつまんでみてみると・・・
まずオーケストラだがここ数年、ビッグなオーケストラの来日が年間を通して活発であったが、2017年は1月にウィーン交響楽団に始まり、3月に北ドイツ放送交響楽団(クシシュトフ・ウルバンスキ指揮)が、5月にフィルハーモニア管弦楽団(エッサ=ペッカ・サロネン指揮)が、そして6月にモスクワ・フィルハーモニー(ユーリ・シモノフ指揮?)とドレスデン・フィル(ミヒャエル・ザンデルリンク指揮)、7月にデトロイト交響楽団(レナード・スラットキン指揮)とどちらかといえば一流にしても二番手クラスのオーケストラといった印象をぬぐえない。秋になって毎年のように来日するチェコ・フィルハーモニー(イルジー・ビエロフラーヴェク指揮)が9月に、10月にはロンドン・フィルハーモニー(ウラディミール・ユロフスキ指揮)と渋いところでケルン放送交響楽団(ユッカ=ペッカ・サラステ指揮?)といったところだ。そういうことで来年は例年に比べて幾分地味な1年になりそうだ・・・
と思いきや、そんなことは決してなかった。どういうわけか11月にすべてが凝縮されてしまった感がある。
2017年11月来日予定にあるのは、アンドリス・ネルソン率いるボストン交響楽団、ダニエル・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ヘルベルト・ブロムシュテットのライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、が来日、加えてウィーン交響楽団がフィリップス・ジョルダンと再度やってきて樫本大進と共演すれば、ワレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー歌劇場管弦楽団、さらには一昨年あまりの美しさに感動したチャイコフスキー・オーケストラまでがウラディミール・フェドセーエフと再来日といった具合だ。ボストン響は2014年春に15年ぶりの来日を果したが、この時当初はロリン・マゼールの予定だったが急遽シャルル・デュトワに変更となったいきさつがある。3年ぶりの今回は新鋭アンドリス・ネルソン、これは見逃がせないが、問題ははたして関西へやってくるかどうかだ。コンセルトヘボウ管は昨年に続いての来日、ゲヴァントハウス管は2年連続となる。同じ11月には注目のピアニストのポール・ルイスも予定されており、盛りだくさんの11月となった。
ところでベルリン・フィルハーモニーの次期指揮者キリル・ペトレンコが9月にバイエルン州立歌劇場と一緒に来日、これは要注目である。指揮者では他に、常連のピエタリ・インキネン、アンデレア・バッティストーニ、ファビオ・ルイジ、アラン・ギルバートに混じって77歳のクリストフ・エッシェンバッハが10月に来日しN響と共演する。注目は、アンドレア・バッティストーニ、ミケーレ・マリオッティと並んで”イタリアの三羽烏”と称される33歳新星ダニエール・ルスティオーニで、2月に東京のオケを振る。
続いてピアニストでは、年初に昨年のショパンコンクール優勝者、準優勝者のチョ・ソンジン(1月)、シャルル・アムラン(2月)が相次いで来日、3月に常連のアンドラー・シフと注目のニコライ・ルガンスキーが、4月にはフランスから二人、新鋭レミ・ジュニエとベテラン女流のアンヌ・ケフェレックが、5月はマルタ・アルゲリッチ、シブリン・カツァリス、ボリス・ベレゾフスキーと3人のベテラン実力派ピアニストがやってくる。7月にはピーター・ゼルキン、言わずと知れたルドルフ・ゼルキンの息子だが、もう古希を迎えるのだ。秋になると、9月には期待の二人、2005年ショパン・コンクール優勝者のラファウ・ブレハッチと2011年チャイコフスキー・コンクール優勝者のダニール・トリフォノフ、続いて10月はバッハに定評の女流コルネリア・ヘルマンが、そして11月は先のポール・ルイスのほか、ゲルハルト・オピッツ、デジュー・ラーンキなどなど同じ見どころが来日、そして12月の締めは、ピエール=ロラン・エマール、ということで例年以上に充実の顔ぶれが揃う。
はたして来年もどれを聴きに行くかで大いに迷いそうな1年になりそうだ。
とりあえず今考えるのは、ウィーン交響楽団とケルン放送交響楽団は関西にも来るだろうからゲット、ピアノリサイタルは積極的に聴いてみたい。ポール・ルイス、ボリス・ベレゾフスキー、ダニール・トリフォノフ、できればレミ・ジュニエも、それに女流のアンヌ・ケフェレックあたりも。
シューベルト:
交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
ウィーン交響楽団
フィリップ・ジョルダン(指揮)
(録音: 11-12 April 2015, Musikverein, Vienna, Austria)
バッハ:
パルティータ第4番、カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」、イギリス組曲第1番ほか
レミ・ジュニエ(ピアノ)
(録音: September 2014, TAP de Poitiers)
モーツァルト:
ピアノ・ソナタ第14番、幻想曲、ロンド K. 511ほか
アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
(録音: 30 September 2001 - 01 October 2001, Tibor Varga a Sion, Switzerland)
他には、一度は聴いてみたいイザベル・ファウストのヴァイオリン(2月)やもう一度聴いてみたいマリオ・ブルネロのチェロ(5月)などなど目白押しだ。来年はリサイタルの鑑賞がふえるだろ。
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毎年この時期になると翌年の来日公演の様子が気になるころだ。雑誌『音楽の友』では毎年9月号でいち早く情報を提供してくれる。かいつまんでみてみると・・・
まずオーケストラだがここ数年、ビッグなオーケストラの来日が年間を通して活発であったが、2017年は1月にウィーン交響楽団に始まり、3月に北ドイツ放送交響楽団(クシシュトフ・ウルバンスキ指揮)が、5月にフィルハーモニア管弦楽団(エッサ=ペッカ・サロネン指揮)が、そして6月にモスクワ・フィルハーモニー(ユーリ・シモノフ指揮?)とドレスデン・フィル(ミヒャエル・ザンデルリンク指揮)、7月にデトロイト交響楽団(レナード・スラットキン指揮)とどちらかといえば一流にしても二番手クラスのオーケストラといった印象をぬぐえない。秋になって毎年のように来日するチェコ・フィルハーモニー(イルジー・ビエロフラーヴェク指揮)が9月に、10月にはロンドン・フィルハーモニー(ウラディミール・ユロフスキ指揮)と渋いところでケルン放送交響楽団(ユッカ=ペッカ・サラステ指揮?)といったところだ。そういうことで来年は例年に比べて幾分地味な1年になりそうだ・・・
と思いきや、そんなことは決してなかった。どういうわけか11月にすべてが凝縮されてしまった感がある。
ところでベルリン・フィルハーモニーの次期指揮者キリル・ペトレンコが9月にバイエルン州立歌劇場と一緒に来日、これは要注目である。指揮者では他に、常連のピエタリ・インキネン、アンデレア・バッティストーニ、ファビオ・ルイジ、アラン・ギルバートに混じって77歳のクリストフ・エッシェンバッハが10月に来日しN響と共演する。注目は、アンドレア・バッティストーニ、ミケーレ・マリオッティと並んで”イタリアの三羽烏”と称される33歳新星ダニエール・ルスティオーニで、2月に東京のオケを振る。
続いてピアニストでは、年初に昨年のショパンコンクール優勝者、準優勝者のチョ・ソンジン(1月)、シャルル・アムラン(2月)が相次いで来日、3月に常連のアンドラー・シフと注目のニコライ・ルガンスキーが、4月にはフランスから二人、新鋭レミ・ジュニエとベテラン女流のアンヌ・ケフェレックが、5月はマルタ・アルゲリッチ、シブリン・カツァリス、ボリス・ベレゾフスキーと3人のベテラン実力派ピアニストがやってくる。7月にはピーター・ゼルキン、言わずと知れたルドルフ・ゼルキンの息子だが、もう古希を迎えるのだ。秋になると、9月には期待の二人、2005年ショパン・コンクール優勝者のラファウ・ブレハッチと2011年チャイコフスキー・コンクール優勝者のダニール・トリフォノフ、続いて10月はバッハに定評の女流コルネリア・ヘルマンが、そして11月は先のポール・ルイスのほか、ゲルハルト・オピッツ、デジュー・ラーンキなどなど同じ見どころが来日、そして12月の締めは、ピエール=ロラン・エマール、ということで例年以上に充実の顔ぶれが揃う。
はたして来年もどれを聴きに行くかで大いに迷いそうな1年になりそうだ。
とりあえず今考えるのは、ウィーン交響楽団とケルン放送交響楽団は関西にも来るだろうからゲット、ピアノリサイタルは積極的に聴いてみたい。ポール・ルイス、ボリス・ベレゾフスキー、ダニール・トリフォノフ、できればレミ・ジュニエも、それに女流のアンヌ・ケフェレックあたりも。
シューベルト:
交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
ウィーン交響楽団
フィリップ・ジョルダン(指揮)
(録音: 11-12 April 2015, Musikverein, Vienna, Austria)
バッハ:
パルティータ第4番、カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに」、イギリス組曲第1番ほか
レミ・ジュニエ(ピアノ)
(録音: September 2014, TAP de Poitiers)
モーツァルト:
ピアノ・ソナタ第14番、幻想曲、ロンド K. 511ほか
アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
(録音: 30 September 2001 - 01 October 2001, Tibor Varga a Sion, Switzerland)
他には、一度は聴いてみたいイザベル・ファウストのヴァイオリン(2月)やもう一度聴いてみたいマリオ・ブルネロのチェロ(5月)などなど目白押しだ。来年はリサイタルの鑑賞がふえるだろ。
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by kirakuossan
| 2016-08-19 11:14
| クラシック
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