2015年 12月 20日
何か得をしたような一日である。 |
2015年12月20日(日)
ナクソス・ミュージック・ライブラリーだが、いつも日曜日はないのに今日は珍しく3枚のディスクが紹介されていた、と朝の記事で書いたが、その一つであるピエタリ・インキネン指揮日本フィルハーモニー交響楽団のシベリウス交響曲全集を順番に聴いているが、この35歳の指揮者はなかなかの腕前である。単にムードだけで流されることなく、音楽する心で奏でる。
それに日本フィルがあたかも北欧のオケと勘違いするほどの魅惑的な響きを現出している。インキネンと日本フィルのコンビ、そして今年1月軽井沢で聴いた首席客演指揮者アンドレア・バッティストーニ指揮による東京フィルハーモニー交響楽団、この二人の若い有望な指揮者が日本のオケをどのように掌握するのか、これから大いに楽しみである。
それに今日の新着タイトルでもう一つ注目に値する盤がでていた。チェリスト藤原真理のバッハ無伴奏チェロ組曲全曲だ。これもたいへん興味をそそるディスクで嬉しくなる。藤原真理はナクソス初登場である。
彼女は、斎藤秀雄、ピエール・フルニエとムスティスラフ・ロストロポーヴィチに師事した本格派。毎年、自身の誕生日である1月18日には「バッハ”無伴奏チェロ組曲 全曲演奏会」を開くそうだ。小生と同い年であるのも惹かれる理由のひとつである。今年河口湖でもリサイタルを開いている。若々しくてイイ顔した音楽家である。
J.S. バッハ:
無伴奏チェロ組曲 BWV 1007-1012
藤原真理 - Mari Fujiwara (チェロ)
録音: December 2011 - November 2013, 武蔵野市民文化会館小ホール
藤原真理2度目の無伴奏チェロ組曲で、1982年にDENONレーベルから一度出している。今回はナクソスからの再録音でほぼ30年ぶりということになる。
完璧なテクニックでグイグイと弾き切るような演奏ではなく、素朴で初心を忘れないような、自分にしかないバッハである。ホント、チェロが好きなんだなあと感じさせる演奏である。
藤原真理 無伴奏チェロ・リサイタル“誕生日にはバッハを” 来年は1月17日武蔵野市民文化会館小ホールで開かれる模様だ。このディスクを録音した小ホールでのリサイタルでチケット1200円、これで全曲聴けたら超お聴き得である。まさか聴きにも行けないし・・・残念。
今日は二つの全集を聴いて、何か得をしたような一日である。
追記:
2015年12月21日(月)
インキネン&日本フィルのシベリウスといえば、すでにサントリーホールでの第2番が発売済みで今回の全集にも、当初はサントリーホール収録音源で全集を作る予定だったが、同じころの横浜みなとみらいでの演奏もそれを越えるような白熱したたいへん素晴らしいものであったので全集にはあえて既発売のものとは違う2013年4月20日のテイクが採用された。だから他はすべてサントリーホール収録なのに、この第2番だけがみなとみらいという珍しい組み合わせとなった経緯がある。(ホールの音響を聴き分けるのに絶好の機会でもある)
また日本フィルにとっても創立者である渡邉暁雄がシベリウスを得意としたこともあって、同楽団にとってもシベリウスは大切な作曲家である。だから北欧のオケと勘違いするほどの音色がするのだろう。
インキネンは曲の演奏順序と組み合わせなどシベリウスへのこだわりを熱く持っており、特に第6番と第7番については「良く似たスタイルを持つ作品」ゆえに第6番が終わったらそのまま第7番に繋げるべきという見解を持つ。この全集も連続して収録されている。
単にムードだけで流されることなく、音楽する心で奏でる、と昨日記事中で表現したが、インキネンはフィンランド人でありながらフィンランドの民族性や大自然に頼らない”純音楽的”なアプローチに指揮者としての志の高さを感じる、とライナーノーツでは紹介されていた。ナルホド
ナクソス・ミュージック・ライブラリーだが、いつも日曜日はないのに今日は珍しく3枚のディスクが紹介されていた、と朝の記事で書いたが、その一つであるピエタリ・インキネン指揮日本フィルハーモニー交響楽団のシベリウス交響曲全集を順番に聴いているが、この35歳の指揮者はなかなかの腕前である。単にムードだけで流されることなく、音楽する心で奏でる。
それに日本フィルがあたかも北欧のオケと勘違いするほどの魅惑的な響きを現出している。インキネンと日本フィルのコンビ、そして今年1月軽井沢で聴いた首席客演指揮者アンドレア・バッティストーニ指揮による東京フィルハーモニー交響楽団、この二人の若い有望な指揮者が日本のオケをどのように掌握するのか、これから大いに楽しみである。
それに今日の新着タイトルでもう一つ注目に値する盤がでていた。チェリスト藤原真理のバッハ無伴奏チェロ組曲全曲だ。これもたいへん興味をそそるディスクで嬉しくなる。藤原真理はナクソス初登場である。
彼女は、斎藤秀雄、ピエール・フルニエとムスティスラフ・ロストロポーヴィチに師事した本格派。毎年、自身の誕生日である1月18日には「バッハ”無伴奏チェロ組曲 全曲演奏会」を開くそうだ。小生と同い年であるのも惹かれる理由のひとつである。今年河口湖でもリサイタルを開いている。若々しくてイイ顔した音楽家である。
J.S. バッハ:
無伴奏チェロ組曲 BWV 1007-1012
藤原真理 - Mari Fujiwara (チェロ)
録音: December 2011 - November 2013, 武蔵野市民文化会館小ホール
藤原真理2度目の無伴奏チェロ組曲で、1982年にDENONレーベルから一度出している。今回はナクソスからの再録音でほぼ30年ぶりということになる。
完璧なテクニックでグイグイと弾き切るような演奏ではなく、素朴で初心を忘れないような、自分にしかないバッハである。ホント、チェロが好きなんだなあと感じさせる演奏である。
藤原真理 無伴奏チェロ・リサイタル“誕生日にはバッハを” 来年は1月17日武蔵野市民文化会館小ホールで開かれる模様だ。このディスクを録音した小ホールでのリサイタルでチケット1200円、これで全曲聴けたら超お聴き得である。まさか聴きにも行けないし・・・残念。
今日は二つの全集を聴いて、何か得をしたような一日である。
追記:
2015年12月21日(月)
インキネン&日本フィルのシベリウスといえば、すでにサントリーホールでの第2番が発売済みで今回の全集にも、当初はサントリーホール収録音源で全集を作る予定だったが、同じころの横浜みなとみらいでの演奏もそれを越えるような白熱したたいへん素晴らしいものであったので全集にはあえて既発売のものとは違う2013年4月20日のテイクが採用された。だから他はすべてサントリーホール収録なのに、この第2番だけがみなとみらいという珍しい組み合わせとなった経緯がある。(ホールの音響を聴き分けるのに絶好の機会でもある)
また日本フィルにとっても創立者である渡邉暁雄がシベリウスを得意としたこともあって、同楽団にとってもシベリウスは大切な作曲家である。だから北欧のオケと勘違いするほどの音色がするのだろう。
インキネンは曲の演奏順序と組み合わせなどシベリウスへのこだわりを熱く持っており、特に第6番と第7番については「良く似たスタイルを持つ作品」ゆえに第6番が終わったらそのまま第7番に繋げるべきという見解を持つ。この全集も連続して収録されている。
単にムードだけで流されることなく、音楽する心で奏でる、と昨日記事中で表現したが、インキネンはフィンランド人でありながらフィンランドの民族性や大自然に頼らない”純音楽的”なアプローチに指揮者としての志の高さを感じる、とライナーノーツでは紹介されていた。ナルホド
by kirakuossan
| 2015-12-20 22:11
| クラシック
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