2013年 02月 19日
幻の”宇宙流” |
2013年2月19日(火)
武宮正樹九段の”宇宙流”に憧れた。真似をして、黒を持って颯爽と三連星の布陣に死角なし、大模様を夢見て果敢に攻め立てる。そのうち、いつしか地も囲いたくなって二兎を追う羽目に。
折角の模様はズタズタにされ、自分は隅っこに追いやられ、いつも悔し涙を流すことになる。でも懲りずに、何度も何度も”宇宙流”を夢見た。
武宮正樹九段を昨年の「平塚囲碁まつり」で初めて拝見したが、オーラーこそはすっかり無くなっていたが、人懐っこい人柄がにじみでた好人物に思えた。当時の武宮の絶頂期は名人1期、本因坊6期の実績があり、武宮本因坊はかっこよく強かった。本因坊5連覇がかかった1989年の第44期本因坊戦は、弟弟子にして天敵である趙治勲に0-4で完敗。惜しくも名誉本因坊資格の獲得はならなかった。
武宮九段は、棋聖戦のタイトルに3度挑戦した。趙 治勲に3勝4敗、本因坊位の時、小林光一に1勝4敗、再度小林光一に1勝4敗と、結局栄冠を奪取できなかった。
第37期棋聖戦
張 栩 棋聖 -井山裕太本因坊(挑戦者)
第2局
ド素人の岡目八目棋譜感想記
序盤から左上角で石が接近した戦いになる。白24手まで好調に進み、白26と手堅く受け、白36まで絶好の滑り出しに見えた。黒は幾分気負いがみられ、左上に執着した感があり窮屈な展開となる。その後平凡に打ち継がれるが、何を焦るのか、白46手で、下辺で切り込みに出て、白はまた自ら難しい碁にしてしまう。そして黒57と右辺に手が回るや、一気に黒模様が浮かび上がる。これを境に白が手堅くを意識したか、幾分手が縮んでおかしくなる。そして不意に白64と深々と黒の陣地に突入、結果的にこの突入が深すぎ、左辺下に黒の厚みを築くことになってしまう。それにしても挑戦者の打つ手は何処となくチマチマした印象を持つ。黒85と、こんなところを切って、手にしていく。プロとはこういう打ち方をするのだろうが、どうも僕は好まない。
黒117では地に辛く打ち、黒131では左辺一帯の白の眼を潰しに来る。白は劫で凌ぐが雲行きはかなり怪しくなってきた。そしていよいよ黒149と渋い一手、下辺白の大票田に殴りこみをかける。白からは最後に一発大逆転の左辺中段の黒の大石を殺しにかかるが、これはさすがに無理、上手く生きられて勝負あった。
赤湯温泉での名勝負を期待したが、終わってみれば平凡な一局であった。
221手完・黒番 井山本因坊の中押し勝ち。
これで挑戦者が連勝、棋聖は劣勢に立たされた。
武宮正樹九段の”宇宙流”に憧れた。真似をして、黒を持って颯爽と三連星の布陣に死角なし、大模様を夢見て果敢に攻め立てる。そのうち、いつしか地も囲いたくなって二兎を追う羽目に。
折角の模様はズタズタにされ、自分は隅っこに追いやられ、いつも悔し涙を流すことになる。でも懲りずに、何度も何度も”宇宙流”を夢見た。
武宮正樹九段を昨年の「平塚囲碁まつり」で初めて拝見したが、オーラーこそはすっかり無くなっていたが、人懐っこい人柄がにじみでた好人物に思えた。当時の武宮の絶頂期は名人1期、本因坊6期の実績があり、武宮本因坊はかっこよく強かった。本因坊5連覇がかかった1989年の第44期本因坊戦は、弟弟子にして天敵である趙治勲に0-4で完敗。惜しくも名誉本因坊資格の獲得はならなかった。
武宮九段は、棋聖戦のタイトルに3度挑戦した。趙 治勲に3勝4敗、本因坊位の時、小林光一に1勝4敗、再度小林光一に1勝4敗と、結局栄冠を奪取できなかった。
第37期棋聖戦
張 栩 棋聖 -井山裕太本因坊(挑戦者)
第2局
ド素人の岡目八目棋譜感想記
序盤から左上角で石が接近した戦いになる。白24手まで好調に進み、白26と手堅く受け、白36まで絶好の滑り出しに見えた。黒は幾分気負いがみられ、左上に執着した感があり窮屈な展開となる。その後平凡に打ち継がれるが、何を焦るのか、白46手で、下辺で切り込みに出て、白はまた自ら難しい碁にしてしまう。そして黒57と右辺に手が回るや、一気に黒模様が浮かび上がる。これを境に白が手堅くを意識したか、幾分手が縮んでおかしくなる。そして不意に白64と深々と黒の陣地に突入、結果的にこの突入が深すぎ、左辺下に黒の厚みを築くことになってしまう。それにしても挑戦者の打つ手は何処となくチマチマした印象を持つ。黒85と、こんなところを切って、手にしていく。プロとはこういう打ち方をするのだろうが、どうも僕は好まない。
黒117では地に辛く打ち、黒131では左辺一帯の白の眼を潰しに来る。白は劫で凌ぐが雲行きはかなり怪しくなってきた。そしていよいよ黒149と渋い一手、下辺白の大票田に殴りこみをかける。白からは最後に一発大逆転の左辺中段の黒の大石を殺しにかかるが、これはさすがに無理、上手く生きられて勝負あった。
赤湯温泉での名勝負を期待したが、終わってみれば平凡な一局であった。
221手完・黒番 井山本因坊の中押し勝ち。
これで挑戦者が連勝、棋聖は劣勢に立たされた。
by kirakuossan
| 2013-02-19 14:19
| 囲碁
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