2012年 04月 08日
行ってみたいな日本☆Vol.1 角館 |
2012年4月8日(日)
角館かくのだて
(秋田県)
秋田県仙北市の地名を指す。または国の重要伝統的建造物群保存地区の名称を指して「角館」と呼ぶ。今も藩政時代の地割が踏襲され、武家屋敷等の建造物が数多く残されていて、東北でも有数の観光地として知られている。「みちのくの小京都」とも呼ばれる。
15世紀初頭 - 戸沢家盛が角館城へ移る
1620年(元和6年) - 角館城破却、町を現在の位置へ移転
1868年(明治元年)- 奥羽越列藩同盟軍が角館に迫る
1889年(明治22年)- 町村制施行に伴い、仙北郡角館町が発足
1921年(大正10年)- 生保内線(現田沢湖線)開通、角館駅が開業
1934年(昭和9年)- 檜木内川左岸堤防にソメイヨシノが植えられる
1974年(昭和49年)- 「角館のシダレザクラ」が国の天然記念物に指定される
1975年(昭和50年)- 「檜木内川堤(サクラ)」が国の名勝に指定される
1976年(昭和51年)- 重要伝統的建造物群保存地区として選定される(日本で最初に選定された7地区の1つ)
2005年(平成17年)- 角館町が田沢湖町・西木村と合併し、仙北市となる
武家屋敷
かつての武家町(内町)を南北方向につらぬく武家屋敷通りに面して、石黒家、青柳家はじめ多くの武家屋敷が現存する。北に上級家臣の屋敷があって、道路に面して「馬つなぎの石」などの遺構がのこる。
外町の商家
武士以外の人びとが住んだ外町(とまち)には老舗が多く、味噌や醤油を醸造する安藤醸造元は嘉永6年(1853年)の創業。明治に建てられた座敷蔵にはみごとな襖絵が残されている。
桜の名所
角館は桜の名所として知られる。「桧木内川堤・武家屋敷」として日本さくら名所100選にも選ばれている。シダレザクラは角館北家2代目佐竹義明の妻が嫁入り道具の一つとして持ってきたのが始まりとされ、樹齢300年以上の老樹など約400本が古い町並みに立ち並ぶ。檜木内川堤のソメイヨシノは昭和9年に当時の皇太子(今上天皇)の誕生を祝って植えられたもので、2kmにわたる桜のトンネルがみられる。これは圧巻だろう。最近ではゴールデンウイーク前にピークを迎える年が多くなってきているようだが、今年は寒かったこともあって、開花予想は、5月3日が満開とされており盛況になることだろう。
他の名所
古城山城跡(古城山公園)、天寧寺、蘆名氏の菩提所、常光院、佐竹北家の菩提所、平福記念美術館、樺細工伝承館。
角館の祭りは鎮守である神明社と成就院薬師堂の祭りで、毎年9月7日から3日間行われる。ハイライトは曳山で「曳山ぶつけ」というのが見ごたえがある。先日、BSで放映されていたが、日本の祭りのよき伝統が残されている。この祭りは元禄7年(1694年)から始まったとされる。
曳山ぶつけ
曳山が巡行する道路で互いに出くわすことがあって、その時にどちらかが譲らなければ通行できない。曳山同士が交渉員をたてて交渉を重ねても、双方が下り曳山の場合などはお互いに通行権を主張し合うため、話が折り合わないことになる。そうなった場合、交渉は決裂し、激突(山ぶつけ)に及ぶこともあり、さらにそれが時として深夜にまで及ぶこともある。曳山ぶつけは交渉によって決着する。交渉によって解体され、状況が打開される。その後は各々の目的に向かってさらに曳山を運行する。また誤って、曳山が交差などする際、相手の曳山にぶつけてしまった時などは問答無用で曳山ぶつけに突入する事もある。曳山ぶつけは激しく情熱的で、祭りをさらに盛り上げる。
名産品
白岩焼は、角館町白岩地区で焼かれる陶器。県内最古の窯元であり、陶祖は江戸時代の相馬藩浪人とされる。 重ね掛けされた褐色の鉄釉と、青みの強い藁灰釉の対比に特徴がある。なかなか渋い色合わせである。
樺細工は伝統的な木工工芸品。桜の樹皮を利用して作られ、茶筒や小箱、煙草入れなどに利用される。18世紀末に、、秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたのが始まりとされ、佐竹北家の城主に手厚く保護を受けた。下級武士の副業として広まり、明治時代に入ると、武士が、収入を得るために本格的に取り組んだことで、今日の原型と言える作品が作られるようになった。
温泉
夏瀬温泉(なつぜおんせん)仙北市田沢湖卒田にある一軒宿の「都わすれ」。以前TV番組で「癒しの宿BEST3」の1位として紹介されたとか。夏瀬ダムや抱返り渓谷が付近にある。
酒
まず地元酒から・・・
春霞 地元、仙北市美郷町六郷・栗林酒造の一品。宮城の”浦霞”でなく、こちらは”春霞”本醸造。口コミのひとつにこうある・・・「秋田の酒っコって感じをむせるほど強調した感じ、熟成香というより懐かしいような古さを感じる。甘味は驚くほど強いが、秋田の郷土料理には間違いなく合う。さてお燗で。香りの角が取れてまろやかに。きりたんぽやいぶりがっこにとても合いそうなので、冬にいろりを囲んでまったりと飲みたいお酒」
奥清水 これも春霞と同じ美郷町六郷の高橋酒造のお酒。大吟醸は名水百選に選ばれた六郷の軟水を使い、杜氏の精魂込めた手造りの逸品とある。
もうひとつ「八千代」 これも美郷町六郷の八千代酒造。
刈穂(かりほ)隣町の大仙市戸地谷字天ケ沢の蔵元秋田清酒の酒。山廃純米は、昔ながらの山廃仕込みの手法に、 蔵伝承の独自の技を取り入れ、厳寒期に約2ヶ月をかけて醗酵させている。淡麗ながら、山廃仕込み独特の力強さとコクが調和した、非常にキレの良い旨さ、素朴で心の温かい秋田の人柄を思わせる味わいとは、キャッチフレーズに書いてある。
天の戸(あまのと) 横手市平鹿町浅舞は県南に位 置する穀倉地域、浅舞酒造は1917年(大正6年)創業。県内42軒の蔵元の中でも、もっとも小さい蔵のひとつで、酒造りにはいまだ人の手に多くをたよっている大切な味が残っている。口コミでは・・・香りもおっとりしてて良いし、味は本格派。しかし後味はスッキリ、とある。
ほかに横手には「まんさくの花」という聞いたことのあるような酒、蔵元は日の丸醸造。
そういうと思いだしたが、20歳の徒歩旅行の時、確か本荘市で泊めてもらった家のご主人、酒を交わしながら曰く・・・「おまえさん、日本で一番酒の強いところはどこか知ってるかい(実際はズーズー弁であったが)」「それは、秋田県じゃ、秋田の男よ」といって意気盛んに力説しておられた。そして翌朝、別れ際に挨拶をすると、どういうわけか”借りて来た猫みたい”におとなしい、無口なおじさんだった。今、鮮明に思い出した。ありがとうございました。(名前を忘れて申し訳ない)その夜呑ましていただいたのは何んという酒だったんだろう?今では知る由もないが・・・
青春の夏の思い出 徒歩1000kmのひとり旅
角館よりチョット北上するだけで日本最深の田沢湖があり、その間近に乳頭温泉郷が控える。田沢湖から進路を東にとって仙岩峠を越え、雫石を通過してもう少し足を延ばせば盛岡の街だ。東北のど真ん中、奥羽山脈を横断することになる。
【アクセス】
蓼科tutti → 佐久インター → 藤岡JCT → 岩舟JCT → 北上JCT → 大曲インター 《603km:6時間36分》
上信越自動車道から関越自動車道、北関東自動車道、そして東北自動車道に入り秋田自動車道へと向かい大曲で高速を降りた後、角館街道(105号線)を20km(小一時間)ほど北上して目的地到着。
蓼科のtuttiからだと目的地まで約8時間。
蓼科tutti → 佐久平14:14 〈あさま〉⇒ 15:06大宮15:22 〈こまち〉⇒ 角館18:19 《4時間5分》
蓼科のtuttiからだと目的地まで約5時間半。
角館かくのだて
(秋田県)
秋田県仙北市の地名を指す。または国の重要伝統的建造物群保存地区の名称を指して「角館」と呼ぶ。今も藩政時代の地割が踏襲され、武家屋敷等の建造物が数多く残されていて、東北でも有数の観光地として知られている。「みちのくの小京都」とも呼ばれる。
15世紀初頭 - 戸沢家盛が角館城へ移る
1620年(元和6年) - 角館城破却、町を現在の位置へ移転
1868年(明治元年)- 奥羽越列藩同盟軍が角館に迫る
1889年(明治22年)- 町村制施行に伴い、仙北郡角館町が発足
1921年(大正10年)- 生保内線(現田沢湖線)開通、角館駅が開業
1934年(昭和9年)- 檜木内川左岸堤防にソメイヨシノが植えられる
1974年(昭和49年)- 「角館のシダレザクラ」が国の天然記念物に指定される
1975年(昭和50年)- 「檜木内川堤(サクラ)」が国の名勝に指定される
1976年(昭和51年)- 重要伝統的建造物群保存地区として選定される(日本で最初に選定された7地区の1つ)
2005年(平成17年)- 角館町が田沢湖町・西木村と合併し、仙北市となる
武家屋敷
かつての武家町(内町)を南北方向につらぬく武家屋敷通りに面して、石黒家、青柳家はじめ多くの武家屋敷が現存する。北に上級家臣の屋敷があって、道路に面して「馬つなぎの石」などの遺構がのこる。
外町の商家
武士以外の人びとが住んだ外町(とまち)には老舗が多く、味噌や醤油を醸造する安藤醸造元は嘉永6年(1853年)の創業。明治に建てられた座敷蔵にはみごとな襖絵が残されている。
桜の名所
角館は桜の名所として知られる。「桧木内川堤・武家屋敷」として日本さくら名所100選にも選ばれている。シダレザクラは角館北家2代目佐竹義明の妻が嫁入り道具の一つとして持ってきたのが始まりとされ、樹齢300年以上の老樹など約400本が古い町並みに立ち並ぶ。檜木内川堤のソメイヨシノは昭和9年に当時の皇太子(今上天皇)の誕生を祝って植えられたもので、2kmにわたる桜のトンネルがみられる。これは圧巻だろう。最近ではゴールデンウイーク前にピークを迎える年が多くなってきているようだが、今年は寒かったこともあって、開花予想は、5月3日が満開とされており盛況になることだろう。
他の名所
古城山城跡(古城山公園)、天寧寺、蘆名氏の菩提所、常光院、佐竹北家の菩提所、平福記念美術館、樺細工伝承館。
角館の祭りは鎮守である神明社と成就院薬師堂の祭りで、毎年9月7日から3日間行われる。ハイライトは曳山で「曳山ぶつけ」というのが見ごたえがある。先日、BSで放映されていたが、日本の祭りのよき伝統が残されている。この祭りは元禄7年(1694年)から始まったとされる。
曳山ぶつけ
曳山が巡行する道路で互いに出くわすことがあって、その時にどちらかが譲らなければ通行できない。曳山同士が交渉員をたてて交渉を重ねても、双方が下り曳山の場合などはお互いに通行権を主張し合うため、話が折り合わないことになる。そうなった場合、交渉は決裂し、激突(山ぶつけ)に及ぶこともあり、さらにそれが時として深夜にまで及ぶこともある。曳山ぶつけは交渉によって決着する。交渉によって解体され、状況が打開される。その後は各々の目的に向かってさらに曳山を運行する。また誤って、曳山が交差などする際、相手の曳山にぶつけてしまった時などは問答無用で曳山ぶつけに突入する事もある。曳山ぶつけは激しく情熱的で、祭りをさらに盛り上げる。
名産品
白岩焼は、角館町白岩地区で焼かれる陶器。県内最古の窯元であり、陶祖は江戸時代の相馬藩浪人とされる。 重ね掛けされた褐色の鉄釉と、青みの強い藁灰釉の対比に特徴がある。なかなか渋い色合わせである。
樺細工は伝統的な木工工芸品。桜の樹皮を利用して作られ、茶筒や小箱、煙草入れなどに利用される。18世紀末に、、秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたのが始まりとされ、佐竹北家の城主に手厚く保護を受けた。下級武士の副業として広まり、明治時代に入ると、武士が、収入を得るために本格的に取り組んだことで、今日の原型と言える作品が作られるようになった。
温泉
夏瀬温泉(なつぜおんせん)仙北市田沢湖卒田にある一軒宿の「都わすれ」。以前TV番組で「癒しの宿BEST3」の1位として紹介されたとか。夏瀬ダムや抱返り渓谷が付近にある。
酒
まず地元酒から・・・
春霞 地元、仙北市美郷町六郷・栗林酒造の一品。宮城の”浦霞”でなく、こちらは”春霞”本醸造。口コミのひとつにこうある・・・「秋田の酒っコって感じをむせるほど強調した感じ、熟成香というより懐かしいような古さを感じる。甘味は驚くほど強いが、秋田の郷土料理には間違いなく合う。さてお燗で。香りの角が取れてまろやかに。きりたんぽやいぶりがっこにとても合いそうなので、冬にいろりを囲んでまったりと飲みたいお酒」
奥清水 これも春霞と同じ美郷町六郷の高橋酒造のお酒。大吟醸は名水百選に選ばれた六郷の軟水を使い、杜氏の精魂込めた手造りの逸品とある。
もうひとつ「八千代」 これも美郷町六郷の八千代酒造。
刈穂(かりほ)隣町の大仙市戸地谷字天ケ沢の蔵元秋田清酒の酒。山廃純米は、昔ながらの山廃仕込みの手法に、 蔵伝承の独自の技を取り入れ、厳寒期に約2ヶ月をかけて醗酵させている。淡麗ながら、山廃仕込み独特の力強さとコクが調和した、非常にキレの良い旨さ、素朴で心の温かい秋田の人柄を思わせる味わいとは、キャッチフレーズに書いてある。
天の戸(あまのと) 横手市平鹿町浅舞は県南に位 置する穀倉地域、浅舞酒造は1917年(大正6年)創業。県内42軒の蔵元の中でも、もっとも小さい蔵のひとつで、酒造りにはいまだ人の手に多くをたよっている大切な味が残っている。口コミでは・・・香りもおっとりしてて良いし、味は本格派。しかし後味はスッキリ、とある。
ほかに横手には「まんさくの花」という聞いたことのあるような酒、蔵元は日の丸醸造。
そういうと思いだしたが、20歳の徒歩旅行の時、確か本荘市で泊めてもらった家のご主人、酒を交わしながら曰く・・・「おまえさん、日本で一番酒の強いところはどこか知ってるかい(実際はズーズー弁であったが)」「それは、秋田県じゃ、秋田の男よ」といって意気盛んに力説しておられた。そして翌朝、別れ際に挨拶をすると、どういうわけか”借りて来た猫みたい”におとなしい、無口なおじさんだった。今、鮮明に思い出した。ありがとうございました。(名前を忘れて申し訳ない)その夜呑ましていただいたのは何んという酒だったんだろう?今では知る由もないが・・・
青春の夏の思い出 徒歩1000kmのひとり旅
角館よりチョット北上するだけで日本最深の田沢湖があり、その間近に乳頭温泉郷が控える。田沢湖から進路を東にとって仙岩峠を越え、雫石を通過してもう少し足を延ばせば盛岡の街だ。東北のど真ん中、奥羽山脈を横断することになる。
【アクセス】
蓼科tutti → 佐久インター → 藤岡JCT → 岩舟JCT → 北上JCT → 大曲インター 《603km:6時間36分》
上信越自動車道から関越自動車道、北関東自動車道、そして東北自動車道に入り秋田自動車道へと向かい大曲で高速を降りた後、角館街道(105号線)を20km(小一時間)ほど北上して目的地到着。
蓼科のtuttiからだと目的地まで約8時間。
蓼科tutti → 佐久平14:14 〈あさま〉⇒ 15:06大宮15:22 〈こまち〉⇒ 角館18:19 《4時間5分》
蓼科のtuttiからだと目的地まで約5時間半。
by kirakuossan
| 2012-04-08 11:44
| 新日本紀行
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