2016年 07月 10日
「ジャズ・ヴォーカルから入る、というのが一番抵抗がない」 |
2016年7月10日(日)
最初、1940年代半ばに若手黒人ミュージシャンたちによって興されたビ・バップ。アドリブが勝負で、リズムの改革など、ジャズの大枠がこの時に確立された。それはチャーリー・パーカーやバド・パウエルなどのごく一握りのアーティストたちによって広められたが、そののちさらに全体の構成やテーマとアドリブの有機的な関係にも注意をはらうようになり、より洗練されたジャズへと発展する。50年代前半にマイルス・デイヴィスなどが中心となって生まれたハード・バップである。後藤雅洋氏著の『ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか』(河出書房新社刊)には、これらのことが簡潔に、しかも要領よく書かれてあって流れ的にも非常に分かりやすい。この際、新鮮なうちにアーティストをその流れにそって整理しておくと・・・
ビ・バップ
チャーリー・パーカー(1920~55)as
デイジー・ガレスビー(1917~93)tp
バド・パウエル(1924~66)p
ハード・バップ・コンボ
マイルス・デイヴィス(1926~91)tp
ギル・エバンス(1912~88)p
セロニアス・モンク(1917~82)p
ジョン・コルトレーン(1926~67)ts
マッコイ・タイナー(1938~)p
エルヴィン・ジョーンズ(1927~2004)ds
ジミー・ギャリソン(1933~76)b
エリック・ドルフィー(1928~64)as
アーチ・シェップ(1937~)ts
ファラオ・サンダース(1940~)ts
クリフォード・ブラウン(1930~56)tp
マックス・ローチ(1924~2007)ds
レッド・ガーランド(1923~94)p
ソニー・ロリンズ(1930~)ts
ポール・チェンバース(1935~69)b
フィリー・ジョー・ジョーンズ(1923~85)ds
ビル・エバンス(1929~80)p
ウィントン・ケリー(1931~71)p
アート・ブレイキー(1919~90)ds
リー・モーガン(1938~72)tp
ウェイン・ショーター(1933~)ts
パーカー派
ジャッキー・マクリーン(1931~2006)as
フィル・ウッズ(1931~2015)as
キャノンボール・アダレイ(1928~75)as
ソニー・スティット(1924~82)as
ルー・ドナルドソン(1926~)as
ソニー・クリス (1927~77)as
ウエスト・コースト・ジャズ
スタン・ケントン(1911~79)p
アート・ペッパー(1925~82)as
チェット・ベイカー(1929~88)tp
ジェリー・マリガン(1927~96)bs
白人流ビ・バップ(クール派)
レニー・トリスターノ(1919~78)p
リー・コニッツ(1927~)as
ウォーン・マーシュ(1927~87)ts
スタン・ゲッツ(1927~91)ts
フリー派
オーネッ・トコールマン(1930~2015)as
ドン・チェリー(1936~95)tp
ジェームス・ブラッド・ウルマー(1940~)g
60年代以降のマイルス派
ハービー・ハンコック(1940~)p
トニー・ウィリアムス(1945~97)ds
ロン・カーター(1937~)b
チック・コリア(1941~)p
キース・ジャレット(1945~)p
スティーヴ・グロスマン(1951~)ts
ディヴ・リーブマン(1946~)ts
ジャック・ディジョネット(1942~)ds
ディブ・ホランド(1946~)b
ジョン・マクラフリン(1942~)g
その他
オスカー・ピーターソン(1925~2007)p
初めてジャズを聴く人の多くが抱く違和感は「ジャズには歌がない」ということだ。そこで、ポピュラー・ミュージックのように歌詞のあるジャズ・ヴォーカルから入る、というのが一番抵抗がない。
たとえば、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」という有名な曲がある。これをまずフランク・シナトラの歌で聴いてもらう。次に女性ジャズ・ヴォーカリスト、カーメン・マクレエの歌う同じ曲を紹介するのだ。そして同一曲が自由なテンポ、自由な崩しで歌われているところに注目してもらう。
要するにこの「崩し」はジャズなのだが、そこがわかってしまえばあとは早い。今度はマイルス・デイヴィスのトランペットで聴いても、前ほどは違和感がなくなる。
最後の仕上げはこれまた同じ曲目を、違う楽器、たとえばピアノのビル・エヴァンスの演奏で聴く。すると楽器による違い、演奏者による個性の違いがジャズの聴きどころだ、ということが実感できるようになってくる。
「ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか」(後藤雅洋/河出書房新社刊)より
"My Funny Valentine"
フランク・シナトラ
カーメン・マクレエ
マイルス・デイヴィス
ビル・エヴァンス
つづく・・・
.
最初、1940年代半ばに若手黒人ミュージシャンたちによって興されたビ・バップ。アドリブが勝負で、リズムの改革など、ジャズの大枠がこの時に確立された。それはチャーリー・パーカーやバド・パウエルなどのごく一握りのアーティストたちによって広められたが、そののちさらに全体の構成やテーマとアドリブの有機的な関係にも注意をはらうようになり、より洗練されたジャズへと発展する。50年代前半にマイルス・デイヴィスなどが中心となって生まれたハード・バップである。後藤雅洋氏著の『ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか』(河出書房新社刊)には、これらのことが簡潔に、しかも要領よく書かれてあって流れ的にも非常に分かりやすい。この際、新鮮なうちにアーティストをその流れにそって整理しておくと・・・
ビ・バップ
チャーリー・パーカー(1920~55)as
デイジー・ガレスビー(1917~93)tp
バド・パウエル(1924~66)p
ハード・バップ・コンボ
マイルス・デイヴィス(1926~91)tp
ギル・エバンス(1912~88)p
セロニアス・モンク(1917~82)p
ジョン・コルトレーン(1926~67)ts
マッコイ・タイナー(1938~)p
エルヴィン・ジョーンズ(1927~2004)ds
ジミー・ギャリソン(1933~76)b
エリック・ドルフィー(1928~64)as
アーチ・シェップ(1937~)ts
ファラオ・サンダース(1940~)ts
クリフォード・ブラウン(1930~56)tp
マックス・ローチ(1924~2007)ds
レッド・ガーランド(1923~94)p
ソニー・ロリンズ(1930~)ts
ポール・チェンバース(1935~69)b
フィリー・ジョー・ジョーンズ(1923~85)ds
ビル・エバンス(1929~80)p
ウィントン・ケリー(1931~71)p
アート・ブレイキー(1919~90)ds
リー・モーガン(1938~72)tp
ウェイン・ショーター(1933~)ts
パーカー派
ジャッキー・マクリーン(1931~2006)as
フィル・ウッズ(1931~2015)as
キャノンボール・アダレイ(1928~75)as
ソニー・スティット(1924~82)as
ルー・ドナルドソン(1926~)as
ソニー・クリス (1927~77)as
ウエスト・コースト・ジャズ
スタン・ケントン(1911~79)p
アート・ペッパー(1925~82)as
チェット・ベイカー(1929~88)tp
ジェリー・マリガン(1927~96)bs
白人流ビ・バップ(クール派)
レニー・トリスターノ(1919~78)p
リー・コニッツ(1927~)as
ウォーン・マーシュ(1927~87)ts
スタン・ゲッツ(1927~91)ts
フリー派
オーネッ・トコールマン(1930~2015)as
ドン・チェリー(1936~95)tp
ジェームス・ブラッド・ウルマー(1940~)g
60年代以降のマイルス派
ハービー・ハンコック(1940~)p
トニー・ウィリアムス(1945~97)ds
ロン・カーター(1937~)b
チック・コリア(1941~)p
キース・ジャレット(1945~)p
スティーヴ・グロスマン(1951~)ts
ディヴ・リーブマン(1946~)ts
ジャック・ディジョネット(1942~)ds
ディブ・ホランド(1946~)b
ジョン・マクラフリン(1942~)g
その他
オスカー・ピーターソン(1925~2007)p
初めてジャズを聴く人の多くが抱く違和感は「ジャズには歌がない」ということだ。そこで、ポピュラー・ミュージックのように歌詞のあるジャズ・ヴォーカルから入る、というのが一番抵抗がない。
たとえば、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」という有名な曲がある。これをまずフランク・シナトラの歌で聴いてもらう。次に女性ジャズ・ヴォーカリスト、カーメン・マクレエの歌う同じ曲を紹介するのだ。そして同一曲が自由なテンポ、自由な崩しで歌われているところに注目してもらう。
要するにこの「崩し」はジャズなのだが、そこがわかってしまえばあとは早い。今度はマイルス・デイヴィスのトランペットで聴いても、前ほどは違和感がなくなる。
最後の仕上げはこれまた同じ曲目を、違う楽器、たとえばピアノのビル・エヴァンスの演奏で聴く。すると楽器による違い、演奏者による個性の違いがジャズの聴きどころだ、ということが実感できるようになってくる。
「ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか」(後藤雅洋/河出書房新社刊)より
"My Funny Valentine"
フランク・シナトラ
カーメン・マクレエ
マイルス・デイヴィス
ビル・エヴァンス
つづく・・・
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by kirakuossan
| 2016-07-10 08:28
| その他音楽
|
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