2013年 12月 12日
「第九」の季節です。第四弾 |
2013年12月12日(木)
「第九」の季節です。第四弾。
ロンドン交響楽団
指揮:ベルナルド・ハイティンク(2006年4月:ライヴ)
ハイティンクは徐々に力をつけてきた指揮者だ。若くしてコンセルト・ヘボウを振っていたとき、決して評価は高くなかったが、今では大巨匠扱いだ。この人の演奏は聴き終えて、さりげによかったというタイプだが、この演奏はアグレッシブである。ティンパニの一撃からでもそれがよくつたわる。(68:08)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
指揮:フランツ・コンヴィチュニー(1959年)
第一楽章の出だしにたっぷり時間をとっている。無難にこなした平均的な演奏といえる。1959年とステレオ初期だが録音状態は少し弦がキンキンするのが気になるところもあるがおおむね良好。
(70:36)
ザールブリュッケン放送交響楽団
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(2005年5月)
当時82歳ぐらいだが、若々しくて颯爽とした演奏、音楽の乗りも良い。この人も大器晩成型の指揮者だ。それにしてもこの人の名前は長くて、しかも覚えにくい。道理で欧米では略してMr.Sとも呼ばれるらしい。それはそうだろう。
(70:40)
アンサンブル・オルケストラル・ド・パリ
指揮:ジョン・ネルソン(時期不明)
オケはなにかタンゴかシャンソンの楽団のような呼び名だが、パリ室内管弦楽団といって約40人ほどの小編成オケ。ネルソンはベルリオーズとヘンデルですでに高い評価を得ているが、冒頭から、しゃきっとした心地よい刺激に満ちた演奏。なかなかの好演である。これも洒落たパッケージ、フランスですな。(63:55)
デンマーク国立放送交響楽団
指揮:ニコライ・マルコ(1955年1月:ライヴ)
マルコはムラヴィンスキーの師匠であったが、名声のわりに録音に恵まれなかった。だから同時期の指揮者の中でも認知度は低い。デンマーク放送響デビュー25周年を記念しての演奏会ライヴ。淡々とした運び、感動までは呼び起こさない。
(63:54)
ライプツィヒ放送交響楽団
指揮:ヘルマン・アーベントロート(時期不明)
一時期はまったディスク。質実剛健といった雰囲気が感じ取れて好きな演奏、アーベントロートという指揮者の名も、何か通(つう)ぶっていて気にいったものだ。久々に聴いてみても音質も良いし古さを感じさせない。女性ソリスト陣が弱いのが難点。
(69:17)
ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヤーノシュ・フェレンチク (時期不明)
フェレンチクは地味な指揮者の印象。でもこの演奏は誠実さが出ている。CDのパッケージばかり言ってなんだが、もうちょっと気の利いたものがなかったのか、いかにもまに合わせといった感じ。これではさすがに地味な印象はぬぐえない。
(64:58)
ノイエ・オルケスター
指揮:クリストフ・シュペリング(2007年6月:ライヴ)
指揮者もオケも初耳。シュペリングは音楽研究家としても名高いそうで、この演奏も初演当時を再現して行われた。聴いていて、ちょっと珍しい「第九」という感じ。曲は軽快なテンポで流れ、演奏時間も1時間を切るという珍しいものだが、手抜きした雑なものではありません。(59:54) 超短い第九
ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団
指揮:グスタフ・クーン(2006年)
なにかと話題性の多い指揮者ですが、この第九は意外というか、正攻法な演奏で終始しています。ジャケットだけちょっと変っています。
(72:03)
シュトゥットガルト放送交響楽団
指揮:カール・シューリヒト(1961年9月)
シューリヒトはパリ音楽院とのベートーヴェン全集が有名だが、これはシュトゥットガルトとの第九。モノ録音なのが残念だが、フレージングの明晰な演奏ぶりはいつも通りだが、軽快感は珍しくない。そのことの善し悪しは別としても彼にしては珍しく凡演だ。
(64:24)
シュトゥットガルト放送交響楽団
指揮:ロジャー・ノリントン(2002年9月:ライヴ)
同じシュトゥットガルトでも、こちらはノリントンの演奏。評論家宇野功芳の激賞盤でもあるが、手堅い音を出すオケに支えられ、ノリントンの思う存分の音楽が繰り広げられるといった感じ。激賞まではいかなくてもそれなりの迫力と意気込みが伝わってくる演奏ではある。(62:21)
ブダペスト交響楽団
指揮:タマーシュ・ヴァーシャリ(1997年6月)
もとはピアニストだが、最近指揮者でも活発な活動をしている。ブダペスト交響楽団とはベートーヴェンやシューベルトの交響曲の全曲録音があるが、平均的な演奏の「第九」はともかく、特にベートーヴェンの交響曲第7番の超超超早いフィナーレは聴きもの。(69:09) 第7番四楽章 休みなしの6:33 でした。
以上43盤、お疲れさんでした。
おかげで年賀状もはかどりました。
追記:
でもここまでやったらやっぱり、フルトヴェングラーやトスカニーニらを外すのはいかにも不自然である。この際,下手な講釈は省いて、全て演奏付きで掲載。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1953年5月)
フルトヴェングラーの第九
NBC交響楽団
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ(1939年12月)
トスカニーニの第九
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ブルーノ・ワルター(1947年11月:ライヴ)
ワルターの第九
ひとこと・・・コントラルトでキャスリーン・フェリアーの歌声が聴けます。
なお、カラヤン、バーンスタイン、ベームらは今回はお休み。
「第九」の季節です。第四弾。
ロンドン交響楽団
指揮:ベルナルド・ハイティンク(2006年4月:ライヴ)
ハイティンクは徐々に力をつけてきた指揮者だ。若くしてコンセルト・ヘボウを振っていたとき、決して評価は高くなかったが、今では大巨匠扱いだ。この人の演奏は聴き終えて、さりげによかったというタイプだが、この演奏はアグレッシブである。ティンパニの一撃からでもそれがよくつたわる。(68:08)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
指揮:フランツ・コンヴィチュニー(1959年)
第一楽章の出だしにたっぷり時間をとっている。無難にこなした平均的な演奏といえる。1959年とステレオ初期だが録音状態は少し弦がキンキンするのが気になるところもあるがおおむね良好。
(70:36)
ザールブリュッケン放送交響楽団
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(2005年5月)
当時82歳ぐらいだが、若々しくて颯爽とした演奏、音楽の乗りも良い。この人も大器晩成型の指揮者だ。それにしてもこの人の名前は長くて、しかも覚えにくい。道理で欧米では略してMr.Sとも呼ばれるらしい。それはそうだろう。
(70:40)
アンサンブル・オルケストラル・ド・パリ
指揮:ジョン・ネルソン(時期不明)
オケはなにかタンゴかシャンソンの楽団のような呼び名だが、パリ室内管弦楽団といって約40人ほどの小編成オケ。ネルソンはベルリオーズとヘンデルですでに高い評価を得ているが、冒頭から、しゃきっとした心地よい刺激に満ちた演奏。なかなかの好演である。これも洒落たパッケージ、フランスですな。(63:55)
デンマーク国立放送交響楽団
指揮:ニコライ・マルコ(1955年1月:ライヴ)
マルコはムラヴィンスキーの師匠であったが、名声のわりに録音に恵まれなかった。だから同時期の指揮者の中でも認知度は低い。デンマーク放送響デビュー25周年を記念しての演奏会ライヴ。淡々とした運び、感動までは呼び起こさない。
(63:54)
ライプツィヒ放送交響楽団
指揮:ヘルマン・アーベントロート(時期不明)
一時期はまったディスク。質実剛健といった雰囲気が感じ取れて好きな演奏、アーベントロートという指揮者の名も、何か通(つう)ぶっていて気にいったものだ。久々に聴いてみても音質も良いし古さを感じさせない。女性ソリスト陣が弱いのが難点。
(69:17)
ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヤーノシュ・フェレンチク (時期不明)
フェレンチクは地味な指揮者の印象。でもこの演奏は誠実さが出ている。CDのパッケージばかり言ってなんだが、もうちょっと気の利いたものがなかったのか、いかにもまに合わせといった感じ。これではさすがに地味な印象はぬぐえない。
(64:58)
ノイエ・オルケスター
指揮:クリストフ・シュペリング(2007年6月:ライヴ)
指揮者もオケも初耳。シュペリングは音楽研究家としても名高いそうで、この演奏も初演当時を再現して行われた。聴いていて、ちょっと珍しい「第九」という感じ。曲は軽快なテンポで流れ、演奏時間も1時間を切るという珍しいものだが、手抜きした雑なものではありません。(59:54) 超短い第九
ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団
指揮:グスタフ・クーン(2006年)
なにかと話題性の多い指揮者ですが、この第九は意外というか、正攻法な演奏で終始しています。ジャケットだけちょっと変っています。
(72:03)
シュトゥットガルト放送交響楽団
指揮:カール・シューリヒト(1961年9月)
シューリヒトはパリ音楽院とのベートーヴェン全集が有名だが、これはシュトゥットガルトとの第九。モノ録音なのが残念だが、フレージングの明晰な演奏ぶりはいつも通りだが、軽快感は珍しくない。そのことの善し悪しは別としても彼にしては珍しく凡演だ。
(64:24)
シュトゥットガルト放送交響楽団
指揮:ロジャー・ノリントン(2002年9月:ライヴ)
同じシュトゥットガルトでも、こちらはノリントンの演奏。評論家宇野功芳の激賞盤でもあるが、手堅い音を出すオケに支えられ、ノリントンの思う存分の音楽が繰り広げられるといった感じ。激賞まではいかなくてもそれなりの迫力と意気込みが伝わってくる演奏ではある。(62:21)
ブダペスト交響楽団
指揮:タマーシュ・ヴァーシャリ(1997年6月)
もとはピアニストだが、最近指揮者でも活発な活動をしている。ブダペスト交響楽団とはベートーヴェンやシューベルトの交響曲の全曲録音があるが、平均的な演奏の「第九」はともかく、特にベートーヴェンの交響曲第7番の超超超早いフィナーレは聴きもの。(69:09) 第7番四楽章 休みなしの6:33 でした。
以上43盤、お疲れさんでした。
おかげで年賀状もはかどりました。
追記:
でもここまでやったらやっぱり、フルトヴェングラーやトスカニーニらを外すのはいかにも不自然である。この際,下手な講釈は省いて、全て演奏付きで掲載。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1953年5月)
フルトヴェングラーの第九
NBC交響楽団
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ(1939年12月)
トスカニーニの第九
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ブルーノ・ワルター(1947年11月:ライヴ)
ワルターの第九
ひとこと・・・コントラルトでキャスリーン・フェリアーの歌声が聴けます。
なお、カラヤン、バーンスタイン、ベームらは今回はお休み。
by kirakuossan
| 2013-12-12 07:30
| クラシック
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