2012年 04月 25日
珍しい”コントラバス協奏曲” |
2012年4月25日(水)
オーケストラをバックに色々な独奏楽器が協演する協奏曲。ピアノ、ヴァイオリンがほとんどだが、ほかにチェロ、ビオラ、フルート、ホルン、トランペット、クラリネット、オーボエ、変わったところではハープ協奏曲、ファゴット協奏曲やギター協奏曲なんてのもある。しかし、さらに珍しいものにコントラバス協奏曲というのがある。これは滅多に演奏にはお目にかかれない。CDで聴くこともごくまれだ。その証拠に作品自体極めて少ない。
これは何故か? どうもコントラバスという楽器の性格によるものらしい。
①協奏曲の独奏楽器としての十分なる強さの音を得ることが難しい。
②音が低く、音域の音も旋律には不向きで、しかも速い動きに適さない(これは弦の張力が高いため、指を速く動かすことが困難であるからだ)
③弦が長いため、指を押さえる位置がそれぞれ離れてため大きな音の跳躍が難しい。
といったことによるものだ。
そんななかでもごく一部秀作も残っている。NMLの新譜で今日耳にした次の3曲だ。
聴いた感じ、確かに音が低いせいか、より小さく聴こえるが、しっとりとした音色で心地よく響き、良いものだ。また、ここでは独奏家のエンチョ・ラドゥカノフの技巧はコントラバスの持つ弱点を十分にカバーしたような卓越した演奏だ。(上の写真とは関係ない)
ヨハン・バプティスト・ヴァンハル: コントラバス協奏曲 変ホ長調
カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ :協奏交響曲 ニ長調
(ほかにコントラバス協奏曲 ホ長調)
セルゲイ・クーセヴィツキー :コントラバス協奏曲 Op. 3
エンチョ・ラドゥカノフ (コントラバス)
スウェーデン室内管弦楽団 / ロナルド・ゾルマン(指揮)
ほかには・・・
ドメニコ・ドラゴネッティ:コントラバス協奏曲 ト長調 D. 290
ジョヴァンニ・ボッテジーニ :コントラバス協奏曲第1番 嬰ヘ短調、第2番 ロ短調
ハイドンも1曲作ったらしいが、残念ながら楽譜が所在不明である。
ディッタースドルフ(1739~1799)
ハイドンやモーツァルトと同時代のウィーン生れの作曲家。
また、クーセヴィツキー(1874~1951)は米国で活躍したユダヤ系ロシア人指揮者で、レナード・バーンスタインの師匠で、ボストン交響楽団に君臨した名指揮者であった。曲は一風変わった旋律で描かれていて、面白い曲だ。彼がコントラバス協奏曲を作曲したのは、もともと名コントラバス奏者であったことから由来する。
オーケストラをバックに色々な独奏楽器が協演する協奏曲。ピアノ、ヴァイオリンがほとんどだが、ほかにチェロ、ビオラ、フルート、ホルン、トランペット、クラリネット、オーボエ、変わったところではハープ協奏曲、ファゴット協奏曲やギター協奏曲なんてのもある。しかし、さらに珍しいものにコントラバス協奏曲というのがある。これは滅多に演奏にはお目にかかれない。CDで聴くこともごくまれだ。その証拠に作品自体極めて少ない。
これは何故か? どうもコントラバスという楽器の性格によるものらしい。
①協奏曲の独奏楽器としての十分なる強さの音を得ることが難しい。
②音が低く、音域の音も旋律には不向きで、しかも速い動きに適さない(これは弦の張力が高いため、指を速く動かすことが困難であるからだ)
③弦が長いため、指を押さえる位置がそれぞれ離れてため大きな音の跳躍が難しい。
といったことによるものだ。
そんななかでもごく一部秀作も残っている。NMLの新譜で今日耳にした次の3曲だ。
聴いた感じ、確かに音が低いせいか、より小さく聴こえるが、しっとりとした音色で心地よく響き、良いものだ。また、ここでは独奏家のエンチョ・ラドゥカノフの技巧はコントラバスの持つ弱点を十分にカバーしたような卓越した演奏だ。(上の写真とは関係ない)
ヨハン・バプティスト・ヴァンハル: コントラバス協奏曲 変ホ長調
カール・ディッタース・フォン・ディッタースドルフ :協奏交響曲 ニ長調
(ほかにコントラバス協奏曲 ホ長調)
セルゲイ・クーセヴィツキー :コントラバス協奏曲 Op. 3
エンチョ・ラドゥカノフ (コントラバス)
スウェーデン室内管弦楽団 / ロナルド・ゾルマン(指揮)
ほかには・・・
ドメニコ・ドラゴネッティ:コントラバス協奏曲 ト長調 D. 290
ジョヴァンニ・ボッテジーニ :コントラバス協奏曲第1番 嬰ヘ短調、第2番 ロ短調
ハイドンも1曲作ったらしいが、残念ながら楽譜が所在不明である。
ディッタースドルフ(1739~1799)
ハイドンやモーツァルトと同時代のウィーン生れの作曲家。
また、クーセヴィツキー(1874~1951)は米国で活躍したユダヤ系ロシア人指揮者で、レナード・バーンスタインの師匠で、ボストン交響楽団に君臨した名指揮者であった。曲は一風変わった旋律で描かれていて、面白い曲だ。彼がコントラバス協奏曲を作曲したのは、もともと名コントラバス奏者であったことから由来する。
by kirakuossan
| 2012-04-25 21:49
| クラシック
|
Trackback