2015年 04月 13日
今宵も往年のチェコ・フィルサウンドに魅了されて・・・ |
2015年4月13日(月)
久々にDVD「チェコ・フィル100年」を引っ張り出して観ている。この間から、マタチッチの指揮によるベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」を聴き、稀にみる好演であることにあらためて気づき、チェコ・フィルの演奏をあれこれと聴き直しているところである。もともとシュターツカペレ・ドレスデンと並んで大好きであるチェコ・フィルハーモニー二であるが、多くのCDに隠れて、正直、このDVDの存在を忘れつつあった。多くの名奏者にまじって、例のホルンの名手ミロスラフ・シュテフェックやズデニェク・ティルシャルの顔も拝める。指揮者は歴代の首席指揮者ヴァーツラフ・ターリヒ(1919~41)ラファエル・クーベリック(1942~48)カレル・アンチェル(1950~68)ヴァーツラフ・ノイマン(1968~89)イルジー・ビエロフラーヴェク(1990~92)ゲルト・アルブレヒト(1993~96)に加えて、大勢の客演指揮者の貴重な画像が紹介される。その中の一人としてロヴロ・フォン・マタチッチやジョージ・セル、レナード・バーンスタイン、さらにはさらに遡ってエーリヒ・クラバーやアーベントロートなどの普段まず見られないような顔ぶれもフィルムに出てくる。またチャールズ・マッケラスがインタヴューで頻繁に顔をだし、チェコ・フィル音楽の魅力について語る。
このDVDが作成されたのは1996年、ちょうどチェコ・フィルハーモニー創立100周年にあたる年であった。あれから20年近くが経ち、来年120周年を迎える。この貴重な記録はチェコ・フィルを心底愛する者にとっては宝物である。
この中でも語られている・・・シュテフェクがソロで演奏したとき、その美しい音色の演奏者を見ようと、観客は皆立ち上がり大喝采でした。指揮はカレル・アンチェルでした。
アンチェルが在籍した50年から68年までの間は、ちょうどシュテフェクが首席奏者であったころだ。そこでまたまたSUPRAHONレーベルのCDから62年アンチェル指揮のブラームス交響曲第1番や管弦楽曲集を今聴いている。
追記:
2015年4月14日(火)
あの伊勢湾台風が襲来した1959年、アンチェルは、チェコ・フィルを帯同して来日公演を行ったが、偶然同時に来日していた同年生まれのカラヤンとウィーン・フィルの演奏に勝るとも劣らぬ演奏を披露し彼の実力を証明したのである。
ところでこのことはあまり知られていないが、その時チェコ・フィルは、この伊勢湾台風(9月26日襲来)の被災者に対して、100万円の義援金(当時のレストランのカレーライスが100円もしない時代)を贈った。伊勢湾台風といえば、よく覚えている。生涯で最も恐ろしかった台風であった。隣家の栗の大木が今にも折れるほどに左右に揺れ、遠くでは鳥が列をなして飛んでいた。最初、こんな強風に鳥が飛ぶなんて大したものだと思ったが、その間違いはすぐに気づいた。それは鳥ではなく、屋根瓦が強風でめくれて飛んでいるのであった。
チェコ・フィルは台風一過、飛行機3便に分れて10月中旬に来日した。10月18日から11月11日までのほぼ1か月にわたり、18回の演奏会を催す長期公演であった。大阪にはアンチェルがフェスティバルホールにやってきて、2公演を行った。ドヴォルザークの「新世界より」、ムソルグスキーの展覧会の絵、チャイコフスキーの「悲愴」、ヤン・パネンカとのチャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番などを披露した。
それはチェコ・フィルの初来日であった、今から56年も前の話である。
このDVDが作成されたのは1996年、ちょうどチェコ・フィルハーモニー創立100周年にあたる年であった。あれから20年近くが経ち、来年120周年を迎える。この貴重な記録はチェコ・フィルを心底愛する者にとっては宝物である。
この中でも語られている・・・シュテフェクがソロで演奏したとき、その美しい音色の演奏者を見ようと、観客は皆立ち上がり大喝采でした。指揮はカレル・アンチェルでした。
アンチェルが在籍した50年から68年までの間は、ちょうどシュテフェクが首席奏者であったころだ。そこでまたまたSUPRAHONレーベルのCDから62年アンチェル指揮のブラームス交響曲第1番や管弦楽曲集を今聴いている。
追記:
2015年4月14日(火)
あの伊勢湾台風が襲来した1959年、アンチェルは、チェコ・フィルを帯同して来日公演を行ったが、偶然同時に来日していた同年生まれのカラヤンとウィーン・フィルの演奏に勝るとも劣らぬ演奏を披露し彼の実力を証明したのである。
ところでこのことはあまり知られていないが、その時チェコ・フィルは、この伊勢湾台風(9月26日襲来)の被災者に対して、100万円の義援金(当時のレストランのカレーライスが100円もしない時代)を贈った。伊勢湾台風といえば、よく覚えている。生涯で最も恐ろしかった台風であった。隣家の栗の大木が今にも折れるほどに左右に揺れ、遠くでは鳥が列をなして飛んでいた。最初、こんな強風に鳥が飛ぶなんて大したものだと思ったが、その間違いはすぐに気づいた。それは鳥ではなく、屋根瓦が強風でめくれて飛んでいるのであった。
チェコ・フィルは台風一過、飛行機3便に分れて10月中旬に来日した。10月18日から11月11日までのほぼ1か月にわたり、18回の演奏会を催す長期公演であった。大阪にはアンチェルがフェスティバルホールにやってきて、2公演を行った。ドヴォルザークの「新世界より」、ムソルグスキーの展覧会の絵、チャイコフスキーの「悲愴」、ヤン・パネンカとのチャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番などを披露した。
それはチェコ・フィルの初来日であった、今から56年も前の話である。
by kirakuossan
| 2015-04-13 19:28
| クラシック
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