2011年 02月 04日
指揮者100選☆10 ムーティ |
2011年2月5日(土)
リッカルド・ムーティ(Riccardo Muti, イタリア、1941/7/28- )
不仲が噂されるアバドとは8歳年下。同じイタリア人指揮者として若い時からライバル同士と目されてきた。ムーティの5歳下にジュゼッペ・シノーポリがいたが、彼は2001年に急逝した。ひと回り下にリッカルド・シャイーがおり、そして今注目のファビオ・ルイージやアントニオ・パッパーノ、さらにはジャナンドレア・ノセダらが続く。アルトゥーロ・トスカニーニに始まり、トゥリオ・セラフィン、ヴィクトル・デ・サバタ、イーゴリ・マルケヴィチ、カルロ・マリア・ジュリーニと続き、ムーティらがこのバトンを引き継いだ綿々としたイタリア指揮界の伝統はさすが見事なものである。
ムーティは1967年に若手指揮者のためのグィード・カンテッリ賞を受賞。1972年からフィルハーモニア管弦楽団を定期的に指揮し、首席指揮者に任命される。1980年から1992年までフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督に就任し、チャイコフスキー、スクリャービン、ブラームスの交響曲の録音などを同オケと積極的に行う。それらはいずれも評価が高い。彼と言えばやはりミラノ・スカラ座との関係が重要だ。1986年から2005年まで芸術監督を務め、1987年に首席指揮者に任命された。また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも定期的に客演。そして最近では2010年5月、シカゴ交響楽団の音楽監督に就任した。
余談だが、敵も多かったが、あの人見知りするカルロス・クライバーとは数少ない親友であったらしい。
2008年秋、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共に来日。9月15日の大阪公演でムーティの生演奏に接した。
チャイコフスキー第5番のあの濃厚な演奏を想定して会場に足をはこんだが、意外とあっさりした演奏で、拍子抜けであった。演奏の水準はオケといい、指揮者といい申し分ないのだが、何か型にはまった手慣れた指揮振りの印象であった。
☆演奏スタイルは・・・
音楽はメリハリが強く、フレーズの終わりも威勢よく切ったりしてキレが良い。「コクがあって切れもある」的要素を持ち合わせている。あの辛辣なセルジュ・チェリビダッケが、「恐ろしく無知だが、才能がある」と言った。チェリビダッケが才能を認めたのはムーティだけであると言われる。
☆録音は・・・
交響曲全集としては、ベートーヴェン交響曲(フィラデルフィア管)、ブラームス交響曲(フィラデルフィア管)、シューマン交響曲(フィルハーモニア管)、シューベルト交響曲(ウイーン・フィル)、チャイコフスキー交響曲(フィルハーモニア管)、スクリャービン交響曲(フィラデルフィア管)などがある。
オペラはヴェルディが中心でやはりスカラ座との共演物が良い。とにかく全部と言っていいほど録音している。
中でも18番の序曲は、「運命の力」。
☆私見・・・
彼の音楽は正直言って未だによくわからない。ドラマ性は音楽そのものより、いつも彼のあの分厚い顔相からイメージするものにほかならない。
☆Myライブラリーより・・・
ムーティ&フィラデルフィア管/ベートーヴェン:交響曲全集
フィラデルフィア管弦楽団の輝きのあるサウンドと彼の持ち前の分厚い音楽作りが合奏したチョット趣の異なるベートーヴェンの交響曲だ。
リッカルド・ムーティ(Riccardo Muti, イタリア、1941/7/28- )
不仲が噂されるアバドとは8歳年下。同じイタリア人指揮者として若い時からライバル同士と目されてきた。ムーティの5歳下にジュゼッペ・シノーポリがいたが、彼は2001年に急逝した。ひと回り下にリッカルド・シャイーがおり、そして今注目のファビオ・ルイージやアントニオ・パッパーノ、さらにはジャナンドレア・ノセダらが続く。アルトゥーロ・トスカニーニに始まり、トゥリオ・セラフィン、ヴィクトル・デ・サバタ、イーゴリ・マルケヴィチ、カルロ・マリア・ジュリーニと続き、ムーティらがこのバトンを引き継いだ綿々としたイタリア指揮界の伝統はさすが見事なものである。
ムーティは1967年に若手指揮者のためのグィード・カンテッリ賞を受賞。1972年からフィルハーモニア管弦楽団を定期的に指揮し、首席指揮者に任命される。1980年から1992年までフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督に就任し、チャイコフスキー、スクリャービン、ブラームスの交響曲の録音などを同オケと積極的に行う。それらはいずれも評価が高い。彼と言えばやはりミラノ・スカラ座との関係が重要だ。1986年から2005年まで芸術監督を務め、1987年に首席指揮者に任命された。また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも定期的に客演。そして最近では2010年5月、シカゴ交響楽団の音楽監督に就任した。
余談だが、敵も多かったが、あの人見知りするカルロス・クライバーとは数少ない親友であったらしい。
2008年秋、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共に来日。9月15日の大阪公演でムーティの生演奏に接した。
チャイコフスキー第5番のあの濃厚な演奏を想定して会場に足をはこんだが、意外とあっさりした演奏で、拍子抜けであった。演奏の水準はオケといい、指揮者といい申し分ないのだが、何か型にはまった手慣れた指揮振りの印象であった。
☆演奏スタイルは・・・
音楽はメリハリが強く、フレーズの終わりも威勢よく切ったりしてキレが良い。「コクがあって切れもある」的要素を持ち合わせている。あの辛辣なセルジュ・チェリビダッケが、「恐ろしく無知だが、才能がある」と言った。チェリビダッケが才能を認めたのはムーティだけであると言われる。
☆録音は・・・
交響曲全集としては、ベートーヴェン交響曲(フィラデルフィア管)、ブラームス交響曲(フィラデルフィア管)、シューマン交響曲(フィルハーモニア管)、シューベルト交響曲(ウイーン・フィル)、チャイコフスキー交響曲(フィルハーモニア管)、スクリャービン交響曲(フィラデルフィア管)などがある。
オペラはヴェルディが中心でやはりスカラ座との共演物が良い。とにかく全部と言っていいほど録音している。
中でも18番の序曲は、「運命の力」。
☆私見・・・
彼の音楽は正直言って未だによくわからない。ドラマ性は音楽そのものより、いつも彼のあの分厚い顔相からイメージするものにほかならない。
☆Myライブラリーより・・・
ムーティ&フィラデルフィア管/ベートーヴェン:交響曲全集
フィラデルフィア管弦楽団の輝きのあるサウンドと彼の持ち前の分厚い音楽作りが合奏したチョット趣の異なるベートーヴェンの交響曲だ。
by kirakuossan
| 2011-02-04 22:48
| 指揮者100選(完)
|
Trackback(2)
Tracked
from クラシック音楽ぶった斬り
at 2011-02-19 17:41
Tracked
from クラシック音楽ぶった斬り
at 2011-02-21 19:00
タイトル : ムローヴァ&アバドのブラームス:ヴァイオリン協奏曲
ムローヴァの艶やかで透明度の高い音色の美しさもさることながら、その美音に溺れることなくブラームスの音楽の内面に迫ろうとする真摯な姿勢と情熱にも魅了される。... more
ムローヴァの艶やかで透明度の高い音色の美しさもさることながら、その美音に溺れることなくブラームスの音楽の内面に迫ろうとする真摯な姿勢と情熱にも魅了される。... more