2012年 04月 17日
セザンヌの静物画 |
2012年4月17日(火)
【リンゴとオレンジ】73×92cm オルセー美術館
セザンヌ展が今、東京の新美術館で開かれている。僕は行く予定にはないが、テレビの紹介番組で見るつもりだが、セザンヌの絵は好まない。彼の作品にはもうひとつ感動しない。静物画なんかに優れたものがあると言われたり、人気があったりするが、僕にとってはなんの感動も呼び起こさない。それは何故か?
ナシを描いても、林檎やオレンジを描くにしても、どれも実物よりも小さく描く。数多くのナシや色んな果実などを並べた構図がお決まりで、遠くから覗き見たような、狭いキャンバスに押し込んだような窮屈な絵にしかうつらない。それは何かしらコピー画のような印象が拭いきれない。そこがセザンヌの絵が、物足りなさや迫力不足を感じるところだ。それならただ一つの実物大の洋ナシを克明に描いたのを好む。ありのままにありのままの大きさで力強く描くのを、芸術作品として僕は捉える。
実際のセザンヌの絵を見ずして言うのもなんだが、しかし、このことは間違っていないと思うのである。
セザンヌの上の絵は実際は縦・横それぞれこの絵の約10倍の大きさ、描かれているリンゴは直径5mm程度なので、実際の絵画を見ると直径5cmほど。ということは普通のリンゴの半分ぐらいに描いてあることが想像される。
一方、下の絵は縦・横とも約5倍の大きさ。洋梨の直径が2cmあるので、実際の原画は横だけみても直径10cmほどある計算になる。ちょうど洋梨の大きさに近い事が分る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この絵には、”何げない静物の重厚な存在感と惹きこまれる輝き”がある。
【洋梨とワイン】 ジャン=バティスト・シメオン・シャルダン(フランス 1699~1779)
33×41㎝ ルーブル美術館
セザンヌ展が今、東京の新美術館で開かれている。僕は行く予定にはないが、テレビの紹介番組で見るつもりだが、セザンヌの絵は好まない。彼の作品にはもうひとつ感動しない。静物画なんかに優れたものがあると言われたり、人気があったりするが、僕にとってはなんの感動も呼び起こさない。それは何故か?
ナシを描いても、林檎やオレンジを描くにしても、どれも実物よりも小さく描く。数多くのナシや色んな果実などを並べた構図がお決まりで、遠くから覗き見たような、狭いキャンバスに押し込んだような窮屈な絵にしかうつらない。それは何かしらコピー画のような印象が拭いきれない。そこがセザンヌの絵が、物足りなさや迫力不足を感じるところだ。それならただ一つの実物大の洋ナシを克明に描いたのを好む。ありのままにありのままの大きさで力強く描くのを、芸術作品として僕は捉える。
実際のセザンヌの絵を見ずして言うのもなんだが、しかし、このことは間違っていないと思うのである。
セザンヌの上の絵は実際は縦・横それぞれこの絵の約10倍の大きさ、描かれているリンゴは直径5mm程度なので、実際の絵画を見ると直径5cmほど。ということは普通のリンゴの半分ぐらいに描いてあることが想像される。
一方、下の絵は縦・横とも約5倍の大きさ。洋梨の直径が2cmあるので、実際の原画は横だけみても直径10cmほどある計算になる。ちょうど洋梨の大きさに近い事が分る。
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この絵には、”何げない静物の重厚な存在感と惹きこまれる輝き”がある。
【洋梨とワイン】 ジャン=バティスト・シメオン・シャルダン(フランス 1699~1779)
33×41㎝ ルーブル美術館
by kirakuossan
| 2012-04-17 20:49
| 美術
|
Trackback(1)
Tracked
from dezire_photo..
at 2012-06-12 07:50
タイトル : セザンヌの絵画の魅力について
セザンヌ・パリプロとビテンス 国立新美術館で過去最大規模ともいえるセザンヌの回顧展が開催されました。セザンヌの初期の作品から晩年の作品までセザンヌが描いた絵画のほぼ全貌を知ることができました。系統的にセザンヌの絵画を見て、私が感じたセザンヌの魅力について書いてみました。 「砂糖壺・洋梨・青いカップ」に代表される初期の作品は、クールベの影響が強く見られるような、パレットナイフを使った過激な厚塗りの作品やマネの影響を受けた静物画、ワーグナーに傾倒していたころの作品「ピアノを弾く少女(タンホ...... more
セザンヌ・パリプロとビテンス 国立新美術館で過去最大規模ともいえるセザンヌの回顧展が開催されました。セザンヌの初期の作品から晩年の作品までセザンヌが描いた絵画のほぼ全貌を知ることができました。系統的にセザンヌの絵画を見て、私が感じたセザンヌの魅力について書いてみました。 「砂糖壺・洋梨・青いカップ」に代表される初期の作品は、クールベの影響が強く見られるような、パレットナイフを使った過激な厚塗りの作品やマネの影響を受けた静物画、ワーグナーに傾倒していたころの作品「ピアノを弾く少女(タンホ...... more