2012年 05月 27日
行って来たで!日本★Vol.1 野沢温泉 |
2012年5月27日(日)
奥信濃の名湯「野沢温泉」へ行ってきた。素朴で、野暮ったくて、でも人間の温かみを感じる温泉、熱いお湯は天下一品、最高の温泉、それが「野沢温泉」だ。
宿は、創業370年になる老舗旅館「常盤屋旅館」。旅館自慢の”千人風呂”を独り占めして、夜の料理は本格的な和食、ここの料理長はまさにホンマもの、最高の味であった。旅館の人はみな気さくで、良い意味でアット・ホームな雰囲気。最上の一夜でした。
野沢温泉のガイドはちょうどこの旅館の先代店主が書きとめた文章が、格調高く、「野沢温泉」のことをすべて言い尽くしているように思われる。
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まだ雪の残る土手から可愛らしいフキノトウが顔を見せ、野沢温泉村にも遅い春が訪れます。木々がいっせいに芽吹き始め、見る見るうちに蘇ってくる緑。間もなく村は野沢菜のレモンイエローの花でうめつくされます。黄緑色した茎の上に花が咲き揃う様は、さながら黄色のカーペット。それは見事な光景です。菜の花畑に日暮れ・・・で始まる唱歌「朧月夜」はこの様子を唄ったものと言われています。ワラビ、ウド、コゴミ、タケノコなど豊富な山菜が出てくるのもちょうどこの頃。山から採ってきたばかりの山菜を「麻釜」の熱湯で茹でている人も見かけます。ここはもともと麻を茹でるための場所だったのでこの名がつけられています。この麻釜をはじめ、野沢温泉の名所にはスタンプ台が置かれており、集印帖を片手にのんびり散策に出かけるのも楽しみのひとつです。
温泉街の北側にあるツツジ山公園がヤマツツジらレンゲツツジの花で紅く染まる頃、日ざしも夏めいてきます。標高一四〇〇メートルに広がる上ノ平高原は美しいブナの原生林が密生し、豊かな自然を生み出しています。森林浴コースやスタカ湖キャンプ場もあり、ミズバショウやヤナギランなどの花々も出迎えてくれます。豊かな自然を楽しむのに最適の季節といえましょう。盛夏を過ぎ、朝夕めっきり涼しくなってくると、漬け采用の野沢菜の種まきが始まります。健命寺八代目住職、晃天園瑞大和尚が京都に遊学のおり手に入れた天王寺蕪の種をこの地に持ち帰ったのが始まりとされる野沢菜。つまり健命寺は野沢菜発祥の地でもある訳です。
秋の野沢温泉は温泉情緒もひときわ。色あざやかな紅葉の中、外湯巡りに出かけるのも独特の趣があります。野沢温泉には有名な大湯をはじめ、真湯、河原の湯、松葉の湯など合わせて十三の共同浴場があり、それを外湯と呼んでいます。それぞれが風情のある建物で、泉質が異なるため湯上がりの印象も様々です。外湯巡りのついでにお土産屋にも立ち寄ってみましょうか。野沢温泉を代表するお土産と言えば、アケビの蔓で作られた「鳩車」が有名です。秋は味覚も楽しみな季節です。アケビ、クリ、クルミ、ヤマブドウなどの山の幸、ナメコ、シメジ、クリタケなどのキノコが食卓を賑わせてくれるでしょう。山から初雪の便りが届く頃、菜畑では忙しいとり入れが行われます。地元の主婦たちが世間話を交わしつつ外湯で「お菜洗い」に励む風景は、冬の訪れが近いことを感じさせてくれます。洗い清められたお菜は大きな桶に塩や唐がらしと共に漬け込まれていきます。
毛無山の頂を白く色どった雪が日を追うごとに里へ降りてきて、冬が駆け足でやって来ます。待望のスキーシーズンの開幕です。野沢温泉スキー場はゲレンデやコース、ゴンドラリフトなど日本有数の規模を誇るスケールの大きなスキー場。最高の雪質にも恵まれ、十一月下旬から五月上旬まで豪快なダウンヒルを楽しめます。スキーの歴史は古く、日本で最初にスキーが伝えられた場所のひとつにあげられています。日本のスキー史を一堂に集めた「日本スキー博物館」も日影ゲレンデ正面に建っています。小正月に盛大に行われるのが、野沢温泉を代表する祭りで日本三大火祭りのひとつ「道祖神まつり」。紅h炎をまっ暗な空にまきあげ音をたてて燃えあがる社殿のまわりで、道祖神唄を歌う人々・・・。一月十五日の夜、荘厳なるクライマックスを迎えます。晩秋に漬け込まれた野沢菜漬けもこの頃になれば、ちょうど美味しくなってきます。
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昨日旅館に着いた時の雨は上がり、土曜日の朝は濃い霧が出ていた。かみさんと5時に起きだし、2時間余り野沢温泉街を散策した。空気が冷たくて気持ちいい。 健命寺 → 湯澤神社 → 麻釜 → つつじ山公園 → 真湯 → 野沢スキー場前 → 野沢スキー発祥の地碑 → 中尾湯 の順で温泉村の南側を1周してまわり、旅館に戻れば美味しい朝食が待っていた。
1998年2月に開催された長野オリンピックではここ野沢温泉村に特設コースが設けられてバイアスロン競技が繰り広げられた。
奥信濃の名湯「野沢温泉」へ行ってきた。素朴で、野暮ったくて、でも人間の温かみを感じる温泉、熱いお湯は天下一品、最高の温泉、それが「野沢温泉」だ。
宿は、創業370年になる老舗旅館「常盤屋旅館」。旅館自慢の”千人風呂”を独り占めして、夜の料理は本格的な和食、ここの料理長はまさにホンマもの、最高の味であった。旅館の人はみな気さくで、良い意味でアット・ホームな雰囲気。最上の一夜でした。
野沢温泉のガイドはちょうどこの旅館の先代店主が書きとめた文章が、格調高く、「野沢温泉」のことをすべて言い尽くしているように思われる。
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まだ雪の残る土手から可愛らしいフキノトウが顔を見せ、野沢温泉村にも遅い春が訪れます。木々がいっせいに芽吹き始め、見る見るうちに蘇ってくる緑。間もなく村は野沢菜のレモンイエローの花でうめつくされます。黄緑色した茎の上に花が咲き揃う様は、さながら黄色のカーペット。それは見事な光景です。菜の花畑に日暮れ・・・で始まる唱歌「朧月夜」はこの様子を唄ったものと言われています。ワラビ、ウド、コゴミ、タケノコなど豊富な山菜が出てくるのもちょうどこの頃。山から採ってきたばかりの山菜を「麻釜」の熱湯で茹でている人も見かけます。ここはもともと麻を茹でるための場所だったのでこの名がつけられています。この麻釜をはじめ、野沢温泉の名所にはスタンプ台が置かれており、集印帖を片手にのんびり散策に出かけるのも楽しみのひとつです。
温泉街の北側にあるツツジ山公園がヤマツツジらレンゲツツジの花で紅く染まる頃、日ざしも夏めいてきます。標高一四〇〇メートルに広がる上ノ平高原は美しいブナの原生林が密生し、豊かな自然を生み出しています。森林浴コースやスタカ湖キャンプ場もあり、ミズバショウやヤナギランなどの花々も出迎えてくれます。豊かな自然を楽しむのに最適の季節といえましょう。盛夏を過ぎ、朝夕めっきり涼しくなってくると、漬け采用の野沢菜の種まきが始まります。健命寺八代目住職、晃天園瑞大和尚が京都に遊学のおり手に入れた天王寺蕪の種をこの地に持ち帰ったのが始まりとされる野沢菜。つまり健命寺は野沢菜発祥の地でもある訳です。
秋の野沢温泉は温泉情緒もひときわ。色あざやかな紅葉の中、外湯巡りに出かけるのも独特の趣があります。野沢温泉には有名な大湯をはじめ、真湯、河原の湯、松葉の湯など合わせて十三の共同浴場があり、それを外湯と呼んでいます。それぞれが風情のある建物で、泉質が異なるため湯上がりの印象も様々です。外湯巡りのついでにお土産屋にも立ち寄ってみましょうか。野沢温泉を代表するお土産と言えば、アケビの蔓で作られた「鳩車」が有名です。秋は味覚も楽しみな季節です。アケビ、クリ、クルミ、ヤマブドウなどの山の幸、ナメコ、シメジ、クリタケなどのキノコが食卓を賑わせてくれるでしょう。山から初雪の便りが届く頃、菜畑では忙しいとり入れが行われます。地元の主婦たちが世間話を交わしつつ外湯で「お菜洗い」に励む風景は、冬の訪れが近いことを感じさせてくれます。洗い清められたお菜は大きな桶に塩や唐がらしと共に漬け込まれていきます。
毛無山の頂を白く色どった雪が日を追うごとに里へ降りてきて、冬が駆け足でやって来ます。待望のスキーシーズンの開幕です。野沢温泉スキー場はゲレンデやコース、ゴンドラリフトなど日本有数の規模を誇るスケールの大きなスキー場。最高の雪質にも恵まれ、十一月下旬から五月上旬まで豪快なダウンヒルを楽しめます。スキーの歴史は古く、日本で最初にスキーが伝えられた場所のひとつにあげられています。日本のスキー史を一堂に集めた「日本スキー博物館」も日影ゲレンデ正面に建っています。小正月に盛大に行われるのが、野沢温泉を代表する祭りで日本三大火祭りのひとつ「道祖神まつり」。紅h炎をまっ暗な空にまきあげ音をたてて燃えあがる社殿のまわりで、道祖神唄を歌う人々・・・。一月十五日の夜、荘厳なるクライマックスを迎えます。晩秋に漬け込まれた野沢菜漬けもこの頃になれば、ちょうど美味しくなってきます。
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昨日旅館に着いた時の雨は上がり、土曜日の朝は濃い霧が出ていた。かみさんと5時に起きだし、2時間余り野沢温泉街を散策した。空気が冷たくて気持ちいい。 健命寺 → 湯澤神社 → 麻釜 → つつじ山公園 → 真湯 → 野沢スキー場前 → 野沢スキー発祥の地碑 → 中尾湯 の順で温泉村の南側を1周してまわり、旅館に戻れば美味しい朝食が待っていた。
1998年2月に開催された長野オリンピックではここ野沢温泉村に特設コースが設けられてバイアスロン競技が繰り広げられた。
by kirakuossan
| 2012-05-27 09:54
| 新日本紀行
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